No.27180

機動戦士ガンダム0087/ティターンズ・ロア 序章

陰鏡さん

機動戦士ガンダムおよびMSVの世界観をそのままに継承したもう一つのグリプス戦役。
政治の駆け引きと暗躍する軍需産業、内部闘争する軍閥という闇がはびこる澱み切った地球圏へシャアが帰還する。ジオン共和国軍人としてエゥーゴに関わっていくシャアの贖罪とは?停滞した時代に沈むアムロの悲劇とは?
宇宙世紀を大河ドラマと捉え、機動戦士Zガンダムの設定そのものを大幅に見直し、考証の上で描く新しい私訳機動戦士Zガンダムの序章。

2008-08-27 03:43:54 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1542   閲覧ユーザー数:1483

 

 人類が増え過ぎた人口を宇宙に移民させるようになって、すでに半世紀あまりが過ぎた。

 地球の周りには巨大なスペースコロニーが数百基浮かび、人々はその円筒形の内壁を人工の大地とした。その人類の第二の故郷で人々は子を産み、育て、そして死んでいった……。

 宇宙世紀〇一〇〇年三月十二日、この日宇宙世紀に吹き荒れた戦乱の火種であったジオン共和国が自治権を放棄し、地球連邦政府に帰属した。

「もう、ジオンは二度と立たないのだな……」

 初老の男は遠い目をして、流れるニュースクリップを眺めていた。歳の割りには白髪が目立つ。

 男の傍らには、彼よりも若い婦人が立っていた。

「あなた…まだ、そんなことをおっしゃっておいでですか?」

「あの頃、わしらがやってきたことを結局政府は何も解っちゃいなかったんだ」

「仕方ないじゃないですか。それが政府……いえ、官僚というものですから……」

 テーブルにティーカップをおいて、婦人は台所へと去った。

「そんなことは解っている。だが……」

 男は、眼鏡を取り目頭を押さえた。

「誰かに語り継ぐことはできる。いつの日か、ジオンの意志を継ぐ者たちが現れた時のために……」

 そう言って、男は筆を執った。

 男の名はランドリック・ギース。私の父である。

 ランドリック・ギース。宇宙世紀〇〇四二年十一月七日生まれ。オーストラリア生まれの軍人であり、グリプス戦役、アクシズ戦役を生き抜き、シャアの乱で戦傷を負い、退役した。

 この物語は、父が書き残した、半世紀に渡る戦争の実録である。

 

第一章 カミーユ・ビダン

 

<前兆>

連載終了/公開済み

 

<配属>

連載終了/公開済み

 

<月陰>

連載終了

 

<渓谷>

連載終了

 

第二章 クワトロ・バジーナ

 

<旅立>

連載終了

 

<木馬>

連載終了

 

<過去>

連載準備中

 

<策謀>

連載準備中

 

 
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