No.268781

【デジナミ】序章【小月暁夜】

七月一夜さん

小話投稿失礼します!

うちのこ(アキラ)【http://www.tinami.com/view/253300
は、デジナミにこんな感じで関わっています。
机仕事は出来る子ですが、好きじゃないみたいです。

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2011-08-10 20:55:26 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:519   閲覧ユーザー数:508

 カタカタとキーボードを叩く音が響く仕事場で、

 俺はモニタに向かっていた。

 

 「珍しいの、おんしが机仕事とは明日は雪か?

  ……と思ったら、何じゃ、さぼりか」

 

 「人聞き悪いな、休憩中だって。

  休日返上で出勤してるんだから、少しくらい良いだろ?」

 

 デジヴァイスの中からの、相棒の刺々しい言葉に苦笑しつつ、

 俺は新規登録ユーザ一覧を眺めていた。

 

 休日返上で仕事をしていたのは、友人に協力を頼まれたのもあるが、

 どちらかというと、こちらの方がメインだ。

 

 送った荷物の到着時間と、妹の行動力から考えると、そろそろのはず。

 

 「お、来た来た。見ろよギル、あれが俺の妹だ。可愛いだろ」

 

 「言われなくとも知っておるわ。

  おんしに散々写真と画像で見せられたからの。  

  妹馬鹿もほどほどにせい」

 

  画面が更新されて表示されたのは、大切な妹の姿。

  デジナミは基本的に外見変更は無理だから、

  張っていれば見つかるだろうと思ってたけど、大当たりだ。

 

 「名前の音はそのまま、職業も手紙の通り。

  妹御は素直そうで可愛いのう」

 

 「それは俺が可愛くないって言いたいのか?

  ……まあ、男に向かって可愛いとか言われても気持ち悪いし、

  流奈が可愛いのは昔からだけどな」

 

 画面を覗き込むギルにそう答えながら、俺は監視ユーザー一覧に妹を加える。

 ストーキング、とギルがぼそりと呟いたが、気にしない。

 兄貴権限でこれくらい許されるだろう、と思うことにする。

 

 そんな事よりも、俺は嬉しかった。

 俺の大切なこの世界に、妹が足を運んでくれたことが。

 本当に、嬉しかったんだ。

 

 「さあ、全力で楽しんでくれよ?」

 

 そう呟きながら、無意識の内にで俺は笑みを浮かべていたらしく、

 それを目撃した同僚にキモイとか、槍が降るとか言われた。失礼な。

 まあ、その辺りのことはまた別の機会にでも話そう。

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あらすじ(ある日のギルの回想録より、抜粋)

 

○月×日

 

珍しくアキラが机仕事をしておると思ったら、

妹御のログインを、待ち構えておっただけじゃった。

挙句、ストーキングまで始めおった。

妹馬鹿は始めて遭った時から相変わらずじゃの。

 

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