No.250560

【ゆマミ】 欲情するのはまた今度ね。

おりこ☆マギカの別ルート展開みたいな感じです。

2011-07-31 17:45:06 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:820   閲覧ユーザー数:800

 

☆☆

「いやぁ、可愛いですねぇ~。 食べた後にすやすや寝てる子供って言うのは」

美樹さんが悪戯笑顔で私の膝の上で寝ているゆまちゃんの頬をくすぐりながら喋る。 ゆまちゃんはそれを口をもぞもぞと動かしていて不快そうだ。

「ふふっ、そうね」

ここは私のマンション、見滝原中学校での騒動も一応の終結をし、その記念にみんなで休息と称したケーキパーティーを開いていた所なのだ。

記念と言うのもおかしな話だけど、、犠牲を最小限に抑えれた記念と解釈してもいいだろうか……。。

病院に入院した重症の人達はいるけれど、辛うじて死亡した人はいない。 ……全くゆまちゃんの治癒能力様々だ。

「美樹さん、ゆまちゃんには言わない方が良いわよ?、怒るから」

「分かってますよ。 …ゆまちゃんには感謝しても足りないくらい借りが有りますから、遊び半分にからかうなんてとてもとても……」

美樹さんの顔がどんどん切なさを増していく。 見滝原中学校での事を思い出しているのだろうか。。

「……そうね。 …鹿目さんも助かるといいわね」

「……うん…。 あ……マミさん、お茶注いで来ますね」

美樹さんは涙を拭いながら、場を離れた。 …全く、私も失言が多いな……。。

 

見滝原中学校での騒動を引き起こした魔法少女、美国織莉子と呉キリカ。

美国織莉子と対峙していたのは殆ど暁美ほむらだった。 だから彼女達の真の目的は分からないまま、最後に呉キリカの武器の破片が鹿目さんの首に当たり倒れると同時に彼女達も力尽きた。 そして、暁美ほむらもいつの間にか消失えていた。

ゆまちゃんの回復魔法で鹿目さんは一命は取り留めたものの、それでも彼女は病院に入院しており、未だ意識は戻っていない。

佐倉さんの話だと、キュゥべぇにゆまちゃんを魔法少女に勧誘する様に進めたのは美国織莉子らしい。 彼女は見滝原中学校であれだけの騒動を起こしながらも、終わってみれば死亡したのは美国織莉子と呉キリカのみ。 もしかすると彼女がゆまちゃんをキュゥべぇに進めたのは――……、、

「んん…キョーコ……」

ゆまちゃんが寝言を発したので、思考を止め彼女の寝顔を見る。 全く、愛らしく可愛い寝顔だ。 見ていると自然と笑みがこぼれてくる。

 

【 いつかはいまじゃないよ 】

 

【 キョーコとマミおねえちゃんとさやかおねえちゃんは、ほんとうにいま死ぬの? 】

 

あの時言われた言葉が脳裏をよぎる。

あの言葉が無かったら、きっと私たちという“個”は失われていただろう。 ゆまちゃんには感謝したりないくらいだ。

……きっと、私には同じ言葉は吐けない。

何故だろうか。 ……共通している事と言えば、両親がいない事ぐらいだろうけど……。

だけど、彼女の言葉には私たちを立ち直らせる何かが――凄みが・説得力があった。

もしかしたら、彼女の言葉にも治癒能力があるのかも知れない……。

「……ゆまちゃん。 ありがとうね」

そう言って私は、彼女の頬に軽く啄む様なキスをした。

「…ふふっ」

……子供相手とはいえ、キスなんてするのはやっぱり恥ずかしいなぁ。。 キスというのはやっぱり素敵な男性にするべきよね。

そんな事を思いながら、顔を上げて、ふと横へ振り向くと、台所から美樹さんが私を呆然と見つめていた。

「……見たの?」

 

「きょうこおぉぉぉぉぉぉーーーーー!!!!、マミさんがゆまちゃん相手に欲情してるぅぅぅぅぅううッーーーーーーー!?!」

 

「何いぃぃぃぃぃッーーーーー!?!……って、よくじょーって何だオイ」

「なっ、ちょ!?、違うわよぉぉぉぉぉ!!、みっ、美樹さん、私欲情なんてしてないからぁ!!」

「……マミおねえちゃんはゆまによくじょうしないの?」

いつの間にかゆまちゃんは起きて、私をぼんやりと見つめていた。 あれだけ叫んでいたのだから当然か。。

「い、いや、あの、あのね。 ゆまちゃん?」

「……しないの?」

ゆまちゃんは潤んだ瞳で私を見つめてくる。 多分欲情の意味を好きと履き違えているんだと思う。 というかそうであって欲しい。

でも、うぅ、やっぱり可愛いわねぇ…ゆまちゃん……。

「あの、その、えっと……。 よ、欲情するのはまた今度ね」

「聞きましたか奥さん。 欲情するのはまた今度ですってよ」

「何だ、マミの奴ロリコンだったのか。で何で私は奥さんなんだ?」

「……あんたはも少し話に乗りなさいよ」

「ちょっ、まっ、だから違うのよおぉぉぉぉぉぉーーーー!!」

「……マミおねえちゃんはろりこんじゃないの?」

「な?!、違うわよ?!」

「そっかぁ……じゃあ、ゆまのことキライなんだね……」

「な、え?!?、いや、あの、だから…その……」

 

――祈っていよう。

“こんな日々”が長く長く、続く様に。

それでも魔女が現れるのなら、やがて来る“いつか”まで、戦い続けよう。

 

祈っていよう。

いつの日か、ここに居ない鹿目さんや暁美さんと共に、みんなで、ここで、一時の安らかな時間を過ごせる日が来る事を――。。

 

 

 

「………………うん、ロリコンよ、、私、ゆまちゃんの事大好きよ…………」

「やったぁ、マミおねえちゃんはろりこんなんだね!、ゆまのコトだい好きなんだね!!」

「……………うん……私ロリコンよ…欲情もしているわ…………」

「やったぁ!!、マミおねえちゃん大すき!」

…………何だか大切なモノを失って行っている気がするのは気のせいだろうか。

 

 

 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
4
1

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択