俺がソファーで本を読んでいると、クラウドはいつものように俺の隣に腰を下ろした。別に声をかけることもしないのが普通だし、クラウドは用がある時はすぐに声をかけてくる。
だから、気にも留めずに本のページを捲っていたら、クラウドが俺の腕を掴んできた。
気づけば、クラウドは俺にぴったり引っ付いていて、隙間などないぐらいだ。
「どうした?」
「何も…」
クラウドはこういう時、本音を言わない。聞いてほしいのはわかっているが、言えと言っても言いはしない。
「全く…」
俺は本をテーブルに置くと、掴まれていない方の腕でクラウドを抱き寄せた。
「セフィ…?」
「これでいいのか?」
クラウドは俺の肩に頭を預けてきて、小さく頷いた。
「…俺は…」
クラウドは俺の背中に腕を回して、ぎゅっとしがみついてくる。
「俺はずっと傍にいたい。できれば、1ミリの隙間も空けたくないんだ…」
俺はクラウドを抱く腕に力を込めた。
<終>
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FF7(セフィクラ)です。
FF7のエンディング後の話で、セフィロスとクラウドは仲良く一緒に暮らしている前提です。