No.238357

一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」

SSSさん

一方さんの幼少時期の黒歴史。
自己評価★★★☆☆

2011-07-28 09:03:56 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1702   閲覧ユーザー数:1674

―研究所―

一方「なァ、木原くン」

 

木原「オイ、クソガキ。大人に対して、あんま慣れなれしい口聞いてんじゃねえぞ?」

 

一方「結局、俺の能力ってどんなことできンだ?」

 

木原「無視かよ、オイ。……まあ、解析したとこじゃ、ベクトルを変換できるって話だけどな」

 

一方「べくとる?」

 

木原「要するに、なんでもできるじゃねえの? タブン」

 

一方「例えば?」グィグィ

 

木原「あぁ? 例えば?」

 

木原(しつけえガキだなー。俺はそれどころじゃねえっつーのによぉ)イライラ

 

木原「そりゃあ……使いこなせりゃ『かめはめ波』くらい撃てんじゃねえの?」

 

一方「マジで!?」

 

木原「ああ、だから外で練習してこいや」

 

一方「ちょっと行ってくる!」ダッ

 

木原「あ、おい! 待てや、クソガキィ!!」

 

木原(信じやがったぞ。あのガキマジで頭いいのか……?)

 

一方「木原くゥゥゥゥン!!」

 

木原(やっと帰ってきやがった……。何時間無駄にしてんだよ、このガキは)

 

木原「んだよ? 『かめはめ波』撃てたのか?」ポリポリ

 

一方「できた!」

 

木原「え? マジで?」

 

一方「ちょっと着いて来い!」グィグィ

 

木原「おい、あんま引っ張んな!」

 

―中庭―

一方「行くぞー?」

 

木原「はいはい。どうぞ」

 

木原(このガキ……。目キラキラさせすぎだろ……。何マジなってんだ?)

 

 

一方「それーっ!!」ゴォォォ

 

 

木原「おいおい、そりゃ違えよ。それじゃただの風の操作じゃねえか」

 

一方「違ェのか?」

 

木原(そうだねえ……。休憩がてら、ストレス解消にでも付き合ってもらいますかぁー)

 

木原「いいか? かめはめ波は体内の『気』のベクトルを手のひらに集中させるんだ」

 

一方「『気』ってなンだ?」

 

木原「生命力とかそんなん。こればっかりは科学でも説明できねえんだよ」

 

一方「『気』かァー」

 

木原「間違っても血流操作するんじゃねえぞ? 貧血で倒れっぞ?」

 

一方「わかった!」

 

木原(やっぱアホだわ。このガキ)

 

一方「行くぞォ!」

 

木原「はいはい、ストップー」

 

一方「なンだよ、木原くン」

 

木原「ちゃんと『掛け声』言わなくちゃでるわきゃねえだろぉ?」

 

一方「そォか! だから、さっき出なかったンだな!」

 

木原「そうだ。ほれやってみろ!」

 

 

一方「かめはめ波ッ!!」ボシュン

 

 

木原「くくっ、だから、それは風操作だっつってんだろうが! くはっ……」プルプル

 

木原(だ、だめだ。まだ笑うんじゃねえ。まだまだ、このガキで遊べそうだぜ、おい)

 

一方「『気』って言われてもよく分かンねーよ!」

 

木原「もう諦めちまうのか? ま、俺は止めねーけど」

 

一方「もう一回やってみンぜ!」

 

木原「そうこなくっちゃなぁ!」

 

木原「そういや、お前はアニメのドラゴンボール見たことねえのか?」

 

一方「アニメ? あっけど?」

 

木原「だったら、さっきの掛け声はねえだろぉー。もっと腹の底から声出さねえと」

 

一方「腹の底から? なるほどねェ……」

 

木原「ほれ、やってみろや」

 

一方「行くぞォ!」

 

 

一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」ドゴー

 

 

木原「ぶっ、くくくっ……」プルプル

 

一方「木原くン?」

 

木原「ぎゃはははははは!! もう耐えらんねえ!! マジ笑えるじゃねえか!!」ゲラゲラ

 

一方「ンー。そンなに下手だったか?」

 

木原「そうそう、もうちっと練習してから出直して来い! だーっはっはっはっは!!」ケラケラ

 

一方「うーン……」

 

研究員「あれ、木原さん。何かいいことでもあったんですか?」

 

木原「ああ、それがよぉ。あのガキがな」プルプル

 

 

<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!

 

 

木原「ぎゃはははははっ!! マジでおもしれえんだわ!!」ゲラゲラ

 

研究員「ははは、木原さんも酷いですねえ。純真無垢な子供で遊んで」

 

木原「オイオイ、そりゃ違えだろ? だれが、子供にサンタはいるぞ、なーんて言う大人がいるんだよ?」

 

研究員「木原さんは言いそうじゃないですか」

 

木原「まあ、そうだけどな」キリ

 

 

<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!

 

 

木原「ぎゃはははははは!!」

 

研究員(木原さんの機嫌が良くて助かるよ……)

 

 O

 。

一方「ンァ……?」

 

一方(夢か……)

 

一方「くそっ……。胸糞悪ィこと思い出しちまった……」

 

打ち止め「どうしたの? うなされてたみたいだけど、ってミサカはミサカは心配してみる」

 

一方「心配ねェよ。昔の夢を見てただけだ」

 

打ち止め「そうなの? ってミサカはミサカは小首を傾げてみたり」

 

一方「あァ、そうだ、クソガキ」

 

打ち止め「ん? なぁに? ってミサカはミサカはあなたの腕に抱きつきながら尋ねてみるー」

 

 

 

一方「オマエ、かめはめ波って知ってるか?」

 

 

 


 
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