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真・恋姫†無双~赤龍伝~第39話「官渡の戦い 深紅の呂旗」

さん

の作品は、基本的に呉√にそっては行きますが、他√に
脱線することもあります。
赤斗が曹操の保護下に入ったので、ただ今は魏√に脱線中です。
主人公も含めてオリジナルキャラクターが多数出てきます。
未熟なため文章におかしな部分が多々あるとは思いますが、長い目で見てくださると助かります。

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2011-03-10 02:47:49 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:4611   閲覧ユーザー数:4011

真・恋姫†無双~赤龍伝~第39話「官渡の戦い 深紅の呂旗」

 

 

 

劉備たちも無事に曹操の領内を抜けて、曹操と袁紹が本格的に事を構えようとしていた。

 

曹操「敵軍が集結している?」

 

夏候淵「はい。どうも袁紹の軍は、官渡に兵を集結させているようなのです」

 

曹操「……官渡」

 

曹操は官渡という言葉に反応した。

 

司馬懿「華琳様、どうかされましたか?」

 

曹操「いえ、何でもないわ。皆、相手はどうしようもない馬鹿だけど、河北四州を治める袁一族よ。負ける相手ではないけど、油断して勝てる相手でもないわ」

 

玉座の間にいる全員に曹操は言う。

 

曹操「これより我らは、大陸の全てを手に入れる! 皆、その初めの一歩を勝利で飾りなさい。いいわね!」

 

一同「御意」

 

 

戦の準備を始めた曹操たちを赤斗は城壁から眺めていた。

 

赤斗「いよいよ、官渡の戦い…か」

 

曹操と袁紹が決着をつけることになる、三国志でも有名な戦いが目の前まで迫っている。不謹慎だが、赤斗は興奮を隠せなかった。

 

赤斗「はは……これからどうしよう」

 

曹操「こんなところで何をしているの?」

 

後ろから曹操の声が聞こえた。

 

赤斗「……曹操か?」

 

赤斗は曹操の方に振り返る。

 

曹操「で、この忙しい時に、あなたは一体何をしているのかしら?」

 

赤斗「考え事。……決戦が近づいているからね」

 

曹操「……私と袁紹との決戦の場。……あなたが言った通りになったわね」

 

赤斗「ああ、そうだね」

 

赤斗は、以前曹操に天の世界の知識を披露した時のことを思い出す。

 

曹操「あなたは、この戦いの結果を知っているのでしょう?」

 

赤斗「まさか知りたいの?」

 

曹操「いいえ。結構よ! 結果は分かっているもの」

 

赤斗「へぇー、そうなんだ。どっちが勝つのかな?」

 

曹操「当然、私よ。あなたにも、それを見届けてもらうわよ」

 

赤斗「見届けるのは良いけど、僕はこの戦いに力を貸さないよ」

 

曹操「それでいいわ。あなたは私と秋蘭と一緒に本陣に詰めてちょうだい」

 

赤斗「…………分かった」

 

 

――――官渡――――

 

袁紹「おーっほっほっほ! おーっほっほっほ!」

 

櫓の上から、袁紹の笑い声が聞こえる。

 

曹操「…………なんか腹が立つわね」

 

袁紹「すでに勝ったも当然ですわ! おーっほっほっほ! 華琳さん、高いところから失礼いたしましわよ、おーっほっほっほ!」

 

曹操「笑うだけしか能がないのかしら? 随分と毛並みも悪くなっているようだし、もう年ではなくて?」

 

袁紹「なぁんですってぇ! 誰が目尻に小じわの目立ってきたオバハンですってぇ!」

 

曹操「……さすがにそこまでは言ってないわよ」

 

袁紹「だまらっしゃい! たかが宦官の孫の分際で生意気ですわよ!」

 

曹操「その宦官の孫の千ちょっとの手勢に、このあいだ良いようにされていたのはどこのどなたかしら?」

 

袁紹「……へ?」

 

曹操「あら。気づいていなかったの? それは失礼。名門袁家の一族の目は、家柄と家名しか見えない節穴だったのを忘れていたわ」

 

袁紹「な……な……な……、な、ななななななな……っ! いいですわ! ここであなたを叩き潰して、この櫓の上からそのクルクル髪を吊るしてあげますわ! おーっほっほっほ!」

 

曹操「残念。その前にあなたを打ち倒して、河北四州をまるごと頂くことにするわ。だから……そんな光景が見られるのは、あなたの歪んだ妄想の中だけになるでしょうね」

 

袁紹「本性を現しましたわね、性悪小娘さん! でも残念ながら、この大陸に覇を唱えるのはこのわたくし、袁本初ですわっ!」

 

曹操「……本性を現したのはどちらだか。まあ良いわ。さっさと南皮を明け渡しなさいな」

 

袁紹「その言葉、そっくりお返ししますわ! 猪々子さん、斗詩さん! 櫓を用意! 弓兵に一斉射撃をお命じなさいっ!」

 

曹操「あら、残念。撃ち方なら、こちらの方が……」

 

袁紹「…………へ?」

 

曹操「……少し早かったようね?」

 

曹操陣営から飛んできた岩が、袁紹軍の櫓に命中して櫓を破壊した。

 

そして、次々と岩は次々と飛んできて袁紹軍の櫓を破壊していく。

 

袁紹「…………えーと」

 

曹操「残念。自慢の櫓は、役立たずのようね」

 

袁紹「あ、あんなの卑怯ですわっ! あんな遠くからでっかい岩を飛ばすなんて、どんな妖術を使ったんですの!」

 

曹操「そんなもの使っていないわ。ただ、あなた達の所よりも少しだけ賢い子がいただけのことよ!」

 

袁紹「ぐぅぅ…………っ! なら、この決着は正面から着けさせていただきますわ!」

 

曹操「はいはい。……ほら、そう言っている間に、櫓は全て使えなくなってしまったわよ?」

 

袁紹「むぅぅぅぅっ! あとで泣かしてあげますから、おぼえてらっしゃい!」

 

袁紹は本陣へと戻っていく。

 

曹操「ふんっ、それが自分にならないようにね」

 

そう言って、曹操も本陣に戻っていった。

 

 

袁紹「きぃーー。あのクルクル小娘! 本当に可愛くありませんわ! 猪々子さん、斗詩さん準備はよろしくて!」

 

顔良「はい!」

 

文醜「準備できてますよ、姫!」

 

袁紹「よろしいですわ! あと、あの方たちも準備は出来ていますの?」

 

文醜「大丈夫ですよ、姫。あいつらなら、しっかり配置してありますよ」

 

袁紹「そうですか。華琳さんが驚く顔が目に浮かびますわ。おーっほっほっほ! おーっほっほっほ!」

 

 

荀彧「お疲れ様でした、華琳様」

 

曹操「皆、準備は出来ているわね」

 

荀彧「はい。もちろんでございます」

 

郭嘉「華琳様、大変です!」

 

曹操「何ごとか!」

 

郭嘉「袁紹の軍の中に、深紅の呂旗を掲げる部隊があるとの報告が入りました!!」

 

荀彧「何ですって!」

 

夏候淵「深紅の呂旗……呂布か」

 

曹操「飛将軍呂布。麗羽についたのね」

 

赤斗「呂布。…………曹操、馬を借りるよ」

 

曹操「呂布のところに行くつもり?」

 

赤斗「ああ」

 

曹操「あなたは今回見届けるだけで、力は貸さないのではなかったの?」

 

赤斗「そのつもりだったけど、彼女が……呂布が出てきたというなら話は別だ。呂布とは話がしたい。……曹操、僕に呂布を任せてくれ」

 

曹操「…………分かったわ。桂花! 赤斗に馬を」

 

荀彧「華琳さまっ!?」

 

赤斗「ありがとう、曹操」

 

予想外にも、呂布が袁紹軍として参戦したことにより、勝負の行方は分からなくなった。

 

世に名高い官渡の戦いが今、始まる。

 

 

 

つづく

 

 

~あとがき~

 

呂です。読んでくださって、ありがとうございます。

 

 

真・恋姫†無双~赤龍伝~に出てくるオリジナルキャラクターの紹介

 

オリジナルキャラクター①『風見赤斗』

 

姓 :風見(かざみ)

名 :赤斗(せきと)

字 :なし

真名:なし

武器:花天と月影……二振りの日本刀(小太刀)。赤色の柄で赤銅の鞘に納まっているのが“花天”で、黒色の柄で黒塗りの鞘に納まっているのが“月影”。

 

本編主人公の少年。

身長168㌢。体重58㌔。年齢17歳。黒髪黒眼。

放課後に道場で古武術の達人である先生に稽古をつけてもらうのが日課だったが、ある日道場で黒尽くめの男に襲撃される。

その際、赤い光に包まれて恋姫の世界に飛ばされる。

死にかけていた所を、火蓮によって保護され“江東の赤龍”という異名を付けられる。

古武術 無双無限流を学んでおり、その奥義を使えば恋姫の世界の武将とも闘えることができる。

無双無限流には、『全ての奥義を極めしとき、その身に龍の力が宿る。』という伝承がある。

奥義には“疾風”“浮葉”“流水”“月空”“烈火”“絶影”“龍鱗”“狂神”などがある。

奥義の同時発動は可能だが、奥義単体の発動以上に身体に負担がかかる。

今回は秘技“龍咆(りゅうほう)”と“飛鶴(ひかく)”を使用。

“龍咆”龍が咆哮するが如く、相手に覇気をぶつける技。

“飛鶴”飛翔する鶴のように繰り出す、空中からの斬撃。

 

能力値:統率3・武力4・知力4・政治2・魅力4

 

 

 

オリジナルキャラクター②『孫堅』

 

姓 :孫

名 :堅

字 :文台

真名:火蓮(かれん)

武器:南海覇王……やや長めの刀身を持つ、両刃の直刀。派手な装飾はないものの、孫家伝統の宝刀。

 

孫策(雪蓮)たちの母親。

身長173㌢。腰まで伸びる燃えるような赤い髪の持ち主。

血を見ると雪蓮以上に興奮してしまう。

孫尚香(小蓮)には非常に甘い。周りの人間が呆れるほどに甘い。

この外史“赤龍伝”では孫堅は死んでいない。

 

能力値:統率5・武力5・知力3・政治4・魅力5

 

 

 

オリジナルキャラクター③『諸葛瑾』

 

姓 :諸葛

名 :瑾

字 :子瑜

真名:藍里(あいり)

武器:風切羽(かざきりばね)……火蓮から受け取った護身用の短刀。諸葛瑾(藍里)の実力が低いので、あまり役に立っていない。

 

諸葛亮(朱里)の姉。

諸葛亮(朱里)とは違い、長身で胸も大きい女性。髪は金髪でポニーテール。

温厚で気配りのできる性格で、面倒見も良い。赤斗の世話役として補佐につく。

一時は、自分たちとは違う考え方や知識を持つ赤斗に恐怖心を持っていた。

政治、軍事、外交と様々な仕事をこなすが、諸葛亮(朱里)には僅かに及ばない。

 

能力値:統率3・武力1・知力4・政治4・魅力4

 

 

 

オリジナルキャラクター④『太史慈』

 

姓 :太史

名 :慈

字 :子義

真名:嶺上(りんしゃん)

武器:雷電(らいでん)……二本の小型の戟。

 

非常に勇猛かつ、約束に律儀な武将。銀髪レゲエの女性。

孫策(雪蓮)と一騎打ちして引き分けたことがある。

それ以来、孫策の喧嘩友達になっており、よく喧嘩をしている。

また、諸葛瑾(藍里)と仲が良い。

弓の名手でもあり、その腕は百発百中。

 

能力値:統率4・武力4・知力3・政治2・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑤『司馬懿』

 

姓 :司馬

名 :懿

字 :仲達

真名:不明

武器:不明

 

黒尽くめの衣装を身に纏った、曹操軍の軍師。

曹操軍に属しているが、曹操からの信頼はないといっても良い。

色々と裏で暗躍しており、虎牢関では張遼を捕え、術により自分の傀儡にしている。

 

能力値:統率5・武力?・知力5・政治5・魅力?

 

 

 

オリジナルキャラクター⑥『玄武(げんぶ)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:魏軍正式採用剣……魏軍に配備されている剣。

 

司馬懿の部下。

普段は何の変哲もない魏軍の鎧を身に纏い、普通の兵士にしか見えない。

しかし、眼の奥からは異質な気を醸し出している。

虎牢関では、鴉と一緒に張遼を捕えた。

 

能力値:統率2・武力4・知力3・政治1・魅力2

 

 

 

オリジナルキャラクター⑦『鴉(からす)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:爆閃(ばくせん)……司馬懿から受け取った回転式拳銃。

 

司馬懿の部下。

性格は軽く、いつも人を馬鹿にしているような態度をとる。

司馬懿と同じ黒い衣装だが、こちらの方がもっと動きやすい軽装な格好をしている。

寿春城では、孫堅(火蓮)を暗殺しようとした。

 

能力値:統率2・武力4・知力2・政治1・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑧『氷雨(ひさめ)』

 

姓 :不明

名 :不明

字 :不明

真名:不明

武器:氷影(ひえい)……氷のように透き通った刃を持つ槍。

 

司馬懿の部下。

青い忍者服を着た長い白髪の女。

背中には“氷影”を携えている。戦闘時には全身からは氷のように冷たい殺気が滲み出す。

洛陽で董卓(月)と賈駆(詠)を暗殺しようとした所を、赤斗と甘寧(思春)に妨害される。

 

能力値:統率2・武力4・知力3・政治1・魅力3

 

 

 

オリジナルキャラクター⑨『宮本虎徹』

 

姓 :宮本(みやもと)

名 :虎徹(こてつ)

字 :なし

真名:なし

武器:虎徹……江戸時代の刀工が作った刀。

 

赤斗の古武術の師匠。

年齢は50歳。実年齢よりも、肉体年齢は若い。

赤斗と一緒に、恋姫の世界に飛ばされたと思われる。

最初は河北に居て、それからは用心棒をしながら、色々と辺りを転々としている。

赤斗曰く、『無双無限流の妙技を見せてやるっ!』が口癖で、その実力は呂布(恋)以上。

 

能力値:統率?・武力6・知力5・政治?・魅力?

 

 

 

※能力値は「5」が最高だが、呂布の武力と劉備の魅力は「6」で規格外。


 
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