No.201587

真・恋姫†無双 武と知の2人の御遣い伝 第3話

黒山羊さん

「前回のあらすじ」
北郷とジェネシスはお互いが異世界の住人だと知る。
2人は状況把握のため、近くの村を探す。そして、村は見つかるが、黒煙が上がっていた。

第1話

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2011-02-14 19:58:16 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4223   閲覧ユーザー数:3784

この物語は真・恋姫†無双という外史に、

別作品から1人ある人が来たいう設定です。

作者である私、黒山羊が原作を何度も読み返し、

登場人物を原作通りにしたつもりです。

ですが、解釈が幾らでも可能であるように、登場人物が皆様のご期待にそえるかどうかはわかりません。

また、作者は関西人なので、気をつけているつもりですが、

セリフが関西弁臭くなってしまうかもしれません。

あらかじめご了承ください。

 

読者の皆様が楽しめたら幸いです。

 

 

 

 

視点:ジェネシス

 

俺は崖から降り、村に向かった。

ソルジャークラス・1stの俺が本気を出せば、1,2分で村の西側に到着できた。

村の東、西は田畑があり、さらにその外側と北側を森が囲んでいる。

道を使ってこの村に来るなら、南側から来ることになる。

そして、北には大きな建物が建っていた。

 

この村は戦争に巻き込まれたわけではなく、賊の襲撃をうけているということがわかった。

1つ目の理由として、この村を襲っている連中は各人思い思いに、あちこちに走っているからである。

軍なら、連携を取るから、この集団は軍ではない。

2つ目として、武器、防具に統一性が無い。

軍なら、武器、防具が支給されるはずなので、軍内部で統一性が生まれる。しかし、この連中には武器、防具の統一性がまったく見られない。下半身だけ鎧を着けている者、籠手だけつけている者とチグハグである。

しかし、今時、ソルジャーでもないのに剣、槍、斧とは貧乏なのか?

 

 

それとも

 

この世界は俺がいた世界より、過去なのか?

 

 

賊は村の南側から思い思いに走って来ているが、連中の統一の目的は「略奪」である。

そのため、連中はあるところへ向かっていることが分かった。

それは北側の大きな建物である。

村全体を見ていたら、家屋はあるものの、村民は見当たらない。

おそらく、女子供老人の村民をあの建物の中にかくまって、村の男たちが賊相手に戦っているのだろう。

俺は誰にも見つからないように、村の北側に向かって森の中を移動した。

 

やはり、先ほどの仮説は正しいらしい。

銃を使っている者が1人もいない。

また、マテリアをつかっている者もいない。魔法を使えない者でも魔力を込めれば誰でも魔法を使える代物であるマテリアを何故使わない?もしや、マテリアが存在しない世界なのか?

俺の世界の常識はこの世界では役に立たないことが分かった。

銃もマテリアも無いのなら、この程度の賊で苦労することはないようだ。

 

俺は戦況を把握するため、大きな建物の屋根へと跳んだ。

地面から屋根までの距離は15メートル程あったが、ソルジャークラス・1stの俺には助走なしで届く距離だ。

跳び移っても矢が飛んでこないということはおそらく誰も俺の存在に気づいていないのだろう。

 

屋根の上から戦況判断。

多くの賊たちはこの建物の正面の門からこの建物に侵入しようとしているようだ。

だが、門が狭いせいか、少しずつしか侵入できていない。侵入しても、武器や農具を持った村民に囲まれて殺されていっている。

 

塀を超えて侵入する賊もいるが、やはり村民によって打ち取られている。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんだ?

 

俺は違和感を感じた。

 

 

違和感の正体は正面の門を守っている村民の中に2人ほど女が混じっていたことだ。

1人は北郷と同じ年ぐらい。髪は黒髪で1つに括っている。武器は昔ウータイで見た薙刀に近いが、薙刀にしてはやけに太く感じた。

もう1人は幼い。赤髪で黒髪の女程長くはない。武器は槍のようだが、突くことを目的とした槍ではないらしい。

この2人が侵入した賊たちの大半を打ち取っているようだ。

 

だが、それと同じように村民も賊たちによって死傷していっている。

 

俺は門の向こう側でつっかえている賊たちの中へと跳んだ。

 

 

 

 

視点:黒髪の女

 

門から入ってくる賊たちを私と妹の鈴々とで打ち取っている。

門が狭いため、賊たちは少しずつしか、侵入できていない。侵入者だけを確実に打ち取れば、この戦勝てると私は考えた。

鈴々は「突撃して、賊を全員やっつければいいのだ」といったが、私の攻撃から逃げた賊がこの寺を襲撃する可能性を考えれば、この方法しかないと考えた。

姉の桃香様は女子供老人と共に寺の中に入り、村民たちを励まして下さっている。

こうして、籠城戦をしているわけだが、私と鈴々以外は戦いに慣れていないのか、連携がうまく機能しない。そのため、死傷者が確実に増えていっている。

 

「愛紗! このままじゃ、賊からおねえちゃんを守れないのだ!」

 

「分かっている!!」

 

焦りからか、鈴々にどなってしまう。

 

だが、いきなり門の向こうの賊たちは混乱し、しまいには退却し始めた。

私は動揺を隠しきれなかった。

おかしい。

このまま押し切れば、勝てたものを何故今になって退却を?

 

そして、私と鈴々は先ほどまで賊の集団のいた場所を見た。

そこには数え切れないほど地面に散乱している死体と、大きな血の水たまり

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中心で鮮血に染まった男が立っていた。

 

 

 

 

視点:一刀

 

俺は道の無いところを歩いた。

あの村に行く道が分からないからだ。

下手に道を歩けば、迷子ること必至だからだ。

飛び降りる直前にジェネシスさんが渡してきた本を抱え込んで、村へと走っていた。

 

村は静かだった。

なぜなら、村の北側の広場には数え切れないほど地面に散乱している死体と、大きな血の水たまり

 

そして

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中心で鮮血に染まった男が立っていた。

 

 

俺は突然吐き気と恐怖に襲われた。

原因はわかるだろう。死体、血、男

俺はつい数時間前までは学生だったのだ。見慣れているはずもなく、この反応は自然だと思う。

 

「北郷!!」

 

その言葉で俺はその男がジェネシスさんだと知った。

だが、それでも吐き気がおさまらない俺はそこらへんに落ちていた槍を杖代わり立った。

ジェネシスさんに「村をすくってくれ」と言ったのだ。

この言葉には当然、村民を襲う奴を殺してくれという意味を含んでいるのだ。

 

俺の言ったことには責任を取らないとと吐き気を耐え、踏ん張って立とうとしたが、

 

 

恐怖による吐き気

 

鼻に着く血のにおい

 

ジェネシスさんに恐怖したことの罪悪感。

 

 

それでも頭ん中がグチャグチャになった俺は意識を手放してしまった。

 

 

 

 

視点:ジェネシス

 

視界に入っているのは、3人。

2人は先ほどまで戦っていた女。

1人は北郷一刀。

 

北郷は震えていた。

当然だ。学生の北郷にとって血は非日常である。

だから、過呼吸で目がギラギラしている北郷を安心させるために、

 

「北郷!!」

 

と叫んだ。

だが、それは裏目に出てしまい、北郷は俺の前で倒れた。

始めて見た光景で脳が意識を手放すようにしたのだろう。

 

おれは血まみれのコートを脱いで、それを自分の肩にかけ、

北郷を抱きかかえ、2人の女の方に歩きだした。

 

「悪いが、寝床を貸してもらうぞ。」

 

黒髪の女に言った。

女は一瞬ビクッとしたかと思うと、

 

「わかりました。」

 

と言い、俺を警戒しながら、案内してくれた。

 

 

 

 

視点:桃香

 

あの時は思ってたより早く寺の外に出られた。

あの時の愛紗ちゃんの話によるとものすごく強い旅の方が賊たちをやっつけて、連れの人を寝かせたら、水浴びに行っちゃったらしい。

でも、愛紗ちゃんはその人を警戒するべきだと言ってた。

 

チラッとその赤い服の人を見たけど、なんだか辛そうな顔をしていた。

 

 

赤い服の人見た後、私はその連れの人を見た。

あの時、愛紗ちゃんはこの人については何も言ってなかったけど、

 

その時、なんとなく私はこの白い服の人が悪い人のようには感じられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これが初めて会った、武と知の御遣い様の印象だった。

 

 

 

黒山羊です。

 

一回データが消えたのはショックでした。

マウスパッドの馬鹿野郎!!

 

 

如何だったでしょうか?

 

かずぴーが初っ端無様なところをみせてしまいましたね。

 

まぁ、一刀は外史に行くまで戦場を見たことがないという原作の設定を考えれば仕方がないかと・・・

ジェネシスもソルジャークラス・1stと強すぎるので仕方がないかと・・・

 

ですが、私的にはジェネシスがG系ソルジャーということから孤独感を抱いていることが表現出来たんじゃないかと自己完結しました。

 

 

 

最後になりますが、また次回も読んでくれると幸いです。

 

 


 
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