No.199940

真・恋姫†無双 孫呉外伝 ~いつまでも一緒に~ 第4話

らるぱさん


さて、今回は思春メインで書かせて頂きました。
時間が掛かったわりに、微妙な出来だったので。
どうぞ温かいめで見てやってください。

2011-02-05 23:49:42 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:3257   閲覧ユーザー数:2982

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、俺は北郷一刀。皆知ってると思うけど、天の御遣いと呼ばれている者です。

まぁ知ってるとは思うんだよね・・・・・・でもちょっとやってみたかったんだもん。

それはさて置き、突然だが、今俺の横では甘寧こと思春が満面の笑みを浮べながら爆睡中―――――

なぜこうなってるかって?それはこっちが聞きたかったりするんだよね・・・・・・

起きたら本人に聞こう。うん、それがいい。そうしよう。

自分に言いつける様にして眠りにつく一刀であった――――――――

 

 

 

 

 

 

「うぅ・・・・・んぅ・・・・・ん?」

あ、朝・・・・・・・か?いや、それにしては辺りが暗いな。

「それにしても・・・・・・・」

「身体がうごか・・・・・ない・・・・・・・」

なぜ・・・・・・だ・・・・?

「すぅ・・・・・・・」

なにやら身体の横から可愛らしい寝息が聞こえてきた。

「かず・・・・と・・・・・・」

「?・・・・・し、思春?」

(思春って俺のこと一刀なんて読んでたっけ?)

「思春が普段からあれ位素直だと更に可愛いと思うんだけどなぁ・・・・」

「『あれくらい』とはどれぐらいですかな?」

「えぇーっと・・・・・小蓮くらい?」

しまった!驚いて適当に答えてしまった・・・・・・こ、殺される!?

と思ったが、思春の返答は以外だった―――――――――

「そ、そんなこと言われてもこ、困る・・・ぞ・・・・・」

あらら?、俯いちゃった・・・・・・・こういう思春も可愛いのだけど。

(ん?・・・・なにか忘れているような・・・・・?・・・・・まぁいいか。)

「じゃあ催眠術でも試してみるか?」

物は試しだ、聞くだけでも聞いてみよう。素直な思春も見てみたいし。

「さいみんじゅつ?なんだ?それは。」

(あれ?思ってたより反応が柔らかい・・・・?)

「えーっとね、・・・・こういう道具を使うんだけど。」

「これを使って、相手に暗示をかけて、相手を自分の言ったようになる・・・・みたいなものかな?」

「む?お前は私になにをさせようとしているのだ・・・・・・?」

ゴゴゴッ・・・・や、やばい!殺気立ちだしましたよー!

「だ、大丈夫だからっ!ね?一回でいいから話しを聞いて?」

ふぅ、何とか殺気は抑えてくれたようだ・・・・・・

「えぇっとですね?思春にかける暗示は『自分に素直に』ってことなんだよ。」

「自分に素直?どういうことだ?」

わかっていない様です。頭の上に?が見えますよ、思春さん・・・・・でも気にせず続行。

「とりあえずやってみる?絶対それ以外の暗示はかけないからさ?」

とりあえず、優しく微笑んでみたりする・・・・おぉっ!思春が動揺してる!?珍しいこともあるもんだ。

 

「い・・一度だけならやってやっても・・・・・・いいぞ・・・」

「うん、じゃあいくぞ?俺の言うとうりにな?」

「あ、ああ」

もしかかっていなくても、催眠術にかかってたって言い訳すればいいのだから、失敗してもなにも問題はないだろう。

「これを目で追い続けてくれ。」

「あなたはだんだんねむくな~る、あなたはだんだんねむくな~る」

さあ催眠術開始だ。俺に催眠術の心得なんて無いのだから成功したかどうかなんてわかんないなぁ。

「あなたはだんだんねむくな~る、あなたはだんだんねむくな~る」

おぉ、なんか思春が段々眠そうにしてきたぞ・・・・・・・・・・・

「さぁ思春、これから俺が3つ数えて手を叩いたら、君は自分の思ったように行動するんだ。」

「私の・・・・思う・・・よう・・・に・・・」

「そうだ、君は自由だ、自分の気持ちを隠す必要なんて無いんだ・・・さあ・・・・いくよ。」

「1・・2・・3・・・・パンッ!・・・・」

「・・・・・・・」

お?もしかして成功したのか?いやいや、演技って可能性もあるからなぁ。演技だったら相当旨いんじゃないか?

「お~い、思春?気分はどう?」

「・・・・・・」

「一刀ぉっ♪」

(えええええええええええええええええええっ!?)

 

数時間後――――――――――

~突如緊急軍議開幕~

お題はもちろん、思春についてである。

なぜ皆に知られたのか――――――それは今日の朝、思春に催眠術をかけた直後のことである。

「一刀?ちょっといいかしら?」

(な、蓮華!?今この状況を蓮華に見られるのはまずい!)

「思春がどこ・・に・・・・・・」

蓮華が入ってきて、思春を見て――――絶句していた。

「な、な、な、な、なにやってるのよ!一刀っ!思春っ!」

「声裏返ってるよ、蓮華・・・・・・」

あ・・・・声に出しちゃった・・・・・・・・・・・・・・・・怒るよな~絶対。

「う、う、う、うるしゃいっ!」

((あ、噛んだ))

「今二人とも私のことを馬鹿にしただろう・・・・」

「す、拗ねるなよ蓮華、な?馬鹿になんかしてないからさ。」

「本当?」

「ほ、本当だよ」

ふぅ、なんとか危機は回避できたらしい。

「かずとぉ~蓮華様ばかりずるいです」

突然、思春が背中に抱きついてきた。

「し、思春!?」

蓮華は驚愕?したように固まってしまった・・・・・・・と、思ったら、

「ぐ、軍議を開きます!」

「「えええええええええええええええ!」」

 

    

     ~回想終了~

本当に突然でした。蓮華が恋敵が増えたとかなんとか言ったら、呉の将が続々と集まってきた。

「さて、これから緊急軍議を始める」

「今回集まってもらったのは他でもない、思春の事なんだ。」

「はいは~い。思春ちゃんがどうかしたんですかぁ~?」

皆は『恋敵』に反応して集まったのだから、話の内容を知らない。しかも真実は蓮華も知らないときた。

「実はね・・・・一刀、入ってきてくれ。」

外で待ってるように言われた俺と思春の入場。思春はガッチリ腕を組んで離さない。

(うぅ~皆の視線がやけに冷たい・・・・・・)

「「一刀?思春に何をしたの?」」

小蓮と蓮華は怒気交じりに聞いてくる。とりあえず、説明をしよう。

「皆!まずは俺の話を聞いてくれ!質問はそのあとでお願いします・・・・・」

「~と、言うわけなんだよ。」

「一刀が起きたら横で思春が寝ていて、思春が素直について聞いてきたから、催眠術とやらをかけて自分の心に正直になるように暗示をかけたらこうなった――――――」

「と、言うことでいいの?」

「う、うん。」

一応全員に理解はしてもらえたようだ。

「それで?一刀」

「なんだ?」

「何で思春はあなたの横で寝ていたの?」

「ん?なんでだろ」

「「「そこが重要!!!」」」

(なにか忘れてると思ったのはこのことだったのか・・・・!)

「し、思春?なんで君は俺の横で寝ていたのかな?」

「それは、一刀の寝顔でも見ようかと部屋に行ったら、睡魔に負けてそのまま・・・・」

(((あの人の寝顔見ると安心するのはわかるかも・・・・・・)))

一刀以外全員が頷く瞬間だった――――その沈黙を蓮華が裂くように口を開く

「か、一刀も一刀だっ!なんで、思春にそんな暗示をかけたんだ!」

「い、いや、俺にそんな心得は無いんだよ!自分でもなんでこうなったのか・・・・」

「た、試しに明命にその催眠術をかけてみてよ。」

突然の小蓮の提案。嘘のつけない明命だから――みたいな理由だろう。

 

「わかった、やってみる。」

「本当にやるんですか・・・・?」

「大丈夫、思春と同じ暗示だから。」

 

数分後――――――――――――

俺の膝の上には明命が座っていました。

「「「成功・・・・し・・・・た・・・・?」」」

思春、明命を除いた全員が驚愕。まさか俺にそんな才があったとは・・・・・

「にゃぁ~かずとさまぁ~」

ゴロゴロ~ってやっぱり猫化している明命。思春は俺の横にぴったり抱きついている。

「か、か、一刀っ!!」

「明命はこっちでなんとかしてみるから、思春をなんとかしなさい!これは命令よ!」

(その台詞はあなたのではないのでわ・・・・・まぁいいか・・・それになぜ明命と思春は別々なんだ・・・・・・・?)

「わ、わかったよ。何とかしてみる。じゃあ明命は任せた!二人相手は俺の身体が持たないからな・・」

と、言う訳で一刀の部屋―――

「かずとぉ~♪」

相変わらず俺に抱き付きっぱなしの思春。

(さて・・・どうしようか・・・・)

一先ず、演技の可能性も無きにしも非ずだから一晩待とう。今日一日は普通に思春と過ごそう。

そう決めた一刀だった―――――――

 

一刀はその後、ずっと思春と一緒だった。と、言うより思春がベッタリだった―――

夜も一緒に寝るつもりらしい。断る訳にもいかず、了承してしまった。

「♪~~♪~~」

(す、素直なのは可愛くて良いのだけど・・・周りの視線がキツイかな・・・・・)

一刀は行く先々で冷たい視線を浴びていた――――――――

もちろん思春はそんなことは気にしていない。だからますますキツイのだ・・・・・

(もう寝てしまおう・・・・これ以上は俺の理性に関わるかもしれない・・・・)

「し、思春?もう寝ようか?」

「わかった。」

寝てる間、思春は俺の背中に抱きついていた――――――

 

朝――――――

「ん・・・・・ふぁ~・・・・・」

一刀は起きたが、思春は安心しきった顔で寝ていた。

「やっぱり思春はこういう顔の方が可愛いな・・・・・・」

「ん・・・・かず・・と・・・?」

「おはよう思春、もしまして起こしちゃった?」

「だ、大丈夫だ・・・・」

(あれ?なんか様子が昨日と違う・・・・?)

「か・・・一刀・・・」

「ん?どうかした?」

やはり昨日とは違う・・・・もしかして戻ったのか・・・?

「そ、その・・・・き、昨日はすまなかった・・・」

「やっぱり思春の演技だったの?」

「い、いや、あれは演技ではない・・・のだ」

(な・・・なんだって!?やっぱり成功だったのか・・・・・・)

「えぇっ!?じゃあ身体が勝手に動いて記憶だけ残ってしまった・・・・ってこと?」

「有り体に言えばそうなる・・・・・・」

な・・・なんと・・・・本当にかかっていたなんて・・・・・

「本当にすまなかった!」

突然謝る思春、本当なら俺が謝るべきなのに―――――

「思春、顔を上げて。悪いのは俺の方だよ、俺が催眠術なんて言い出したのが悪いんだし・・・」

「そ・・・それに、思春に甘えてもらえて嬉しかったし・・・・」

「!/////」

顔を真赤にして俯く思春。やっぱりこういう思春も可愛いな・・・・・・

 

「か・・・一刀っ!」

「は、はい!?」

振り向いた瞬間―――――――――

「ん・・・ちゅ・・・んっ・・・・・・」

思春が唇を重ねてきた。正直驚いたが、思春を見れば・・・・震えていた。そして俺は優しく抱きしめた。

「一刀・・・好き・・・・だ・・・・・・」

「俺も好きだよ、思春。」

「一刀・・・・・・」

そうして俺達は再び口付けを交わした――――

「私は・・・蓮華様が羨ましかった、いつも一刀と一緒に居る蓮華様が羨ましくしてたまらなかった」

「思春・・・・・・」

思春がそんな風に思っていたなんて、正直驚いた。でも思春だって女の子なんだ、おかしい訳がない。

「明命や小蓮様や蓮華様が、一刀から服を頂いていたのを見ていて、胸が苦しくなったのだ。」

「私は嫉妬していたのだとわかっていたのだ・・・・でも私なんかが一刀を好きになっていいのかわからなかった・・・・・」

「でも・・・一刀が嬉しかったって言われたとき・・・凄く嬉しかった・・・・」

「思春、いつもそうやって考えるのは君の悪い癖だよ。思春だって女の子なんだから、自分に素直になったって誰も文句は言わないさ。」

「一刀・・・・・・・・・」

俺はもう一度思春を抱きしめた・・・・今度はすこし強く――――――

「よし!この話は終わり!蓮華たちに報告に行こう!随分と心配かけたみたいだからね。」

「そ、そうみたいだな・・・・・」

 

「蓮華~?報告があるんだが。」

「か、一刀?は、入って良いわよ」

((なにか様子がおかしい?))

扉を開けると、そこには―――――――――

必死に明命を抑える蓮華が居ました。

「み、明命は直らなかったのね・・・・」

「え?」

一刀の言葉に驚いた蓮華が力を抜いた瞬間――――――

「かずとさまぁっ♪♪」

蓮華の腕から抜け出し、一刀に抱きつき、口付けを交わす明命。

「ん・・・ちゅっ・・・・んちゅっ・・・・んぅう・・・・んん・・・・・・・」

今までの鬱憤を晴らすかのように激しい口付けだった。相当我慢したのだろう。明命の瞳には涙が溜まっていた。

「かずとさまぁ・・・かずとさまぁ・・・・・・・・」

俺の名前を呼びながら、何度も口付けを交わす。その間に思春は蓮華に報告を済ませてくれたようだ・・・・が。

「「か~ず~と~?」」

(ま、まずい!蓮華も思春も殺気立てすぎっ!)

「れ、蓮華!思春!殺気立てすぎだっ・・・・むぐっ・・・・・」

「ん・・・ちゅっ・・・・んちゅっ・・・・んぅう・・・・んん・・・・・・・」

明命が突然唇を重ねてきて、またしても激しい口付け。蓮華と思春の怒りは頂点に達したみたいだ・・・・・

(お・・終わった・・・・・・・・・・)

「「一刀のバカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」」

「い、いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

城中に一刀の悲鳴が木霊した――――――――――

 

その後、明命の催眠術が解けるのに、半月掛かったなんてのは、また別の話―――――――――――

 

 

 

 

 

 

        ~あとがき~

えぇっっとですね・・・・・・・・楽しんでいただけたでしょうか?

次の話は誰をメインにするかなどは、一切決まってないので希望があったら言ってください。

最後まで読んで頂いてありがとうございました!

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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