No.192916

虚々・恋姫無双 虚点2 風黙

TAPEtさん

あまりにもきっちり分かれている皆さんの好みに驚きながら書きました。季衣&流琉(涙)

今年も終わりですね。
日本では12月を他で師走ということをこの度たくさんのSSを見ながら分かりました。

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2010-12-31 20:23:35 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:3316   閲覧ユーザー数:2748

前回のあらずじ

 

風が一刀ちゃんに稟お姉ちゃんの鼻血を治すために一緒に寝ることを提案しました。

 

「………」

「………」

「………ぐー」

 

え、寝てますよ、この人?

 

「それは風のやる仕事なのです、キャラ被りますから起きてください」

「おっ!何か頭が混乱しすぎて凄まじい睡魔に襲われたよ」

 

一刀ちゃんの方が居眠りうまい件について。

 

「むむむ、これは思わぬところで好敵手に出会ったのです」

「え、どういうこと?」

「眠ることで風に挑もうだなんて、一刀君はとんでもない敵をつくってしまったのです」

「よく分からないけど、ボク何か風お姉ちゃんに悪いことしたの?」

「はい、それも命に関わる大問題なのです」

「そこまで?!ボク特に何もしてないのにー」

「……負けないのです」

「何に?!」

 

風は一刀ちゃんを運命のライバルに認識しました。

 

「居眠りの匠人の座を賭けて勝負なのです」

「どんな匠人?それ……」

「拒否権はないのですよ」

「いや、ごめん、風お姉ちゃん、ボク全然話においつけないの」

「勝負なのです」

「ボクの話を聞いて?」

「ぐー」

「寝ないで聞いてってばー」

 

こうして、第一回風VS一刀ちゃんの居眠り匠人の座を賭けた勝負が幕を開けるのでした。

 

 

ルールを説明します。

人と話をしている最中に話を切って急に居眠りして「起きろ!」と言われたら1ポイントです。

話の相手にスルーされた場合は無効です。

 

「じゃあ、やって行きましょうか」

「ねぇ、これやる意味あるの?」

「風にはあるのです」

「百歩譲って、どうして話す相手が仕事を一人でして頭がパーになり寸前の桂花お姉ちゃんなの?話の途中で寝てスルーするとかされたら桂花お姉ちゃん絶対キレちゃうよ?」

「そこまで何とかするのが、匠の技なのです」

「ヤダ、そんな匠」

 

先ずはチャンピオンの風から参ります。

 

「こんにちはーなのです」

「風、こんにちはじゃないわよ!あんた今までどこに行ってたのよ」

 

先(前回)の話通り、桂花ちゃんは今日軍師たちが集まって政治をするはずの日にも関わらず、稟と風が顔を出さなかったせいで凄くイライラしています。

華琳さまの命令によって、一刀ちゃんに良く顔を合わせなくなったことも一つの原因と思われますね。

 

「桂花ちゃんこそこんなところで何をやっているのですか?こんな晴天な日に暗い部屋の中に篭って仕事なんて夢がないのです」

「あんたたちがまともに仕事にきていたらもうとっくに終わって私も休んでるわよ!それにしても、稟はどこにいるの?」

「稟ちゃんは部屋で寝てますね」

「仕事をサボった上に機嫌よく昼寝ですって?後で華琳様に報告すべきね」

「そうですね」

(いや、稟お姉ちゃん日射+貧血で倒れただけだから)

 

一刀ちゃんは外でひっそりを二人の話を聞きながら突っ込みました。

まあ、でも仕事の時間に艶本を買いに行ったのは間違いありませんから、華琳様式お仕置きが必要かもしれませんね。

一刀ちゃんのツッコミには関係なく話は続きます。

 

「で、あなたはそういうあなたは何してたわけ」

「………ぐー」

「あんたも寝るんじゃないわよ!」

「おおっ、桂花ちゃんの邪気があまりにも強かったので、つい意識を失っていました」

「邪気って何よ」

 

風チャンピオン先ず1ポイント。

 

「そりゃあ姉さん決まってるじゃねぇか。華琳さまに稟の悪口を言って、「私はちゃんと仕事しました」「あらいい子ね。そんなあなたにご褒美を差し上げましょう」みたいな展開を想像しながら股間を濡らしていたじゃないか」

「これ、宝譿。桂花ちゃんはそんな変態じゃありませんよ。そんなことを考えるなんて、風はどん引きなのです」

「全部あんたが言ってるのでしょうが。………でも、それも結構いいかも………あぁ、華琳さま。最近じらしていたのもこの日のためだったのですね。桂花は幸せです」

「ぐぅー」

「起きろ!」

【桂花お姉ちゃん!?】

 

桂花の知らなかった一面を見てしまった一刀ちゃんです。

といいながら風2ポイント。

 

「流石にそれは風も引くのです。いくら桂花ちゃんがド変態雌豚だとしても、まさかそこまでだとは予想できませんでした」

「ち、違うわよ。今のは……そう、稟が華琳さまにどんなお仕置きをされるか想像したのよ」

【もっと引くよ!】

 

確かにあれは稟を上回りそうです。

 

「そんなことよりほら、来たのだったらあなたも早く手伝いなさいよ。今日のうちに終わらせねばならない案件もあるのよ」

「やれやれ、今までそんなことも片付けずに何をしていたのかい」

「あんたたちが来ないせいでしょうが!一人で決めたら駄目なのもいっぱいあるのよ?!」

「風が言ったのではないですよ」

「言ったのオレ、オレ」

「いいから早く座りなさい」

 

むむ、としながら風は席に座りました。

これで風のターンは終了しました。

 

 

それじゃあ、一刀ちゃんの番です。

 

「……入りづらい」

 

先の話もあって、一刀ちゃんが今凄く中に入りたくない気分です。

それに、最近桂花お姉ちゃんと顔を合わせてないから、どんなに挨拶すればいいのかも良くわかりませんしね。

 

「でも、ここで行っちゃったら風お姉ちゃんに失礼だよね、うん………ええい、やっちゃおう」

 

決心がついたのか、一刀ちゃんは中に入りました。

 

「お邪魔しまーす」

「稟!あんた今まで何して……!」

「!?<<ビクッ>>」

「え、一刀?」

 

いきなり入って来る人を、桂花は稟だろうと錯覚して先ず怒鳴りましたけど、その相手が一刀ちゃんということに気付いて驚きました。でももう遅いです。

 

「ご、ごめんな、さい……」

 

もう驚いて取り敢えず俯いて謝っている一刀ちゃんがそこに居ました。

 

「ち、違うのよ。あんたに言ったわけじゃなくて……」

「やれやれ、自分が怒ってるからって何の罪もない子供に怒りをぶつけるとはどういうつもりですか?」

「違うって言ってるじゃない!あんたは黙ってなさいよ!!」

「<<カタカタブルブル>>」

 

そして一刀ちゃんは更に精神的ダメージ食らってもう桂花のことをちゃんと見てもいません。

それほど今の桂花は機嫌悪そうに見えました。今の桂花を春蘭に比較すると、何事かよく分からない理由で腹が立って城壁の古い壁を壊しているみたいなものです。一刀ちゃんがその壁です。それで今壊れてます。

 

「ごめんなさい……もう桂花お姉ちゃんに話かけません。目も合わせません。一緒の世で息もしません。だから許してください」

「なんでそこまで凹んでるのよ!だからただのみ間違いだって言ってるじゃない!!ってか死ぬ気なの、あんた!」

「ごめんなさい!殺さないで!」

「誰も殺すと言ってないわよ!」

 

結局、一刀ちゃんはちゃんと話も出来ずターン終了、風の勝ちになりました。

一刀ちゃんは消沈し、桂花は一刀ちゃんからの評価をグンと削られ、結局得したのは風だけでした。

 

 

と思ったらまさかの二回戦。

 

今度は、人の邪魔を無視してどれだけ長く寝ていられるかという勝負です。

ふたりとも天気がいい空、陰の下に居ます。

 

「じゃあ、今度は一刀君が先に寝てください」

「…うん……分かった」

 

先の事件によって気が落ちていた一刀ちゃんは、早速草の上に横になって目を閉じました。

気が落ちてるせいか、直ぐに眠気に誘われてる一刀ちゃんでありますが……

 

「………」

「………」

 

つんつん

 

眠りを邪魔するために風が一刀ちゃんの頬をつんつんと突きます。

でも一刀ちゃんは起きません。

 

ぐい

 

【ほっぺ抓るとかあり?】

 

今度は軽く頬をつねってます。

 

【起きるもんか】

 

でも、一刀ちゃんも意地を張っておきません。

 

「むむ……これは思ったよりしぶといのです。こうなったら他の策で行きましょう」

【何?今度は何をする気?】

 

目を閉じてるため風が何を企んでいるか分からない一刀ちゃんは、次に風が何をするつもりなのか緊張していました。

 

「ほれ、あまいあまい飴ですよー。起きてくださいねー」

【賄賂!?しかも子供扱いじゃないそれ!】

 

と心の中からは叫んだもののまだ表では顔色一つ変わってない一刀ちゃんは、やはりただものではありません。

 

「むむむ、どうしましょうか、宝譿」

「春蘭辺りでも呼んできたらいいんじゃないか?華琳さまの悪口を言ったといったら即☆斬しに来るぞ?」

【死ぬじゃない!】

「それは穏やかじゃないですよ。さすがにこんなことに命をかけるわけにもいかないですし………じゃあ、こうしちゃいましょう」

【?】

「よいしょっと」

 

一刀ちゃんが寝ていたため、風が何をしているのか分かりませんでした。

ただ一つだけ変わったことがあるとしたら、

 

【何か横が地味に温かい】

 

ちょっと変な気分な一刀ちゃんでしたが、晴天のせいだと思って、その温もりを感じながらほんとに眠りについてしまいました。

 

 

 

 

風side

 

「……よいしょっと」

 

と、風は一刀ちゃんが寝ている横に横たわりました。

 

「風と一刀君が一緒に寝れば、先に起きた一刀ちゃんの負けなのです」

 

風はそう思いながら一刀ちゃんの側で目を閉じました。

 

「ふーん………そういえば、桂花ちゃんや秋蘭ちゃんとか、一刀君と一緒に寝たら凄く気分が良いとか言ってましたけど、はてアレはどういう意味なのでしょうか。実は以前からずっと疑問に思っていたのです」

「とか言って、実は最初からこういうつもりで仕掛けてたんだろうが」

「これ、宝譿、そんなことを言ってるのならあっちに行ってください」

 

風は自分の心を漏らしてしまった宝譿を一刀ちゃんの胸の上に起きました。

 

「さて、風もそろそろ寝ることにしましょう」

 

風は寝ている一刀ちゃんの腕を枕にして頭を載せました。

 

「むむ?子供だと思ったのに、以外と腕に筋肉があるのです。まぁ、これも悪くないですね」

 

思ったより枕気持ちが良くなかったのか最初は驚く風だったが、直ぐになれたのか一刀ちゃんの方に顔を向けました。

 

「言うのは子供なのですが、身体は結構大人なのです」

 

そして風は……

 

――いわさーーん!!!

 

え?あれ?ちょっと待ってください、え?え?(ピーーーーーーー)

 

 

どうも、さっちゃんです。

本日は虚々・恋姫無双をご覧になってくださって、ありがとうございます。

大変申し訳ありませんがこの先の風さんが一刀ちゃんが寝ている間何をしたのかについては、この外史の趣旨を考えて大変不適切な表現を多量含めていたため、管理者の権限をもって削除しました。

これからも虚々・恋姫無双は一刀の純粋さを見せることを目標として頑張りたいと思いますので、どうか温かい目で見守ってください。

 

                         音楽 HOUKEIさん

 

何をするんですか?

 

――それはこっちの台詞です。いい加減変な解説すると解説者代理、首にしますわ。

 

サーセン

 

――まったくもう。ちょっと他のところ行ってこようを思ったらこうですから……真面目にやってくださいね。

 

 

 

 

 

「……ううぅん……」

 

良く寝た一刀ちゃんが目を覚ました時には、もう夕陽が西に落ちる頃でした。

 

「……ボク、ずっと寝てたの?」

 

と、思いながら身体を起こそうと思った一刀ちゃんは、自分の腕と胸に、何か載せてあることに気づきました。

 

「何?……え?ちょっと、風お姉ちゃん?」

 

風が一刀ちゃんの右腕を枕にして、そして胸の上には風の手て宝譿が載せてありました。

 

「え?……あれ……うぅん……どうしよう……下手に動いたら風お姉ちゃんが起きてしまうし」

 

風のせいで起きることができなくなった一刀ちゃんは困った顔でそのまま空をみあげていました。

 

「でもそろそろ起きないと寒くなってくるだろうし、こんなところで寝ていたら風邪を引くかも……」

「…………」

 

一刀ちゃんに腕枕をさせて、一刀ちゃんの方を見ながら寝ている風の顔は夕陽に反射してちょっと赤くなってるように見えました。

そろそろ動かないと本当に風邪引きそうですね。

一刀ちゃんも心を決めたのか、自由な他の腕で風の手を揺らしました。

 

「風お姉ちゃん、風お姉ちゃん起きて」

「………」

 

でも風は起きません。

 

「むむむ……」

 

困ったように風を見つめる一刀ちゃんでしたが、風は起こる気配もしません。

 

【もっと積極的に起こす?】

 

軽く揺らしただけじゃあ起きないようなので一刀ちゃんは動ける身体の左の方だけ起して風の肩を揺らしました。

 

「風お姉ちゃん」

「………ぅぅ……」

 

そしたら、今度は反応があります。

風は少しして目を半分ぐらい開けました。

そして、一言

 

「こんなところで風を襲うつもりですか?」

「……え?何故そうなるの?」

 

片腕は風の頭を乗せて、他の腕では一刀ちゃんに向けて横になっている風の肩を触っていると、人が見ると一刀ちゃんが寝たまままるで風を抱きついているように見えます。

 

「ところで、風と同時に寝たのに、今先に風を起こしたから風の勝ちなのです」

「え?…ああ、うん、まだそれ続いていたんだね」

「それじゃあ、負けた一刀君は罰として、一週間風の枕になってもらいましょう」

「え!?罰則あるの?しかも何でそんな!?」

「一刀君の腕枕が中々気に入ったのです。これは確かに癖になりますね。他の皆さんが一刀君と閨を共にするのも頷けるのです」

 

多分、皆とちょっと違う理由で風は一刀ちゃんが気に入ったらしい。

詳しい話は口を閉じられて言えないが。

 

「というわけなので、早速失礼するのです」

「いや、ちょっと、風お姉ちゃん、駄目だって。今ここで寝ると風邪を引くよ?ねぇ、風お姉ちゃんってば」

 

 

もちろんその後、一刀ちゃんは一週間ぐらいしっかりと風の枕として働きました。

 

・・・

 

・・

 


 
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