No.165054

一刀の記憶喪失物語~呉√~

戯言使いさん

ついに始まりました、一刀の記憶喪失物語呉√。もうそろそろこのシリーズも終わりになりそうです。みなさん、これからもよろしくお願いしますね。

近頃、おまけのインパクトが強くて、本編の感想は減ってきています。それはそれで嬉しいのですが、少し寂しいです。
別に『おまけが本編』とか言われてもいいですが・・・・なんとなく、本編が可愛そうなので。
ならば戦争だ( ゚Д゚)

続きを表示

2010-08-11 20:17:25 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:11051   閲覧ユーザー数:8636

「・・・・(ちゅぱちゅぱ)」

 

「こら、かじゅと。指をちゅぱちゅぱしちゃ駄目でしょ?」

 

「・・・あい」

 

自分の親指をおしゃぶりのように吸っていた一刀は雪蓮に言われてその指を離した。だが、まだすぐに咥える一刀を見て、雪蓮はふぅ、とため息をついた。

 

「分かったわ。そんなに吸いたいなら、こっちに来なさい。私のおっぱい吸っていいから」

 

「な、何を馬鹿なことを言っているのですかお姉さま!」

 

「だって仕方がないでしょ?呉の武将たちの夫が、指ばかり吸ってるなんて示しがつかないもの。でも、おっぱいなら「あ、お盛んだなぁ」って思われるだけで、示しはつくでしょ?」

 

「どっちでも示しはつきません!もっと真剣に考えてください!」

 

「あのね・・・蓮華。もともとあなたのせいじゃない」

 

そう言われると、何も反論出来ない蓮華。

 

そう、今、幼子のように指を吸っている一刀は、蓮華のせいでこうなったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、蓮華と一刀は森へデートに行っていた。

 

お互いにとても有意義で楽しい時間を送っていたのだった。だが、蓮華が美味しそうな木の実を見つけ、みんなへのお土産にしようと言いだしたのだ。

 

危ないからやめろ、という一刀の忠告を無視し、蓮華は木に登ってしまった。しかし、木の枝が蓮華の体重に耐えきれなくなり、折れてしまったのだ。

 

落ちてくる蓮華を、一刀は身を挺してかばう。

 

しかし不運なことに、一刀は顔面で蓮華のお尻の下敷きになってしまったのだ。

 

むしろ幸運・・・と思うこともないまま、一刀は気絶し、そして

 

「・・・・(ちゅぱちゅぱ)」

 

記憶喪失になってしまった。いや、もはや記憶喪失では説明できないことになっているが、そこは気にしないでくれ。

 

しかし、一刀が記憶を失ったことを知った呉の武将たちは、至って普通だった。魏や蜀のように、慌てふためくことはなく、むしろその状況を楽しんでいるかのようだった。それも、隠居しているとはいえ、雪蓮の影響なのかもしれない。

 

見た目は大人、頭脳は子供、そんな一刀は見る人が見れば痛いが、一刀の妻でもある呉の武将たちにとっては、違う一面が見れたことで、多大な人気があった。

 

だが、そこで一番面白くないのは蓮華だった。

 

今の一刀は幼児化している。

 

ゆえに、子供との接し方の分からない蓮華にとっては辛かった。どれだけ自分が一刀に話しかけたくても、怖がらせてしまうからだ。

 

「はぁ・・・一刀。ごめんなさい・・・私のせいで・・・・」

 

「??かじゅと・・・」

 

「一刀・・・?」

 

「かーじゅーと!」

 

「か、かじゅと・・・」

 

「あい♪」

 

とりあえず、理解出来るか分からないが、一刀のことと呉の武将たちのことを一刀に説明したが、どうやら自分の名前を「一刀」ではなく「かじゅと」と理解してしまったらしく、呉の武将たちもそう呼ぶことになった。

 

 

 

 

 

 

「しっかし可愛いわねぇ。ねぇ、そう思わない?冥琳」

 

「それは否定しないが、これからどうするんだ?華陀を呼んだから、あと数日で元に戻るだろうが・・・華陀が来るまで、一人にさせるのはいささか不安ではあるな」

 

「そんなの、私が面倒みるわよ。ねぇ?かじゅと」

 

「あい」

 

「ほら、かじゅともそう言ってるし」

 

「駄目だ。お前には政務をしてもらわないと困る。いくら王位を蓮華さまに譲ったとしても、王族として仕事はしてもらうぞ」

 

「えー、だったらどうするのよ」

 

「そうだな・・・・平和になって、暇を持て余している武官に任せるとしよう・・・明命」

 

「は、はい!」

 

可愛い一刀を猫をめでるように見ていた明命は、はっと我にかえり、姿勢を正す。

 

「お前に任せよう。他の者も、多少ならいいが、あまり変なことを吹き込むなよ。今の北郷は言ったことを何でも信じてしまうからな」

 

「御意」

 

明命は内心、大喜びだが、それを表情に出さないように顔を引き締めると、一刀に近づいて行った。だが、無垢な瞳で見上げてくる一刀にすぐに破顔してしまう。

 

「えっと・・・これからお世話は私がさせてもらいますね。よろしくお願いします。かじゅとさま」

 

「・・・?よろしくおねがいします、巨乳のお姉ちゃん」

 

「きょ、巨乳!?ホントですか!?やった、実は毎日自分で揉んで大きくしようとしていたんですが、あまり自分では分からなくて、でもかじゅとさまにそう言って貰えると自信が・・・」

 

「・・・・ごめん」

 

「はい?」

 

「ちょっと嘘ついた」

 

「なんですとー!?」

 

「はっはっは、相変わらず一刀は面白いやつだのぅ」

 

そう言って、祭は落ち込む明命の横を通りすぎ、座っている一刀の頭を優しく撫でてあげた。

 

「やっぱり、ここはわしのような人生経験豊富な者が世話をした方がいいと思うのだが・・・・なぁ?かじゅとよ」

 

「???」

 

「ほれ、わしの乳でよければいくらでも吸ってよいぞ」

 

「祭お姉ちゃん?」

 

「お、お姉ちゃん!?いやいや、こやつは人を見る目があるのぅ。わしもまだまだ若い女子には乳の張りも肌の潤いも負けてはおらんと思っておったが、いやはや、そうかそうかお主にはわしはお姉ちゃんに見えるか。ならばよいぞ。この祭お姉ちゃんに存分に・・・・」

 

「・・・・ごめん」

 

「ん?」

 

「ちょっと嘘ついた」

 

「なんじゃと!?」

 

「くす・・・」

 

年甲斐もなくはしゃいでいた祭が、一瞬にして驚愕の表情になったのを、蓮華は思わず笑ってしまった。その笑い声を聞いた祭は、ぎろっと蓮華の顔を見た。

 

「ほぉ、蓮華さまはどうなじゃろうか・・・・ほれ、かじゅと。言ってよいぞ」

 

そう言って、祭は一刀の視線を蓮華に向けた。

 

「な、何よ。私はそれなりに胸もあるし、若いから、特に言うことなど・・・・」

 

「巨尻お姉ちゃん」

 

「なぁ!?私は巨尻ではないぞ!断じてないぞ!別に下着の紐がすぐに緩んだりもしないし、スカートのお尻の部分が変に張ったりもしてないぞ!第一、私が巨尻では祭は・・・・」

 

「・・・・ごめん」

 

「ほ、ほら。やっぱり違う・・・」

 

「・・・・嘘はつけない」

 

「なんですとー!?何でそこだけ他の二人とは違うのよ!こらかじゅと!」

 

「(びく)・・・・(うるうる)ぐす」

 

「あ、ほらほら、かじゅとさま。怖くないですよー。私が居ますからねー」

 

「そうじゃぞ、かじゅと。お主をいじめる奴は、わしが成敗してやるからな」

 

泣きそうに震える一刀に、明命と祭は急いであやしにかかる。

 

「うん・・・泣かないもん」

 

「はぁ・・・・お猫様みたいです」

 

「ふ、ふむ・・・・これはなかなか・・・・」

 

すっかり一刀の振舞いに骨抜きにされた二人を見て、冥琳は小さくため息をつき、

 

「穏。亜莎、もしかしたら、お前たちに頼むこともあるかもしれん・・・・その時はよろしく頼むぞ」

 

「はぁい。分かりましたぁ」

 

「ぎょ、御意です」

 

と、命令するのであった。

 

 

 

 

そんな一刀たちを蓮華は少し寂しそうな眼で眺めており、そしてその蓮華の更に後ろでは、思春が寂しそうな蓮華と、祭と明命にあやされている一刀を見て、少しだけ何かを考えるかのように眉をひそめていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけシリーズ

 

 

『もし、夢が叶ったら』

 

 

 

華琳の場合 アフター

 

 

「うわぁぁん!どうしてあんなことをしてしまったのかしら。きっと一刀に嫌われたわ。きっと「変な奴」とか言って、もう私に会ってくれないに違いないわ」

 

 

と、ベッドの上で一人で泣きじゃくる華琳。

 

------------------------------------------------------------------------------

 

                 。・゚・3(ノД`)3・゚・。ウエエェェン←華琳

 

------------------------------------------------------------------------------

 

一刀→|д・)つ|)         。・゚・3(ノД`)3・゚・。ウエエェェン

 

------------------------------------------------------------------------------

 

|゚‐゚)           Σ3(゚A゚ )3

 

------------------------------------------------------------------------------

 

|゚∀゚)ノ           Σ3(゚∀゚ )3 

 

------------------------------------------------------------------------------

 

     ゲンキダシテ(。・ω・)ノ゙ 3(ノд‐。)3スンッスンッ 

 

------------------------------------------------------------------------------        

(´З`)チェッ3(´ε` )3ダイスキョ

 

-----------------------------------------------------------------------------

 

春蘭→|゚д●)/

秋蘭→|゚∀゚)                  (´З`)チェッ3(´ε` )3          

風→ |‐∀‐)

 

-----------------------------------------------------------------------------

 

( ;∀;) イイハナシダナー

( ;∀;) イイハナシダナー             (´З`)チェッ3(´ε` )3

( ;∀;) イイハナシダナー

 

-----------------------------------------------------------------------------

 

いっぽう、その頃桂花の部屋では

                       ∧_∧

流琉→(((( ;゚Д゚)))ガクブル         (ノ ゚Д゚)ノ ==== ┻━━┻

   

 

 

 

 

みなさん、いつも読んでいただきありがとうございます。

 

8月8日に登録して以来、一日、1つ、2つと投稿してきましたが、ついにお話のストックがなくなってしまいました。なので、これからはもしかしたら、少し遅れるかもしれません。ですが、どうか見捨てずに、これからもよろしくお願いします。

(まぁ、今は夏休みなので、何だかんだ言いながら、すぐにお話ができそうですが。どうせ遊びに行く予定はありませんよ。( ゚Д゚)リア充爆発しろ)

 

ではこれからもよろしくお願いします。

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
98
6

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択