No.164335

笹の季節に蒲公英が満開

shirouさん

お気に入り登録やコメント・ご指摘等頂きまして感謝感激の作者であります。相も変らぬ誤字脱字無知駄文に関しましては生温かい視線とコメントをお願いいたします。キャラ崩壊・口調違和感は笑って川に流して下さい。

2010-08-08 21:26:31 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:5777   閲覧ユーザー数:4976

「ご主人様のばかぁ~~~~~~~~~~~~~~~っ」

 

と、うら若き乙女の罵声がここ蜀の居城である成都宮殿で響き渡った。

 

”また御遣い様が何かやったんだな。””また新しい武将(女の子)を連れてきたのか””ち○こもげろ””仕事さぼって武将口説

いてたのか””ご主人様受け華陀言葉攻め””・・・・・・お腹空いた”と、それを聞いた人々は各々思い当たることを考えていた。

 

突然の罵声に呆気にとられていたご主人様こと北郷一刀はハっと我に返って走り去ってく少女の背中を見つめて

一刀「蒲公英・・・・一体なんで?」

と、合点がいかないまま呟いてた。

プリプリと怒気を孕みながら廊下を駆け抜けて庭にたどり着くと

蒲公英「ほんとに今日は最低の一日だよ。焔耶は脳筋だし、馬券は外れるし、セミは五月蠅いし、外は暑いし、星お姉さまの代わりに愛紗お姉さまが鍛錬の相手をしてくれるし、汗で体はベタベタするし、焔耶は脳筋だし・・・(大事な事なので2回言いました)ご主人様は鈍感だし。」

と、一息に言い切ってから少し俯いて、

蒲公英「でも・・ひどいこと言っちゃったかなぁ」

と不安な顔で反省をしかけて

蒲公英「だけどご主人様が悪いんだから、そうよタンポポは悪くないもん。」

胸を張る感じで開き直った・・・傍から見ると百面相だった。

蒲公英「そうよタンポポは悪くないんだもん。」

最後は泣きながら呟いてた。

一刀は罵声を浴びるまでの一連の流れを思い返していた。

普段サボってるツケで竹簡の山を片付けながら政務に追われているところに蒲公英がやってきた。

『そして何か普段とは違う雰囲気を醸し出してるんだけど政務を終わらせることが優先だと思って曖昧な対応したんだよな。』

『そしたら近くに寄ってきて・・・いい匂いがして(鼻の下伸ばしながら)・・・なんだかドキドキしてきて・・・』そしたら

蒲公英「ご主人様、タンポポが近寄ってもドキドキしない?ムラムラしない?タンポポが欲しくならない?」

と、耳元で囁かれた。正直俺の胸の中はドキドキして喉が渇く感じがした・・・でも

一刀「なーに言ってるんだ、蒲公英は翠の従姉妹なんだから俺にとっても妹みたいなもんだからそんな気分にならないよ。」

『と、言いながら誤魔化すように蒲公英の頭を撫でた・・・・そしたら怒「怒鳴られて当然ですぞ、主」え?』

と、声をする方を向くとそこには星が立っていた。

一刀「回想を読まないでよ星。」

と、相変わらず不思議な能力を発揮する我が軍が誇るトリックスターであり愛しい女性の一人である星(超雲)に声をかけた。

星「主は蒲公英が冗談であのような格好をしてあのようなセリフを言ったとお思いか?」

と、俺の問いには答えず攻めるような鋭い視線を伴ってそう言った。

一刀「だって蒲公英はいつも俺をからかって「主!!」・・・わかってたよ星、蒲公英は本気で覚悟していたってことは。」

俺はバツが悪そうに答えると

星「なら何故!?」

一刀「今の関係が壊れることが怖かったんだよ・・・俺は今の居心地のいい関係を壊したくなかったんだよ。」

星「蒲公英はもう主が思っているほど子供ではござらんぞ。」

一刀「あぁ、そうだな・・・星悪いんだけど。」

と、言いながら椅子から立ち上がろうとすると

星「愛紗の説教終わりにはとっておきのメンマを差し入れしますぞ。」

と、俺の背中を後押しするような笑顔で言ってくれた。

一刀「いいタイミングで頼むよ。」

部屋を出ようとしたら

星「蒲公英は今森の中の小川に居りますぞ。」

一刀「愛してるよ 星(はぁと)。」

そう声をかけて俺は走り出した。

『全く主はそういうことのタイミングは絶妙なんだから』

と、頬を赤らめてる星がモジモジしていたとかいないとか。

ハァハァと息を切らしながら森を駆け抜けると、小川に辿り着いた。

『しかし、小川にいると言っても結構広いしどうするかな』

等と考えていると蒲公英といえばとある閃きが。

一刀「俺の事が好きで普段は余りしない化粧をした者はいるかー?」

一刀「俺の事が好きで香水をつけて誘惑しようとした者はいるかー?」

一刀「俺のモノになってくれる俺だけの蒲公英はいるかー?」

???「ここにいるぞーーーーーー。」

そこには少し顔を赤らめつつ涙で顔をクシャクシャにした俺の愛しい蒲公英がいた。

そして彼女の元に駆け寄り抱きしめると、

一刀「ごめんなぁ。せっかく蒲公英が勇気出してくれてたのに俺に覚悟がなかったばっかりに。」

と、抱きしめる手に力を込めながら言うと、

蒲公英「えぐっえぐっご主人様はあんな事言ったタンポポを怒ってないの?」

泣きじゃくりながら言うと

一刀「ねねにはもっと酷いこと言われてるよwそして何より俺が馬鹿だったからね。」

そして視線を合わせるように片膝をついて蒲公英を見つめながら

一刀「蒲公英・・・俺の側にいてくれそしてその太陽のような明るさで俺を支えてくれ。将として恋人として。」

そう言って彼女の左手を取り薬指に口付けをした。

蒲公英「タンポポはその言葉だけで3回は命かけられるよ。そしてずっと側にいて離れないからね。」

と、跪いたままの俺と唇を重ねた。そしてそのまま一つになった。

そしてその晩予想通り政務をほったらかして出かけていた俺は愛紗の説教をくらっていた。

勿論、星が秘蔵のメンマを差し入れてくれたのは言うまでも無い。

『でもまぁ、蒲公英の笑顔が守れたんだからこれくらいはね』

なんて思っていると

愛紗「聞いているんですかっ?ご主人様!!」

一刀「ハイーーーー。」

愛紗「お前もだ蒲公英!!」

そう、俺の隣で一緒に怒られているは蒲公英その人。俺を引っ張り出したって事にしてくれたが為に同じく説教だけどその顔は笑顔だ。

蒲公英「えーんご主人様愛紗お姉さまが苛めるよ~。」

と、言いつつも笑顔

『だってご主人様が側にいて良いって言ってくれたもん。でもこの説教は命2回分はあるかも』

と思っていた。

そして蜀の夜は更けていく・・・蜀は今日もへ「終わるまで寝かせませんよ!!」平和になってくれー。

 

笹の季節に蒲公英が満開-幕-

 


 
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