No.163187

飛天の御使い~第参拾伍幕~

eni_meelさん

劣勢の北郷軍のもとにやってきた謎の軍勢。その正体とは・・?
北郷VS蜀 最終決戦後編その1です。

恋姫†無双の二次創作です。
拙い作品ですが、少しでも楽しんでいただけたら

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2010-08-04 05:03:20 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:3261   閲覧ユーザー数:2856

はじめに

 

この作品の主人公はチート性能です。

 

キャラ崩壊、セリフ崩壊、世界観崩壊な部分があることも

 

あるとは思いますが、ご了承ください。

 

ジャーーン  ジャーーン

 

甲高い銅鑼の音と共に北郷と蜀との戦場に近付いてきた軍勢に北郷軍の面々、そして劉璋陣営も困惑する。そんな謎の軍勢の方向を見ていた本陣の朱里や詠のもとに伝令の兵が駆け込んできた。

 

「申し上げます。南方よりの軍勢には南蛮王『孟獲大王』の旗を確認。その横には・・・・。」

「どうしたの?」

「その・・・・『袁』の牙門旗もあります。それに伴って『文』旗、『顔』旗も確認。」

「なんですって!?」

 

兵の報告に詠は驚きの声を上げた。それは他の軍師の面々も同じだった。

 

「『袁』旗ということは袁紹だと!なんでやつらが南蛮の連中と一緒にいるんだ?」

「そんなの分からないわよ!でもこの状況で袁紹まで乱入してくるなんて・・・・。奴らの目的は何なのかしら?」

「恐らく南蛮の侵攻なのではないか?この大陸の情勢は蜀と北郷の2国のみとなったわけだし、そんな2国が争っている漁夫の利を狙って来ているのかもしれん。」

 

周瑜と荀彧の問いに王粲がそう答える。

 

「どちらにしても蜀と南蛮を同時に相手になんか出来ません。何か手を考えなくては・・・。」

 

朱里が頭を抱える。劉璋軍の兵たちを相手にしていた白蓮たちも突然現れた南蛮の軍勢に驚いていたが、目の前の兵たちの相手でそれどころではない。ところがそんな南蛮の軍勢は、北郷軍には目もくれず劉璋軍へと襲いかかっていく。そんな南蛮の動きに困惑していた白蓮たちのもとに知った顔が現れる。

 

「あれ?白蓮様じゃないですか。」

 

そう声をかけてきたのは顔良だった。意外な人物の登場に白蓮は驚く。

 

「なっ、斗詩。お前がどうして南蛮軍にいるんだ?」

 

白蓮の問いかけに答えようとしていた顔良のもとに・・・・・

 

「斗詩、何してるんですの?はやく劉璋軍を叩きますわよ。」

 

やってきたのは袁紹だった。

 

「えっ?麗羽?お前までどうして・・・・。」

「あら、白蓮さんじゃありませんの。お久しぶりですわね。劉璋と戦っていたのが貴方たちだったとは好都合ですわ。白蓮さん、私たちは劉璋に意趣がありますの。だから私たちに協力してくださいます?そちらの狙いも劉璋軍、私たちも劉璋軍、お互いに狙う者が一緒ですからここは共闘ということでどうですの?」

 

そんな袁紹の予想外の申し出に白蓮たちは困惑するが、正直な話このままの状況では現状を打開するには厳しいと考えていた白蓮は袁紹の申し出を受けることにする。こうして袁紹たちとの共同戦線が確立された。

 

 

 

 

「劉璋様!南蛮軍です。南蛮軍が攻めてきました。」

「なんじゃと!」

 

兵の報告に劉璋は驚き声を上げる。そんな劉璋軍本陣に向けて声をかけるものが・・・・。それは、南蛮の支配者として普段とは全く違った『王』としての覇気を剥き出しにしている南蛮王・孟獲だった。

 

「劉璋よ!お前の邪な企みで犠牲となったみぃ達の家族の仇、今ここでとらせてもらうにゃ!全軍、南蛮軍の恐ろしさを思い知らせてやるにゃ!!!」

 

孟獲の号令に「にゃぁ!!!」と応える南蛮兵たちは、象に跨り劉璋軍へと向かっていく。その先陣を切っているのは孟獲の妹の孟優だった。

 

「我が名は孟優!勇猛果敢な南蛮王・孟獲の妹にして南蛮の武の化身。我が南蛮族を手にかけた事許しがたし。貴様らに南蛮族の力、思い知らせてくれようぞ!!者共!雄叫びを上げろ!その雄叫びと共に南蛮の怒りを奴らに叩きつけるのだ!!」

 

檄を飛ばした孟優率いる象兵の猛攻に劉璋軍の兵たちは混乱に陥る。そんな状況を見た北郷軍はすぐさま反撃にうつっていった。

 

 

曹仁・曹洪VS孟達

 

孟達の猛攻に2人かがりの曹仁、曹洪は防戦一方だった。特に曹仁は、得物の大鎖鎌を破壊され棒と鎖の部分で敵の攻撃を凌いでいた。

 

「お前たちでは相手にならんな。武器も失い、力量の差も激しい。お前たちが勝てる要素は何一つない。」

 

孟達は冷たく言い放つが、曹仁、曹洪ともまだ諦めていない。

 

「ふん、まだ負けと決まったわけではない。我が武器はこれのみにあらず。しかと見よ!」

 

そういうと曹仁は地面に突き刺さっていた鎌の部分の鎖に棒の先端を絡ませて、折れた鎌ごと鎖を振り回した。

 

「なっ!」

 

予想外の攻撃に孟達は飛び上がって回避する。その行動を見て曹仁は笑みを見せる。

 

「かかったな。杏、任せたぞ!」

「了解!」

 

飛び上がった孟達の動きを読んでいた曹洪の双鎌が一瞬の内に孟達を切り刻んだ。

 

「・・ば・・・か・・・な・・・・。」

 

その一言を発したあと孟達の身体は肉片と化したのだった。

 

 

呂布VS法正

 

「我が槍、貴様如きに防げると思ったか!」

 

法正は短槍で素早い刺突を延々と繰り出し徐々に恋を追い詰めていく。恋も方天画戟で迎撃するが、法正の小回りの利く武器に苦戦していた。このままではマズイと思った恋は後方へ跳躍し間合いをあける。距離をとられた法正は警戒しその場に留まる。互いに睨み合いが続いている中、突然陳宮が法正へ向かって矢を放つ。

 

「法正!見つけたのです。今日こそ父上と母上の仇、取らせてもらうのです。」

 

しかし陳宮の放った矢を難なく討ち落とす法正。

 

「誰かと思えば貴様陳宮ではないか。まだ我等に逆らおうとしているのか?懲りない奴だ・・・・。貴様の親も無能者だったが、血は争えんな。貴様も無能な親の元へ葬ってくれるわ!」

 

陳宮のもとへ襲いかかる法正の攻撃を恋が受け止める。

 

「・・・・ちんきゅー、こいつがおじさんとおばさんを・・?」

「そうなのです!こいつに父上と母上は・・・・・。」

 

瞳に涙を浮かべ悔しがる陳宮の姿に、恋の得物を持つ手に力が入る。

 

「・・許さない!お前だけは・・・殺す!!」

 

恋は方天画戟を法正に繰り出すが、法正は受け止めるわけでもなく軽い身のこなしでかわしていく。

 

「何度やっても無駄だ!貴様では私の身体に触れることすら出来ん!」

 

法正は再び短槍で刺突を繰り出していく。が、先程までとは何かが違った。

 

 

恋はある日のことを思い出していた。

 

その日、恋は城で一刀との鍛錬をしていた。

 

――――――――――――――――――恋、今日はこれくらいにしておこう。

 

そう言って刀を鞘に納める一刀。

 

「ダメ、恋一度も当ててない。ご主人様ばっかり・・・・。」

 

そういって悔しがる恋。恋は一撃も一刀に当てられないままだった。

 

――――――――――――――――――恋、どうして当てられないか分かるかい?

 

一刀の言葉にフルフルと首を横に振る。

 

――――――――――――――――――それはね、『間合い』が関係している。

 

「間合い?」

 

――――――――――――――――――そう。恋の武器の威力は特質すべきだが、その反面小回りが利かないという問題点がある。つまり、恋の武器は迎撃力はあっても内に入られるとその力は削られてしまうんだ。これは実力差がある場合はいいが、本当に競った状況になると致命的なことになる。だからそんな時は相手の間合いに入れるように工夫しなければならない。かといって武器を変えるわけにはいかないから、これは自分で考えないとね。

 

そういって恋の頭を撫でる。

 

 

 

先程の法正の攻撃を上手く捌けるようになった背景にはこの時の一刀の助言が生かされていた。方天画戟を普段よりも短く持つことで、法正の短槍と同じ間合いを作り出していたのだ。その事に気づいてない法正は、先程までと違い自分の攻撃が綺麗に捌かれていることに焦っていた。間合いを制すことが出来た恋は徐々に法正を追い詰めていく。

 

ガキン

 

恋の繰り出した一撃は法正の短槍を砕いた。続けざまに繰り出す一撃を後方への跳躍でかわす法正。しかし、間合いを制した恋はその行動を先読みし、いつの間にか方天画戟をいつもどおりの長さに持ち替え、追撃の一撃を繰り出した。武器を砕かれ飛び上がっていた法正の身体は、その一撃をかわすことが出来ず、真っ二つに斬り裂かれた。

 

 

張遼VS華雄

 

流れてくる涙を拭って目の前の武将と対峙する張遼。その眼前にはかつての友であり仲間であった猛将・華雄の姿があった。そんな華雄は張遼隊の徐晃と趙儼を全く寄せ付けない強さで戦場を支配しつつあった。その強さはかつての董卓軍に在籍していたときとは比べ物にならない程だった。

 

「死してなお戦場に出てくるのは本当にアンタらしいな・・・。でもアンタはあの華雄じゃない。私が友として認めた華雄はもういない。目の前のアンタは華雄を模しただけの偽者。そんなアンタに負けるわけにはいかへん。こんな奴に後れでもとろうもんなら華雄に笑われてまう。」

 

そう呟くと飛龍偃月刀を握り締め華雄に向かっていく。

 

「力ではアンタに適わんかもしれんけど、ウチの専売特許は『神速』や。ウチの神速を味わえや!」

 

張遼は持ちうる最速のスピードで華雄に迫る。張遼の神速の攻撃に華雄は防戦一方だったが、そんな華雄の態度が張遼の警戒感を一層高める。

 

(何を狙っとるんや?)

 

そんな一瞬の疑念がほんの僅かな隙を生み出す。その隙を華雄は見事に突いてきた。繰り出された張遼の刺突の一つをかわすと同時に飛龍偃月刀の持ち手の部分を掴むと、力任せに振り回す。武器を放すことはなかったが、張遼はこれにより大きく体勢を崩した。そこへ華雄の金剛爆斧が襲い掛かる。

 

(あかん、やられる・・・・)

 

「霞様!」

 

そんな華雄の攻撃は趙儼が投げた鋼の扇により軌道が変わる。

 

「喰らえ!」

 

さらに追い討ちをかけるように徐晃も槍を華雄に向けて投げる。軌道を変えられたため武器での迎撃を諦めた華雄は跳躍してかわす。

 

「もろうたで!」

 

そんな無防備な状態を張遼が見逃すはずもなく、張遼の放った神速の刺突が華雄の身体を貫いた。貫かれた身体は突然燃え上がると、そこに残ったのは焼け付いた一枚の術符だけだった。

 

「華雄、ウチがそっちにいったら昔みたいに楽しくやろうや・・・・・。」

 

空を見上げながら静かに呟いたその言葉は誰の耳にも届かない、ただ一人、向けられた者以外には・・・・・。

 

 

馬超・馬休・馬鉄VS馬騰

 

「きゃあ!」

 

繰り出される槍の連撃を捌ききれなくなった馬休が吹き飛ばされる。馬鉄はそんな馬休のもとへ駆けつけようとするが、それよりも先に馬騰は馬鉄の前に立ち塞がると強烈な蹴りで吹き飛ばす。変わり果てた目の前の母親を前にして馬超の手の槍は小刻みに震えている。

 

(あたしはどうすればいいんだ?目の前の母上を前にして何も出来ない・・・・。)

 

そんな心の中が葛藤でいっぱいの時、ある日の馬騰との会話を思い出した・・・。

 

 

 

――――――――――――――――――翠、碧、楓、お前たちに話しておきたいことがある。

 

それは劉璋が攻めてくるよりも少し前の事。いつものように鍛錬を終えた3人に馬騰が声をかけた。

 

――――――――――――――――――いいかい、よく聞きな。間もなく西涼は大きな動乱に巻き込まれることになるかもしれない。それはつまり大きな戦が起きるかもしれないということだ。それによって昨日の友が敵として現れることになるかもしれない。翠、もしそうなったらどうする?

 

「そんなの決まってる。ぶん殴って目を覚まさせてやる!」

 

馬超の答えに妹の馬休、馬鉄は苦笑いを浮かべ、馬騰は真剣な表情で馬超を見ている。

 

――――――――――――――――――いいかい、翠。もし、そんな事態が起こってしまっても戦いの中では躊躇するな。例えその者がお前にとって大切な者だったとしても、躊躇ったら自分の命はないと思え。戦いは時に残酷な結果を引き起こすことがあるが、生きていくためなら決して躊躇しないことだ。覚えておきな。

 

 

(母上・・・・・。今が"その時"なんですね・・・・・・。)

 

在りし日の母の姿を思い出した馬超は裂帛の気合で武器を構え直す。そんな馬超の姿に馬休、馬鉄は驚いた表情を見せたが

 

「碧、楓、母上の言っていた事が今まさに目の前で起こっている。母上相手に躊躇う気持ちは分かるが、そんな気持ちで戦っていたら母上に笑われてしまう。今、あたしたちに出来るのは目の前の『敵』を全力で打ち倒すことだけだ!生きていくためにも、この世界の平和を築くためにも・・・・。だから、倒すぞ!」

 

馬超のその言葉は、2人の心にしっかりと届いた。馬休、馬鉄も気合を入れなおし武器を構える。

 

「我が母、馬騰の姿を模してあたしたちの心を弄んだお前たちを絶対に許さない!我が母、馬騰の血を引きし3姉妹の正義の一撃を喰らってぶっ飛びやがれ!!」

 

3姉妹の息のあったコンビネーションで次第に馬騰を追い詰めていく。馬騰も抵抗を試みるが、3姉妹の連携攻撃の前に得物を弾き飛ばされる。

 

「今だ!」

 

馬超のその掛け声と共に、3方向から同時の槍の攻撃に馬騰の身体は貫かれ、燃え上がる。そしてそこには焼け付いた術符が残されただけとなった。無我夢中で戦った馬騰との死闘を終え、呆然とする3人だったがその瞳からは静かに涙が零れ落ちていた。

 

 

曹操・夏侯淵・許緒・典韋VS夏侯惇

 

熾烈を極めた戦いを展開していたのは魏軍の面々だった。曹操の言葉掛けで冷静さを取り戻していた夏侯淵・許緒・典韋の3人だが、やはり割り切れない気持ちをどこかに抱えながら戦っていた。そんな3人の気持ちを曹操も痛いくらい理解していた。そんな4人相手に夏侯惇は烈火の如く攻め立てていく。

 

「きゃあ!」

 

夏侯惇の一撃を受け止めきれずに曹操は吹き飛ばされてしまう。

 

「華琳様!」

 

慌てて曹操のもとへと向かおうとする許緒だったが、その前に夏侯惇が立ち塞がる。許緒は得物を夏侯惇に向けて振るうが、その軌道を読んでいるかの如くかわし、弱点である鎖の部分を断ち切られてしまう。そして崩れた体勢の許緒を夏侯惇の渾身の蹴りが炸裂し、その衝撃で許緒は吹き飛ばされた。

 

「「「季衣!!」」」

 

3人は許緒の名を呼ぶが、許緒はピクリとも動かない。混濁する意識の中、許緒は在りし日の夏侯惇との事を思い出していた。

 

 

 

 

「うわぁぁ!」

 

城の中庭では夏侯惇と許緒が鍛錬を行っていた。夏侯惇の攻撃に許緒は吹き飛ばされる。

 

――――――――――――――――――どうした、季衣。こんなことでは華琳様の親衛隊は務まらんぞ!

 

「くそっ、まだまだぁ。」

 

そういって許緒は何度も夏侯惇に向かっていくが、夏侯惇に一撃を入れることが出来ないままいいようにあしらわれる。そして鍛錬を終えた2人はその場に座り込む。許緒の表情はどこか暗かった。そんな許緒の様子が気になったのか夏侯惇が尋ねる。

 

――――――――――――――――――どうした、季衣?そんなに暗い顔して・・・。

 

そんな夏侯惇の問いに押し黙ったまま俯いていた許緒だったが、小さな声で

 

「ボクには華琳様の親衛隊なんて務まらないんじゃないかって。春蘭様相手に何にも出来ないし・・・。」

 

そう呟いた許緒の言葉に、夏侯惇はふっ、と笑みを浮かべ頭を撫でると

 

――――――――――――――――――この私が直に稽古をつけてやってるのだ。何の心配もいらんさ。

 

そう優しく言葉をかけた。

 

――――――――――――――――――さて、そろそろ軍議の時間だ。行くぞ、季衣。

 

そういうと立ち上がって城内へと歩みだす。許緒もその後ろから付いていく。

 

「ねぇ、春蘭様。」

 

――――――――――――――――――なんだ、季衣?

 

「ボク、強くなれるかな?」

 

そんな許緒の問いかけに夏侯惇は笑みを浮べて一言

 

 

 

 

――――――――――――――――――お前なら、私の次に強くなれるさ・・・・・。

 

 

 

 

(そうだ!こんなところで負けられない!!)

 

そのやりとりを思い出した許緒は意識をもとに戻す。そしてあの時の夏侯惇と一刀の言葉を思い返す。

 

 

――――――――――――――――――華琳様を・・・・・・魏を・・・・頼む。

 

――――――――――――――――――夏侯惇の信頼を裏切るようなことをしたら彼女はきっと悲しむよ。夏侯惇は君たちの、華琳たちみんなが笑顔で楽しく暮らせる世の中が出来ることを望んでいるはずだ。

 

 

その瞬間、許緒の中で何かが弾けた。

 

立ち上がった許緒は持っていた自分の得物を放棄し、取り出したのは七星餓狼。その身に纏う闘気は亡き夏侯惇を髣髴とさせていた。そんな許緒の姿に3人は夏侯惇の姿を重ねていた。

 

「「「季衣・・・・・・。」」」

 

髪の毛を下ろし、七星餓狼を携えた許緒は目の前の敵に向かって高らかに声を上げた。

 

「我が師・夏侯元譲より託された魏の大剣、今から我が継ぐ。我が主、曹孟徳の覇道を邪魔する者たちは、我が剣の血錆となるがいい!!」

 

猛烈な勢いで夏侯惇へと向かっていく許緒の七星餓狼の一撃は夏侯惇の武器ごとその身体を斬り裂いた。

 

 

 

――――――――――――――――――そうだ・・・・、それでいい・・・。後は頼んだぞ、季衣。

 

そんな声が許緒の耳には聞こえたような気がした。戦いを終えた許緒の瞳からは大粒の涙がポロポロと零れ落ちていた。

 

 

あとがき

 

飛天の御使い~第参拾伍幕~を読んでいただきありがとうございます。

 

後編とうたっていながら終わらせられませんでした。

 

ということで後編その1です。

 

今回力を入れたのは魏軍の部分でしたが、

 

はっきりいって表現力が乏しく思っていたものを

 

表現できていません。自分の文章力のなさに愕然とします。

 

あと所々にるろ剣の要素であったりセリフを当ててたりもします。

 

私の好きなセリフは春蘭と季衣の会話の中に・・・。

 

分かりましたか?

 

次回は一刃たちにスポットを当てる予定です。

 

拙い作品ではありますが、少しでも楽しんでいただければ

 

幸いです。

 

コメントや感想もお待ちしています。


 
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