No.151293

雲の向こう、君に会いに-魏伝-

月千一夜さん

気分転換です
というか、仕事が忙しすぎて長いお話が中々投稿できないんですよねw
こっちは、他作品より不定期になります
近いうちに、処女作の【魏伝】のほうも更新する予定です
この作品は、【魏のエンディングを自分流にアレンジした作品】です

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2010-06-17 20:05:05 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:97918   閲覧ユーザー数:71473

 

その日・・・一つの大きな戦いに、終止符が打たれた

 

 

蜀、呉の連合軍

 

 

それに対するは、大国・・・魏

 

 

両軍一歩も譲らぬまま続いた、激しい戦い

 

 

その戦いに勝利したのは・・・魏

 

 

覇王【曹操孟徳】が率いる魏国だった

 

 

 

その戦いの後、曹操は声高々に宣言する

 

 

 

 

【天下三分】

 

 

 

三つの国が手を取り合い、支えあうということだ

 

 

 

蜀王【劉備玄徳】

 

呉王【孫策伯符】

 

 

二人の王はこれに賛成

 

 

 

こうして長きにわたる戦いは、終わりを告げたのだった

 

 

 

乱世は終わった

 

 

 

 

だがそれは同時に、もう一つの終わりも意味していたのだ

 

 

 

 

 

それは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

~序幕~

 

 

 

 

~成都

 

 

長い戦いが終わり、互いに手を取り合い歩んでいく

 

そのための第一歩・・・まぁようするに、皆で酒を飲み笑いあう所謂【宴会】の中

 

 

俺・・・【北郷一刀】は皆から少し離れた場所で、一人で酒を片手に座っていた

 

目の前に広がる光景に、頬を緩ませながら

 

 

「終わったんだな・・・」

 

誰に聞かせるわけでもなく、一人呟く

そう、戦いは終わったんだ

 

これから先には、きっと今までにない楽しみがいっぱい待っている

 

皆が笑顔で暮らしていける

 

 

「嬉しい・・・んだよな」

 

 

嬉しい

 

当たり前だ

 

この日のために、俺達は頑張ってきたんだ

 

 

嬉しくないわけがない

 

そうだろ?

 

 

でも、だったら・・・

 

 

 

 

 

 

 

「だったらなんで・・・なんで俺は」

 

 

 

 

 

 

 

ー泣いているんだ?ー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ズキン・・・!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ・・・!」

 

グッと、酒を煽る

 

途端、恐ろしいまでの吐き気が襲い掛かってくる

 

 

「っげほっ!がは!」

 

 

立ち上がり、俺はソレを吐き出す

 

ふと・・・目に付いたのは【赤】

 

 

流れる嘔吐物に紛れた、赤い液体

 

 

 

体が震えた

 

 

「は・・・はは、なんだよこれ」

 

 

笑いがでる

 

おかしくて・・・恐くて、悲しくて

 

 

 

だけど・・・

 

 

 

「俺は、後悔なんてしていない」

 

 

 

そうだ、後悔はない

 

秋蘭を助けたことも、赤壁に勝ったときのことも

 

 

 

俺は・・・後悔なんてしてない

 

したくない

 

 

 

それに、俺は決めたじゃないか

 

【彼女】のために、全てをかけると・・・決めたんだ

 

 

彼女・・・

 

 

 

 

 

 

 

「一刀・・・?」

 

 

 

 

 

曹操

 

【華琳】のために・・・

 

 

 

 

「どうかしたの?」

 

「華琳、いや何でもないよ」

 

 

ニッコリと笑い、声の主・・・華琳に笑いかける

すると彼女は『そう』と呟き、俺の隣に歩み寄った

 

 

「皆探してたわよ?

貴方のこと」

 

「そっか、それは悪いことしたな」

 

 

後で謝っとかないとなと、俺は苦笑する

 

 

「そうしなさい」

 

彼女もまた笑った

それからは、二人とも無言

気まずくはない

 

とても心地の良い時間

 

 

彼女との・・・大切な時間

 

 

 

「ようやく終わったわね」

 

「ああ」

 

「でも・・・これからが、いよいよ本番よ」

 

「わかってる

俺も、頑張るから」

 

「当たり前よ」

 

言って、笑う

 

 

ああ、改めて思う

 

俺は、この笑顔のために頑張ったんだと

 

 

実感する

 

 

 

「だから・・・これからも、私の傍にいなさい

貴方は、私のモノなのだから」

 

「はは、了解しました我が主」

 

 

 

だからこそ、悔しいんだ

 

 

この時間を、失いたくないから

 

この空間に、いつまでも居続けたいから

 

その願いが・・・叶わないと知っているから

 

 

俺は、悔しくて・・・悲しいんだ

 

 

 

でも・・・

 

 

 

 

 

「やってやるさ」

 

「? 何か言ったかしら?」

 

「いや、何も」

 

 

 

 

彼女のために、彼女達のために

 

そして何よりも、自分自身のために

 

 

もう少しだけ・・・抗ってみよう

 

 

 

「愛してるよ・・・華琳」

 

「な、急に何言うのよ・・・馬鹿」

 

 

 

美しい月の下

 

 

交わした口づけ

 

 

これが合図だと、知らないままで

 

 

俺は・・・込み上げる【不安】を、胸の奥にしまい込んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、俺が・・・【北郷一刀】が消えるまでの物語

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

 

やっちまったwwwwww

本当にやっちまいました

 

これは、魏エンドを自己流にアレンジした作品です

 

はっきし言って不定期ですw

 

他の作品を優先しますし・・・まぁ万が一続きが気になるという方がいらっしゃれば、お教えください

時間を見つけて投稿します

あと近いうちに、処女作のやつも更新します

 

一話で止まってましたし

というか、書き直しますかww

 

 

というわけで、また会う日までwww

 

 

 

 
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