No.145962

マジ恋†無双 4

loloさん

独立~黄巾の乱終結まで。

なんかかなり飛ばした感がありますが、引き続き読んでもらえると幸いです。

アンケートに協力していただいた皆様ありがとうございました。

2010-05-27 23:55:21 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:4560   閲覧ユーザー数:4017

出発当日

 

俺たちの前には多くの志願兵が集まった。白蓮が治める土地以外からも話を聞きつけた者も合わせおよそ6000。これも劉備玄徳の仁徳であり、姉さんや愛紗たちの武名のおかげだ。

 

「すごーーい。こんなに集まってくれるなんて!!これなら多くの困っている人たちを助けられるね!!」

 

「そうですな。白蓮殿には悪い気がいたしますが、これだけの人数がいれば黄巾賊とも戦っていけるでしょう。」

 

実は志願兵はこれよりも多く集まっていたのだ。先の俺たちの初陣で姉さんの無双っぷりを目の当たりにした白蓮の正規兵からも志願者が現れていた。しかし、そのような事をすれば白蓮が黄巾賊討伐に参加する事が出来なくなってしまうため、その方々たちにはご遠慮いただいたのだった。

 

「しかしこれからどうするんだ弟?」

 

「それなんだが、俺たちの軍は他の黄巾賊討伐に参加している諸侯の軍に比べれば弱小でしかない。まずは小規模な部隊を相手に勝ちを重ねていくことが重要だと思うけど、何か他に意見ある?」

 

「敵を選べというのか?」

 

愛紗が少し不満そうに言う。

 

「あぁ。それに俺たちは兵糧に限りがある。街の有力者や商人たちに協力してもらうためにも、ここは少しずつ名声を勝ち取っていく作戦でいきたい。」

 

「ふむ…私はいささか卑怯な手であると思いますが…桃香様。どうなさりますか?」

 

「私は大和さんの作戦で問題ないと思うな。愛紗ちゃんが言うようにちょっと卑怯な手かもしれないけど、せっかく集まってくれた兵隊さんたちの力を無駄にしたくない。」

 

「私たちの名声が広がればまた多くの義勇兵が私たちの所へ集まるかもしれないしね。流石私の大和♪」

 

「私も大和に賛成だ。」

 

「鈴々もなのだ!!」

 

他のみなからも賛成を得られる。ただ一人愛紗だけが、納得がいっていないのか難しい表情をしていたが、しばらく考えた後

 

「わかりました。現状を考えればそうすることが一番なようです。その方針で行きましょう。」

 

今後の方針も決まり、ついに出陣の時がきた。

 

「わたしも軍を整えたらすぐにでも出陣するつもりだ。桃香たちもがんばってくれ。」

 

「うん。いろいろお世話になっちゃってありがとう。白蓮ちゃん。」

 

それぞれ白蓮と星に別れのあいさつ終え、俺たちは意気揚々と出陣した。

 

 

白蓮のもとから独立して数日。俺たちは順調に黄巾賊たちを倒していた。劉備軍の名も幽州では知らぬ者はいないと言わんばかりに広くまで伝わっている。そのおかげで作戦通り街の有力者からの援助、そして義勇兵が集まっていた。

そんなある日、

 

 

「前方に黄巾賊と思われし敵を発見しました!!その数およそ2万!」

 

各方面に細作を放っていた1人が慌ただしく報告してくる。

 

「2万か…どうする大和。敵はこちらの倍以上いるぞ?迂回して逃げるかぁ??」

 

これまでも相手のほうが兵力は上という戦いは数多くしてきたが、ここまで大きい部隊に当たったのは初めてだった。兵たちにも動揺が隠せないようだ。

 

「心配ないぜ姉さん。勝算はある。」

 

「だが大和殿。ここまで差の開いた兵力差でどうやって戦うというのだ?今まで通り力押しでは勝てそうもないぞ」

 

「わかってるよ愛紗。だからここは策を用いる。実は白蓮の所にいた時、周辺の地図を見せてもらった事があってね。たしかここの近くに谷があるはずだ。そこにやつらを誘い込み…」

 

「私たち弓兵で敵を一網打尽ってところだね♪」

 

「そうだ。予め京たち弓兵部隊は崖の上に伏せていてもらう。そこに愛紗たちが敵兵を呼び寄せ、弓兵の一斉掃射を浴びせる。敵が怯んだ所に反転した愛紗たちの部隊で追撃。谷では戦う場所がせまいから囲まれることはない、前面の敵だけに集中できる。」

 

さらにこっちには関羽、張飛、天下無双の川神百代だっているんだ。負けるはずがない。

 

 

俺たちはすぐさま準備を整え作戦を実行に移した。

 

 

 

 

 

「いいか鈴々!!私たちの役目は敵をあの谷へとおびき寄せることだ。無理に突っ込むんじゃないぞ!!」

 

「わかってるのだ愛紗!合図がくるまで持ちこたえて見せるのだ!!」

 

黄巾賊2万と対峙している愛紗と鈴々の部隊は囲まれぬようにするだけで精一杯だった。前線もいつ崩れてもおかしくない。

 

「愛紗!このままじゃマズイのだ!まだなのか??」

 

「まだダメだ!後方の部隊を引きずりださねば意味がない!!もう少しだけだ耐えてくれ!!」

 

そこに1人の黄巾武将が現れる。

 

「そこの女!なかなかの腕をしている!この程遠志さまと勝負だ!!」

 

(くっ…この状況で一騎討ちとは…だがしかし、討ちとれば後方の部隊を引き出せるかもしれん…)

 

「こい!!我が名は関雲長!貴様などこの青龍刀の錆にしてくれる!!はぁーーっ!!」

 

勢いよく相手のもとへ飛び出していく愛紗。繰り出すのは最強にして最速の一撃。

 

ザシュッ

 

一瞬の静寂のうち叫ぶ。

 

「敵将程遠志!劉備が一の家臣この関雲長が討ちとったりー!!」

 

愛紗の活躍によりたまらず後方の部隊が動き始めた。そこに本陣からの撤退命令が届く。

 

「よし!!我が部隊はこのまま後退するぞ。鈴々!!」

 

「合点なのだ!鈴々隊も敵に一当てした後関羽隊と同様徐々後退するのだ!!」

 

「うまく後方部隊を引きずりだしたようだな…それじゃあ姉さん!」

 

「あぁ。愛紗と鈴々を援護しつつ、殿につけばいいんだな。」

 

「作戦通りにね。あんまり暴れすぎないように…」

 

「わかっている。それじゃあな!!」

 

そう言い残し姉さんはすごいスピードで前線へと駆け出して行った。

 

「桃香様!!」「おねぇちゃん!」

 

「愛紗ちゃん!鈴々ちゃん!!二人とも怪我はない!?」

前線から帰還した愛紗たちを桃香と俺が迎える。

 

「はい。おまたせして申し訳ありません。」「鈴々も全然平気なのだ!!」

 

「おつかれ二人とも。じゃあ本陣もすぐに反転するぞ。」

 

 

姉さんがうまくやってくれたようで、目的の場所まで敵を誘い込むことに成功した。

 

「よし!全軍反転!!!初撃をはじき返し、そのまま谷の地形を利用しつつ各個撃破だ!!」

 

おぉー!!

 

雄たけびとともに全軍が反転し敵の初撃を抑える。

 

「突撃、粉砕、勝利なのだーー!!!」

 

鈴々の激で総攻撃に移る。

 

「今だ!!」

 

俺も京へと合図を送った

 

バシュ!!

 

崖の上から弓兵たちが矢の雨を降らせた。

突然現れた弓兵のおかげで敵は混乱に陥り、さらに愛紗、鈴々、百代が追撃をかける。

各地で怒声が上がるたび黄巾党の兵士がやられてった。

 

「我が軍の勝利だ!!みな勝鬨をあげよ!!!」

おぉーーーー

 

 

こうして2万の大軍を打ち倒すことができたのであった。

 

 

 

「2万の大軍を1万も満たない兵力で打ち倒すか…なかなかやるようね。アレは誰が率いているのかしら?」

 

「はっ!旗を見る限りここ最近幽州で活躍している劉備の軍勢かと。」

 

「劉備か…。」

 

「伝令からの報告!近くの巴で黄巾賊が暴れている模様です!!」

 

「そう。ならそちらに向かいましょう。劉備という者の顔を見てみたかったのだけれど、また次の機会でも遅くはなさそうね…」

 

遠くから見つめるのは3人の影。後に劉備の前へと立ちはだかる大きな壁は、そう言い残し劉備たちが気がつく前に去っていった。

 

あの部隊を倒してからしばらくの時が過ぎた。

2万の部隊は黄巾賊の物資補給をするために重要な土地を守っていた。そこを俺たちの手によって破られたため、周辺の黄巾賊たちに物資が行き届かなくなり弱体化させることに成功した。その後も俺たちは各地へ討伐を繰り返していたが、あくる日曹操により黄巾賊の党首張角が討ちとられ、黄巾の乱は終息の一歩をたどりつつあった。

 

とある日の朝。

「大和…カッコよく起きて、朝だよ」

 

「どんなオーダーやねん!起きるよ京。」

 

「朝一おっぱい」

 

そういうと胸を押し付けてくる京。

 

「押し付けられても俺の意思は変わりません。お友達のままで!」

 

「そんなクールな大和も好き♪」ダキッ

 

そんな毎朝恒例のやり取りををしていた。

そう。俺たちは黄巾賊討伐の恩賞を朝廷から賜わり、平原の地で城を構えることとなったのだ。

 

「大和殿失礼する。街の警備のことなん…」

 

愛紗が開けたままだった扉の前で、京に布団の上で押し倒されている俺の姿を見て固まった。

 

「///し、失礼した!!大和殿と京殿はそういう関係だとさすがの私でも、うすうすは気付いていた!邪魔するつもりはなかったんだ!」

 

「い、いや違うんだ愛紗!!これは誤解だ!京とはそういう関係なんかじゃ…」

 

「///もう。やまとったら恥ずかしがっちゃって♪」

 

「いいからお前は離れろ!!」

というかお前はこうなることを読んでいやがったな!!!

 

「で、では私はこれで!!大和殿そ、その、ことが終わり次第私の所に来てくれ///」バタン!

 

なにを恥ずかしそうに言ってるんだ愛紗、なにもすることなんてないぞ!!!ってか待ってくれ~!!!

 

 

 

 

…その後愛紗の誤解をなんとか解いた俺だったが、

「朝からいらん事で体力つかっちまった…」

 

「なんだかお疲れだね~大和さん。」

 

今日は桃香と二人警邏に街へと出てきていた。あんなことがあった後でも京があたしも行く!!と言いだしたが、なんとかなだめて自分の仕事へと向かってもらった。

 

「でも大和さんと京ちゃんってお似合いだと思うけどな~」

 

「…桃香。なにか京に弱みでも握られてるなら俺にいえよ。」

 

「え?そんなことないよ!ただ、同じ女性として1人の人を愛し続けてる京ちゃんって素敵だなぁって思ってるだけだよ。どうして大和さんは京ちゃんの思いに応えてあげないの?」

 

「う~ん。俺は京とも長い付き合いだから、どうしても1人の女性ってよりも友達としてしか見れないんだよ。」

 

「ふ~ん。そんなもんなのかなぁ…」

 

そんな事を話しながら街を歩いていると、

 

「おね~ちゃ~ん!!おに~ちゃ~ん!!」

鈴々が俺たちのもとへと駆け寄ってきた。

 

「どうしたの?鈴々ちゃん?そんなにあわてて」

 

「星が来たのだ!!」

 

知らせを受けて城へと戻ると、半年ぶりの再開となった星こと趙子龍が玉座の間で俺たちの帰りを待っていた。

 

「お久しぶりです。桃香様。大和殿。」

 

「久しぶり~星ちゃん!!」

 

「どうしたんだ?白蓮からの使いか?」

 

「いえ。白蓮殿のもとからは黄巾の乱が沈静し始めたころに、お暇をいただきそれからまた旅をしていましてな。単刀直入に申し上げますと、桃香様の陣営に私を入れていただきたく思い参上した次第であります。」

 

そう言うと、片膝をつき臣下の礼をとる星。

 

「それは嬉しいことだけど、なんで私のところなんかに??」

 

「はい。私は先ほども申し上げました通り、白蓮殿のもとを離れた後、旅をしていろいろな諸侯たちのもとへとまわってみたのですが、どれも私の思うような君主はいませんでした。であれば誇り高い理想を掲げる桃香さまのもとで働きたいとおもったのです。」

 

「ありがと星ちゃん。これから一緒に頑張ろうね!!」

 

 

こうして新たな心強い仲間が増えたのだった。

 

 

「そうそう、大和殿。実は董卓の陣営を見ていた時ですが、大和殿たちと同じ格好をしている者がおりましたよ。」

 

「!?なんだって?それは本当なのか!?」

 

「はい。男性と女性。二人おりました。残念ながらすぐに行ってしまわれたので、話すこともできませんでしたが間違いないでしょう。」

 

董卓の所にいるだって!?なんたってあんな三国志の中でも極悪な人物の所にいるんだ…それに黄巾の乱が終わった今、次に起きるのは反董卓連合のはず…誰がいるかはわからないが、これはまずいかもな…

 

他のみんなも一体どこにいるんだ。頼むから無事でいてくれよ…

 

あとがき

 

まずはアンケートですが、4の大和、百代、京拠点を書くことになりました。アンケートにご協力してくださった方々ありがとうございました。がんばって書きます。

 

 

今回はだいぶかけ足になった気がします。すいません。次回でそのぶん埋め合わせしたいとおもいます。

 

 

次回は拠点です。一子、源さんと董卓陣営のからみ。アンケートで決定した百代、大和、京と劉備陣営の絡みにご期待下さい。ではでは~♪

 

 


 
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