No.137484

G×S!夕陽が紡ぐ世界~七・五話~

さん

書き換えと修正をしました。

本作はArcadiaとにじファンにも投稿しています。

2010-04-20 00:21:44 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5567   閲覧ユーザー数:5010

 

「ねえみんな。今日、私の家に来ない?」

 

放課後、帰りの準備をしてると亜沙先輩がやって来て言った。

 

「亜沙先輩の家に?」

「うん。今日はお母さんと一緒にクッキーを焼くの。で、せっかくだから焼き立てをみんなに食べてもらおうと思って。」

「わーい、行く行く。ね、稟くんも行くよね」

「そうだな、じゃあみんなでお邪魔させてもらいます」

「亜沙のお母さんか。どんな人だろ」

「うふふ、驚きますよ」

「亜沙先輩の家は初めてだから緊張するっス!」

「楽しみ」

「忠夫さま、行きましょう」

「いや、俺は……」

「いいかげん落ち込むのはやめなさいよ。いいじゃない、女の格好だって」

 

横島は未だ薬の効果が切れず、女の姿のままだった。

 

 

 

 第七・五話「約束」

 

 

亜沙の家に着き、扉を開くと一人の女性が現れた。一見すれば亜沙の姉妹、そしてどちらかと言うと妹にしか見えない様なこの女性の名は時雨亜麻。

 

驚くべき事に亜沙の実の母親であった。

 

「いらっしゃ~い。あ~、りっちゃんだ~!」

「お久しぶりです」

「ただいまお母さん。そしてこっちが前から話している新しい友達よ」

「はじめまして、横島忠夫です。今はこんな格好ですけどちゃんと男ですので」

「はじめまして。私はタマモよ」

 

亜麻はニコニコしながら二人を見た。

 

「たっちゃんに~タマちゃんね~♪」

「…タマモでお願いするわ……」

「さあさあ、上がって。稟ちゃんは私の部屋へ皆を案内して」

「分かりました」

「私はお菓子とお茶の用意をしてから行くから」

『お邪魔しま~す』

 

家の中に入って行くとタマモが横島に頼み事をする。

 

「そうだ!ねえヨコシマ、ついでにヨコシマの作ったのも食べたいな」

「忠夫くんが作ったのって、忠夫くん料理が出来るの?」

「うん、ヨコシマの料理って意外に美味しいのよ」

 

シアがそう聞いて来るとタマモは自慢げに答える。

横島は猿神との修行の際に加速空間の中で二ヶ月間過ごしていた。その時は雪之丞やジークと交代で料理を作っていたが、味が一番良かったのは横島であった。

 

更に、神魔人化した際に封印具が出来上がるまで横島は妙神山で過ごしていたのだがその時にも何も手伝わないのは気まずいという事で掃除や炊事洗濯なども手伝っていた。

 

なので横島の家事などの腕前はそん所其処らの女性などよりは遥かに上回ってるのであった

 

「クッキーやケーキなんかも良く作ってくれたわ」

「ふ~ん、じゃあ忠夫ちゃんにも手伝って貰おうかな」

「別に構わないっスよ」

「わ~~い。楽しみだね、たっちゃん~♪」

 

そうして横島と亜沙は亜麻と一緒に台所へと行き、稟達は亜沙の部屋へと向かった。

 

稟達は亜沙の部屋でお菓子が出来上がるのを待ちながら談笑していたが、稟は尿意を催し立ち上がる」

 

「どうしたの、稟くん?」

「ちょっとトイレに行って来る」

 

そして稟はトイレに向かう。

 

「勝手知ったる他人の家」

 

そう言いトイレのドアに手をかけて開くが、其処には………。

 

「なっ!!」

「ひゃっ!!」

 

稟はトイレの中を見て固まった。そして、トイレの中の人物も。

 

「あ、あ、あの……その…これは決してワザとじゃ…」

 

稟は真っ赤な顔で後ずさりながら説明を試みる。

 

「…り、稟ちゃん……トイレに入る時はノックぐらいしなさいよ……///」

 

亜沙も真っ赤な顔でそう言った。

 

「い、いや…鍵がかかって無かったので誰も入って無いと思って」

「それでもノックは礼儀でしょ!!言い訳しない!!」

「は、はい」

「そ・れ・と……何時まで見てるの!!早く何処かに行きなさい!!」

「す、すみませーーん!!」

 

亜沙に怒鳴られた稟は直ぐにその場を立ち去った。

 

「まったく…それと」

 

そして亜沙真っ赤な顔をしながら『トイレの中の人物』に話しかける。

 

「忠夫ちゃんも何時までも固まってないではやくパンツを上げなさい。…丸見えよ///」

 

 

 

 

……つまりはそういう訳だ。

 

副題に誤りあり。「約束」ではなく、「お約束」でした。

ちゃんちゃん。

 

 

 

 

 

おまけ・もしも、G×S!のメンバーがバカテストを受けたら?

 

 

第1問 歴史

 

問題

旧ソ連の宇宙飛行士「ガガーリン」が地球を見て残した名セリフを答えなさい。

 

 

姫路瑞希の答え

「地球は青かった」

 

 

教師のコメント

「正解です。先生もTV中継を見ていて感動した事を覚えています」

 

 

芙蓉楓の答え

「神はいなかった」

 

 

教師のコメント

「正解です。姫路さんの答えの方が有名ですがこちらもガガーリンが残した地球周回中の言葉として有名です」

 

 

吉井明久の答え

「地球か、何もかも皆懐かしい」

 

 

教師のコメント

「確かに歴史に残すべき名セリフですが、不正解は不正解です」

 

 

横島忠夫の答え

「大気圏突入中でしたので地球を眺めている余裕はありませんでした。ちなみに、クレーターから這い出た時のセリフは「あ~、死ぬかと思った」だったそうです」

 

 

教師のコメント

「…だったそうですって、君ね……。とりあえず実体験の様なので正解にはしておきます」

 

 

 

 

おまけ2・前回の続き。

 

「お早う皆。…あれ?どうしたの?」

 

僕達が姫路さん達にお仕置きを受けていると其処にAクラスの工藤愛子さんがやって来た。

 

「いえ、ちょっと明久君達のやんちゃが過ぎたモノですからちょっと話し合いを」

「は、話し合いでHPは減少しない…」

「…雄二は反省が足りない」

「も、もう勘弁してくれぇ~~~!!」

「ん、何この写真?」

 

工藤さんは足元に落ちていた写真を手に取る。

 

「……写真撮影禁止の店だったが俺にかかれば盗み撮りなど簡単」

 

そんな風にムッツリーニはドヤ顔で胸を張っている。

 

「あー、噂の横島君と土見君だね」

「……君…だと?」

 

ピタリッ

 

工藤さんのその言葉に全員の動きが止まった。

 

「うん。バーベナに通っている友達から聞いたんだけどこの二人は本当はちゃんとした男の子なんだけど、魔界のある魔法薬を使って女の子になったんだって」

 

ピクンッ

 

「「その話をもっと詳しくっ!!」」

 

即座に反応する姫路さんと美波の二人だった。

 

「魔界にのみ生息する蜂が作る蜂蜜なんだけどそれには人間の遺伝子に反応して性転換させる性質があるんだって。この二人もその蜂蜜を使って女の子にされたらしいよ」

「「何処で買えるんですか(のよ)!?」」

「あれ?何故か偶然にもボクのポッケの中に噂の『蜂蜜物語が』」

 

何故か偶然にもって、何故偶然そんな危険な代物を持って来るのかな?

そんな素朴な疑問を口にする暇など無く僕はダッシュで出口に向かって駆け出した。

 

「邪魔しないでよ雄二。僕には大事な用事があるんだ!!」

「ぬかせ!!手前の用事なんかしった事か」

 

コイツめ、あくまでも僕の邪魔をする気だな。

雄二なんか女の子になっちゃえばいいんだ、きっとその方が世の中の為になる。

 

「明久君~、何処に行くんですか~?」

「アキ、心配しなくてもちゃんと可愛い服は用意してあるから」

 

姫路さんと美波は工藤さんから受け取った瓶を持ったまま近づいて来る。

ちょっと、二人共その眼は止めて。マジで怖いから!!

 

「そのセリフの何処に心配しなくて良い要素があるのかな!?」

「諦めろ明久。お前ならきっと絶世の美女になれる」

「何言ってるのさ雄二!?僕なんかよりもっと……」

 

そこまで言って僕は視界の端に映っていた人物に目をやる。

 

「そうだよ、僕達なんかより秀吉の方が綺麗な女の子になれるよ!!」

「ナイスだ、明久!!Σd」

「……商会の主力商品になれる」

「何故お主達はこんな時だけワシを男扱いするのじゃ!?」

 

 

……こんな話ばかりが頭に浮かんで来る今日、この頃。

 

 

 

 


 
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