No.132168

リリカルコンタクト

水上桜花さん

私の執筆した、オリジナル小説、リリカルコンタクトのプロローグです。
これからも、ゆったりとしたペースでうpしていきます。
私には文才のカケラもありませんが、読んでくださると幸いです。

2010-03-24 23:58:02 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:494   閲覧ユーザー数:488

裕貴サイド

 

 ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトン。

「ん・・んん」

自分の、乗っている電車の音で、志乃裕貴は、目を覚ました。

「ん?もうそろそろか・・・」

彼はちょっとした事で両親と喧嘩して、半ば勘当されるような形で家をでて、実家のあるこの街に来た。

 

『風原~風原です。お降りの方はお忘れ物の無いようご注意ください』

「・・・降りなきゃ・・・」

列車が止まるのを待ち、荷物をもって電車から降りる。

「確か・・・こっち、だったな」

地図を見て自分の借りたアパートへ向かう。

アパートは駅から15分の所にある。

駅に近い上に、家賃が安く、高校生の裕貴にとっては、かなりいい場所だ。

そのアパートに向かう途中、いくつかのコンビニで、バイト募集のチラシを受け取り、スーパーで夕食の食材を買う。

・・・買い物をしてるとき、やけに視線を感じたのは何故だろう?と、そんな事を思いつつ、アパートへ向かう。

 

アパートに着き、荷物をしまい、風呂に入る。

軽く夕食を済ませ、明日の転校初日に備えて、眠る。

始まりの予感に胸を高鳴らせながら・・・

そして、様々な受難があることも知らずに。

「明日は、どんな事があるんだろう・・・少し、楽しみだな」

こうして、裕貴の一日は終わった。

 

夕那サイド

 

「明日は・・・ああ、裕貴君が転校してくるのか」

如月夕那はそう、独り言を洩らした。

夕那は、裕貴の幼馴染で、風原学園生徒会の顧問を務めている。

そして、夕那は裕貴を高く評価していた。身内贔屓も入っているかもしれないが、それがなくても裕貴は周りからの評価が高い。

ふむ、なら生徒会に入ってもらおうかな?などとつぶやき、

「そうだな。ふふ、明日は楽しくなりそうだ」

そう、結論付けた。

 

有美サイド

 

香原有美は、ベッドの上に腰掛けていた。

「はぁ・・・」

その手には、携帯電話が握られている。

携帯電話のディスプレイに映し出されているのは、一人の少年の笑顔。

「志乃君、今頃なにしてるんだろうな・・・」

映し出されているのは、志乃裕貴の姿。

有美は、今は遠い所に居るであろう裕貴に想いを馳せていた。

有美は、裕貴が転校してくることを知らないのである。

裕貴を有美は、もともと同じ学校でそれぞれ放送委員をやっていた。その上同じクラスで、学級委員を務めても居た。

「はぁ・・・」

有美は、何度も繰り返した溜め息をつく。

裕貴は、有美が転校すると決まったとき、一番惜しんでくれた人物でもある。

それからだったろうか、有美が裕貴をそれまで以上に意識するようになったのは。

転校が決まってから、裕貴の優しさに触れ、その暖かさを知り、有美は、そのことを思い出しては幸せな気分に浸り、転校する事を思い出しては涙を流した。

そんな事を考えていると、夕方に見た裕貴に似た人を見たことを思い出した。

「あの人、だれだったんだろ・・・まさか、志乃君じゃないよね」

そう、裕貴が感じていた視線は、有美のものだった。

しかし、当人達はそんな事知るはずも無く・・・

「はぁ・・・」

有美は、また溜め息をついた。

 

ナツメサイド

 

咲乃ナツメは、机に向かい、今日整理した書類の内容を思い出していた。

「転校生・・・裕貴さん・・・だっけ」

裕貴を思い出しながら、ナツメは微笑んだ。

「まさか裕貴さんが転校してくるなんてね。ちょっと驚いたな」

そういえば、と何かを思い出したようなナツメは部屋の天窓に近づいて、空を見上げた。

「裕貴さんって、書類の整理得意だったっけ」

裕貴は、昔からある程度頭がいい。生活態度もよく、よく学級委員などを務めていた。

その仕事柄、書類の整理などもある程度できるが・・・

「よし、決めた!」

いきなり大声を上げて机に向かうナツメ。

「転校してきたら、裕貴さんを生徒会に誘ってみよう!」

この夜、ナツメの悪巧みがはじまった。

 

 

 

あとがき

 

桜花「ようやくプロローグまで行った!」

 

裕貴「あー、はいはい驚喜乱舞はいいから進めて」

 

桜花「ぶー、ケチー!・・・まあ、いいや」

 

裕貴「おい・・・」

 

桜花「えー、リリカルコンタクト、プロローグ、というより序章です。」

 

夕那「どっちも同じじゃないの?」

 

裕貴「・・・気にしたら負けだよ」

 

桜花「ひど!まあ、いいけど。えーと、次から本編に入ります」

 

裕貴「プロローグはプロローグで本編の一部だけど、そこまで長くならないんだよね」

 

夕那「そうそう。で、次は裕貴くんが転校してくる回だよ」

 

ナツメ「うん!裕貴さんが転校してきた時のはなしだね。」

 

有美「えと、転校してきた時にあったドタバタや、私と志乃君が生徒会に誘われるエピソードなんかだよね。」

 

裕貴「そうだね。ああ・・・ほんと、あの時は大変だった。いきなり追い掛け回されたりしたしね」

 

桜花「はいストーップ!これ以上のネタばれ禁止!」

 

夕那「ああ、いたんだっけ」

 

桜花「仮にも作者に向かっていうことですか!?」

 

裕貴「あ、忘れてた、作者って君だっけ」

 

桜花「ひど!作者だって事も忘れられてた!?」

 

ナツメ「うん!だって影薄いもん!」

 

有美「す、すみません、すみません!」

 

桜花「影薄い!?しかもキッパリといったよ!?さらに必死に謝っている様子がカンペキに忘れてたって事実を浮き彫りに!!う、うわぁ~~~~~ん!!」

 

裕貴「あ~あ、さて、次のリリカルコンタクトは!」

 

夕那「裕貴君の転校エピソードと!」

 

ナツメ「有美ちゃんと裕貴さんに対する風紀委員、生徒会役員の勧誘!」

 

有美「そして、私と志乃君の再会、一緒に下校エピソード!」

 

裕貴「以上をお送りします!」

 

「「「「では、次の作品で!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

桜花「ぐす、ぐす・・・皆、酷いよぅ・・・」

後日、水上桜花さんが砂浜でのの字を繰り返し書いているところを警察に保護されました


 
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