No.127964

璃々のひな祭り

葉月さん

3月3日はひな祭り!
との事でひな祭りのお話です
楽しんでいただければ幸いです
2010/03/04:誤字修正 + 文章付けたし
2010/03/11:一般公開に変更

2010-03-03 23:44:30 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:9340   閲覧ユーザー数:7246

昼下がり、広場の休憩所で紫苑たちとお茶を飲んでいた一刀たち

 

「今日もいい天気だな~」

 

「そうですね。いつもこのような天気だと良いのですが」

 

「そうじゃの、こう天気が良いと酒がうまい」

 

「もう、桔梗?折角お茶を楽しんでいるのだから」

 

「硬いことを言うな紫苑よ、お館様もそう思いましょう?」

 

「え?俺はお茶が飲めればそれで……」

 

「つれないではないかお館様、お館様も飲もうではないか」

 

「いや、俺はお茶で十分だから」

 

「まあ、そう言いなさるな、ぐぐっといこうではないか」

 

「もぉ~、桔梗お母さん!ごしゅじんさまを苛めちゃめ!だよ」

 

「璃々に怒られてしまったな、仕方ない今は諦めるとしよう」

 

「……今はなんだね」

 

「ふふふ、えらいわね璃々」

 

「うん!」

 

「璃々ちゃんはきっとしっかりした大人になるぞ」

 

「本当?やたー!お母さん!ごしゅじんさまに褒められたよ♪」

 

「よかったわね璃々」

 

「うん!璃々ね、大きくなったらごしゅじんさまのお嫁さんになる!」

 

「え……」

 

「あらあら」

 

「おや」

 

「いや、璃々ちゃんあの「良かったわね璃々、ご主人様も喜んでるわよ」……あ、あの紫苑さん?」

 

「あらあら、ご主人様は璃々の夢を壊すおつもりですか?」

 

「そう言うわけじゃないけど……ほら、色々とさ、ね?」

 

「そんな事ありませんわ。きっと私に似てとても美人になりますわよ」

 

「紫苑に似て……」

 

一刀は璃々が大きくなった姿を想像してみた

 

『おはよう。ご主人様、ふふふ、朝から元気だね』

 

『り、璃々?こんな朝早くから何をしているのかな?』

 

『ふふふ、朝早くにすることと言ったら一つしかないですよね。朝駆けだよ。……はむっ』

 

『あーーーーー!』

 

「……」

 

「ご主人様?なにか失礼なことを考えていませんでしたか?」

 

「っ!そ、そんな事無いぞ!だから俺に弓を向けるのは止めてくれ!」

 

「はっはっは、紫苑よ。お館様は璃々の成長を楽しみにしているのだろ、今から色々教え込んではどうだ?」

 

「それもいいわね。璃々」

 

「なに?お母さん」

 

「璃々はご主人さ「わー!わー!わー!」あらあら、そんなに恥ずかしがらずともよいですのに」

 

「そう言う問題じゃない!璃々ちゃんに変なことを吹き込むなよ」

 

「?……ああ、ご主人様自ら教え込むのですね。そこまで気が回らず失礼しました」

 

「いや、そんなこともしないから!」

 

「?ごしゅじんさま?」

 

「なんでもないよ。ほら、このお菓子美味しいぞ璃々ちゃん」

 

「ありがとう、ごしゅじんさま!」

 

璃々は満面の笑みでお菓子を頬張る

 

「そう言えばそろそろひな祭りの時期かー」

 

「ひなまつり?ねえねえ、ごしゅじんさま、ひなまつりってなに?」

 

「ん?ひな祭りって言うのはなお内裏様、お雛様って言う人形を飾って娘の幸せを願ったり厄祓いをしてくれるためのものなんだ」

 

「お人形~!」

 

璃々は願い事よりひな祭りの人形に興味を持ったようだ

 

「ごしゅじんさまー璃々もひなまつりやりたーい!」

 

「そうだな。やってみようか?」

 

「うん!やりたい!」

 

「よしならまずは人形を「あの、ご主人様?少々よろしいでしょうか?」ん?どうした紫苑」

 

「はい、そのお人形を私達でやることは可能でしょうか?」

 

「ほお、それは面白そうでは無いか。どうなのだ、お館様よ」

 

「そうだな……無理じゃないと思うけど」

 

「では、先ほどの他に役はないのですか?」

 

「あとはそうだな……三人官女に五人囃子、随身、仕丁の全部で15体だな」

 

「なるほど、では、配役も決めねばなりませんね、桔梗」

 

「ああ、皆を呼ぶのだな」

 

「ええ、私達はみんなを呼びに行って参ります。ご主人様は璃々をお願いします」

 

「あ、ああ」

 

紫苑と桔梗はいそいそと休憩所をあとにした

 

「なんか生き生きしてたな紫苑に桔梗」

 

「ごしゅじんさま、お母さん何処行ったの?」

 

「ん?皆を呼びにいったんだよ」

 

「なんで?」

 

「ん~、なんでだろうね」

 

一刀は嫌な事が起こらないように祈りながら璃々とお茶を飲んだ

 

「ごしゅじんさま、璃々ね。おひな様になりたいな~」

 

「そっか~可愛いお雛様になるね」

 

「本当!やたー!それでね、それでね!おだ、おだ?」

 

「お内裏様?」

 

「おだいりさまはごしゅじんさまがなるんだよ!」

 

璃々のこの一言がこの後起こる騒動の発端になるとは一刀も璃々も知る由も無かった

 

「ごめんなさいね、急にみんなに集まってもらって」

 

「なにかあったのか、紫苑よ」

 

「うんうん、何か用かな?」

 

「鈴々はこれからご飯に行くところだったのだ!」

 

「蒲公英はこれからお姉様と調練だっただよ」

 

「そうだぜ。なにか事件でもあったのか?」

 

「はわわ、ここ最近事件も起きてないよね、雛里ちゃん」

 

「うん、何も無かったと思うよ」

 

「ふむ、ここ最近は町も比較的穏やかなものだ、華蝶仮面の出番もなくなってきておる始末だ」

 

「あのようなわけの解らない輩は私の偃月刀で成敗してくれよう!」

 

「……お腹減った……」

 

「恋殿~~~もう少しの辛抱ですぞ!こらへぼ太守!さっさと話を進めるのです!」

 

「桔梗様!私は己を磨きたいのですが!」

 

「少しは落ち着け焔耶よ!」

 

「まったくよ、これから月と買い物に行くところだったのに、どうせあんたの仕業でしょ」

 

「詠ちゃん……ご主人様に失礼だよ」

 

「う……わかったよ、月~」

 

「わたしは別にすることもなかっったからいいけどな」

 

みんな思い思いに喋っていて収集がつかない状態になっていた

 

「実は璃々のことで相談があるんだ」

 

「「……」」

 

璃々と言う言葉が出たことでみんなが一斉に黙る

 

「璃々ちゃんがどうかしたの?ご主人様」

 

「ああ、実は璃々のお願いを叶えようと思ってみんなに協力を頼みたいんだ」

 

「ああ、実は……」

 

一刀は事の顛末とひな祭りについて説明をした

 

「なるほど、それじゃそのひな祭りって言うのをやるんだね!」

 

「ああ、それで本当は人形でやるところを皆でやってもらいたいんだ」

 

「あの、ご主人様、それは良いのですが、服などはどうするのでしょうか?」

 

「ああ、そのことなら心配しなくても良いよ朱里。役が決まった時点で意匠を作るからさ」

 

「璃々ちゃんのお願いなら絶対に成功させないとね!」

 

桃香はやる気十分とばかりに両手を握り締めガッツポーズをとった

 

「それじゃ、役だけど、お内裏様は俺がやるとして」

 

「「「っ!」」」

 

一刀の発言に一瞬で場の空気が変わるが当の一刀はまったく気づいておらず

 

「お雛様だけどこれ」

 

「はいはいは~い!私、お雛様やりたいな!ご主人様!」

 

真っ先に手を上げてきたのは桃香だった

 

「桃香、この役はっ」

 

「桃香さまずる~い!たんぽぽだってお雛様やりたい!」

 

「こらたんぽぽ!なに言ってんだお前!」

 

「え~、お姉様だって本当はご主人様の隣になりたいくせに~」

 

「な、なな!なに言ってんだよ!誰がエロエロ魔人となんか!」

 

「……お腹、減った……」

 

「恋殿~~っ!もう少しの辛抱ですぞ~~~~!」

 

「詠ちゃん、私もお雛様やってみたいな」

 

「月~戻ってきて~。こらバカチ○コ!あんたのせいよ!なんとかなさい!」

 

「だ、だから、お雛様役は!」

 

「こらお前達!少しはご主人様の話を!」

 

「愛紗~」

 

一刀は愛紗が場を収めようとしてくれる事に嬉しくなった、が

 

「何を言うか愛紗よ。そのお雛様とやらの座を獲得出来れば主の正妻扱いでは無いか」

 

「なっ!」

 

愛紗は顔を赤くして驚いた

 

「な、なに言ってんだよ星!」

 

「おや?違いましたかな?確かお雛様はお内裏様の正妻でありましょう?なあ、その役を手に入れれば主の正妻と同義ではありませんかな?」

 

「そんなわけ無いだろ!」

 

「ふむ、ですが、すでにその気の者がおりますぞ」

 

「え?」

 

一刀は振り向くとあるはずの無い炎が燃え上がっていた

 

「あらあら、それじゃ、璃々に妹を作るためにがんばらないといけないかしら」

 

「ちょ!紫苑、なに言ってんだよ!ここはみんなを落ち着かせないと!」

 

「それは無理な相談ですわご主人様。私だってご主人様のこと好きですのよ?正妻は桃香様か愛紗ちゃんに譲ろうかとも思いましたが、目の前に好機があるのですよ。手に入れたいではありませんか」

 

「だ、だからって」

 

「諦めよお館様、わしもこのような好機黙って見過ごすほど奥ゆかしい女子ではないのでな」

 

「だから!みんな俺の話を聞いてくれよ!」

 

「こうなったら勝負なのだ!誰がお兄ちゃんとご飯に行くか!」

 

「趣旨が違わないか鈴々!」

 

「……ご主人様と、ご飯……行く」

 

「恋も!お願いだから俺の話を」

 

「ちんきゅうき~~~~っく!」

 

「ぐはっ!」

 

「このへぼ太守!よくも恋殿を誑かしたですね!」

 

「べ、別にそんなことは……」

 

「うるさいのです!悪いと思うのなら恋殿をそのお雛様とやらにするのです!]

 

「ちょっとまったーーー!何を勝手に話を進めているのだねね!そんな話はこの私が許さんぞ!」

 

「あーやっぱり、愛紗ちゃんもお雛様になりたいんだね!」

 

「え?!そ、そう言うわけでは!」

 

「愛紗よ、もう遅いぞ。ここに居る皆が聞いてしまっって居るぞ」

 

「せ、星!」

 

「ふふふ、やっぱり愛紗ちゃんも女の子なのね。でも、譲れないわよ」

 

「も、もう、誰か何とかして……」

 

その時だった、この場を納められるかも知れない救世主が現れた

 

「おか~さ~~~ん!」

 

「璃々?どうしたの?」

 

「あ!おかあさん!」

 

璃々がトテトテと紫苑の所まで走ってきた

 

「どうしたの?今、軍議中よ」

 

「うん、あのね。……?ごしゅじんさま何してるの?」

 

「なんでもないよ。それよりどうしたんだい璃々ちゃん」

 

「うん!あのね、おひなさまのお洋服どうしようかと思って!」

 

「「え?」」

 

一刀と璃々以外の全員が声をそろえて疑問の声を上げた

 

「?どうしたの、おかあさん」

 

「り、璃々?どこでその話を?」

 

「この前お茶のときにおかあさんたちが行った後にごしゅじんさまと約束したの!」

 

「あらあら……ご主人様ったら」

 

「え?」

 

「はわわ、やっぱりご主人様って……」

 

「あわわ、し、朱里ちゃん私達にもまだ希望あるかな」

 

「え?え?」

 

「ご主人様は小さい子がやっぱり好きなのですね」

 

「ご主人様……」

 

「北郷、お前って奴は」

 

「ちょ!ちが!違うぞ!断じて違うぞ!」

 

「ごしゅじんさま、璃々のこと嫌いなの?」

 

「う……」

 

璃々は上目遣いで見上げうるうるとさせていた

 

「そ、そんなことないぞ!もちろん璃々ちゃんも好きだぞ!」

 

「本当?わーーい!」

 

「は、ははははは~」

 

「璃々ちゃんと先に約束したなら仕方ないよね」

 

「桃香様……そうですね。約束は大事ですからね」

 

「愛紗すっごくがっかりしてるのだ!」

 

「り、鈴々!」

 

「ふん!な、なら仕方ないわね。ボクも乗り気じゃなかったし璃々に譲るわ」

 

「詠ちゃん、残念だったね」

 

「な!月、ボクは別にあいつの正妻なんて興味ないんだからね!」

 

「ふふふ」

 

「ゆ~え~~」

 

「……ご主人様とご飯食べるのは、なし?」

 

「恋殿~~~あんなやつほっておいて私とご飯食べに行くのですよ~~!」

 

「うぅ~、私は璃々にまでも先を越されたのか……」

 

「残念な白蓮殿ですな」

 

「残念って言うなーーー!」

 

皆思い思いに話していると璃々を抱いて一刀が近づいてきた

 

「みんなに言いたいことがあるんだけど、ひな祭りって行事はね、小さな子供の女の子がすることなんだよ」

 

「では、私達のような」

 

「うん、どちらかと言うと愛紗たちはひな祭りを楽しむ方じゃなくて楽しませる方かな」

 

「がーーーーん!」

 

「……桃香、声に出すほど残念だったんだね」

 

「だってだってー、私だって一度は天の世界の行事、楽しみたいもん!」

 

「り、鈴々はまだ子供だから大丈夫なのだ!」

 

「鈴々!都合がいい時ばかり子供になるんじゃない!」

 

「はわわ、わ、私達はどうなのかな雛里ちゃん」

 

「そ、そうだね。でも、璃々ちゃんよりは大人だよね」

 

「……うん」

 

皆が残念がっているところへ璃々が

 

「ねえ、ごしゅじんさま。おかあさんたちもひなまつりできないの?」

 

「そうだな、他の役ならみんな出来るかもね」

 

「本当?なら、おかあさんも一緒にひなまつりやろうよ!」

 

「ええ、そうね。ご主人様、私達は何をすればよろしいのでしょうか」

 

「そうだね。まずは……」

 

こうして、ひな祭りをする為の準備にみんなで取り掛かった

 

3月3日、今日はひな祭り、城の庭に大きなひな壇がそびえ立っていた

 

「今日はいい天気でよかった!これなら天気も崩れることは無いだろ!」

 

一刀は空を見上げ一人頷いた

 

「ごしゅじんさまーーーー!」

 

「お、来たな璃々ちゃん」

 

「えへへ、かわいい?ごしゅじんさま」

 

「ああ、とっても可愛いぞ」

 

「やったー!」

 

璃々はお雛様が着るのより若干、薄い着物を着ていた

 

「ご主人様、我々も如何でしょうか」

 

璃々の後ろにはそれそれひな壇に飾る人形のような衣装を着ていた

 

まずはお内裏様、これは言わずも知れた一刀本人だ

 

お雛様、今回の主役である璃々

 

「えへへ、かわいいなー」

 

三人官女は中央に桃香、そして両端は月に詠だ

 

「ご主人様!私も似合うかな?」

 

「ああ、とっても綺麗だよ。月に詠も似合ってるよ」

 

「へぅ~、ありがとうございます。ご主人様」

 

「ふん!別に褒めたって何もあげないんだからね」

 

次に五人囃子、色々考えたがやはり五虎将軍の愛紗、鈴々、星、翠、紫苑に演じてもらうことにした

 

「ふむ、動きづらいですが、これが天の世界の行事なのですね」

 

「まあ、本当はこれを人形でやるんだけどね」

 

「にゃ~動きにくいのだ」

 

「我慢しろ鈴々、璃々のためだ」

 

「ふふふ、たまにはこういったことをするのも一興」

 

「璃々が嬉しそうでお母さんうれしいわ」

 

ちなみに、愛紗は謡、鈴々は太鼓、翠は小鼓、星は笛、紫苑、大鼓である

 

次に随身だが

 

「はわわ!これ重たいよ雛里ちゃん」

 

「あわわ!帽子が落ちてくるよ朱里ちゃん」

 

見た感じ警護してくれなさそうな右大臣の朱里と左大臣の雛里であった

 

「お、朱里も雛里も似合ってるぞ」

 

「はわわ!ほ、ほんとうでしゅか!」

 

「あわわ、うれしいです」

 

最後に仕丁の桔梗、焔耶、恋である

 

仕丁は別名『三人上戸』とも言われている

 

怒り上戸の焔耶

 

「お館!なぜ桃香様がお雛様ではないのだ!許さんぞ!」

 

笑い上戸の桔梗

 

「はっはっは!これは愉快だのお館様!ん、ん、ん……ぷはぁ、酒がうまい!」

 

なき、無表情上戸の恋

 

「……?」

 

そして残ったたんぽぽとねね、白蓮は

 

「みんないいな~、たんぽぽも服きたかったよぉ~」

 

「恋殿~~~~~!お似合いですぞ~~~~!」

 

「はぁ、やっぱりこういう役回りなのかな私は」

 

「残念な白蓮殿そう、がっかりするものでは無いぞ」

 

「だから、がっかりとか言うな、星!」

 

「ははは!そうだ、璃々ちゃんこれ」

 

「?なにこれ?」

 

「ひなあられって言ってね。ひな祭りの時に食べるお菓子だよ」

 

「お菓子!……わぁ~きれい、おかあさんすっごいきれいだよ!」

 

「本当ね。良かったわね璃々」

 

「うん!ごしゅじんさま、食べていい?」

 

「うん、どうぞ召し上がれ」

 

「ご主人様、あれはどのようにして作られたのですか?

 

「ああ、あれは、お餅を炒って煮詰めた砂糖水で絡めたんだよ」

 

一刀の説明に紫苑は頷き、鈴々と恋は物欲しそうに見ていた

 

「鈴々に恋、調理場にまだあるから後でな。璃々ちゃん、どうかな気に入ってくれたかな」

 

「うん!ごしゅじんさまありがとう!……ちゅっ」

 

「「「「「あーーーーーーーーーーっ!!」」」」」

 

「り、璃々ちゃん?!」

 

「えへへ、今日のお礼だよごしゅじんさま!」

 

「ご主人様?」

 

「あ、あれ?みんな、どうしたのかな~~~?怖い顔して……」

 

「ご主人様、夜もひな祭りしようね、璃々ちゃんは寝かせて」

 

「と、桃香、さん?は、ははは、ひな祭りに昼も夜もないんだよ?」

 

「そっかーないんだ、だったら、今ここで宣言します!これよりひな祭りは昼の部と夜の部とする!みんな、異存はあるかな?」

 

「俺ははっ?!わ、割れる!割れるわ~れ~~る~~~~~!!」

 

一刀の目は一瞬にして暗くなったかと思ったらこめかみに強烈な痛みが走った

 

「「「「「賛成ーーー!」」」」」

 

「じゃ、決定だね♪」

 

それと同時に一刀の視界が広がった。その瞬間、一刀は手が引く方を見ると愛紗が笑顔で見ていた

 

「ご主人様も賛成ですよね?」

 

「……はい」

 

次の日の朝の朝議はみんなご満悦だったそうだ

 

「ちょっと顔良さん、みなさんが見当たらないみたいだけど何処に行ったのかしら?」

 

「さ、さあ、私知りません。文ちゃんも知らないよね」

 

「あたいも知らないよ」

 

「そうですか……まったく、このわたくしをほったらかしにして何を考えているのかしら一刀さんは」

 

「……姫が居たら璃々ちゃんにかわいそうだからだよね」

 

「そうだな、アニキの考えは正しかったと思うぜ」

 

「なにこそこそしているのですか、あなた達は。もう少ししゃんとしないさい」

 

「は~い」

 

「うぃ~っす」

 

「まったくもう……町に行きますわよ!」

 

「わかりました」

 

「了解」

 

麗羽、斗詩、猪々子は町へと繰り出していった

 

「……にゃ~、お日様がポカポカで気持ちがいいのにゃ~」

 

「気持ち言いのにゃ~~」

 

「いいのにゃ~~」

 

「……にゃ~」

 

美以にミケ・トラ・シャムは屋根の上でごろごろと昼寝をしていた

 

葉月「はい!ひな祭りをお送りしました。如何だったでしょうか?」

 

雪蓮「確かにこれは、呉や魏では出来ないわね」

 

葉月「そうですね。ですが、今回はのほほんとしたお話にしたかったのですが、最終的には……」

 

雪蓮「夜の部ってなによ」

 

葉月「わ、私に聞かないでください……手が!手が勝手にキーボードを打つのですよ!」

 

雪蓮「はいはい、そう言うことにしてあげるわよ」

 

葉月「うぅ、酷いな雪蓮は」

 

雪蓮「そんなことより、ホワイトデーはやるの?」

 

葉月「そんなことですか……まあ、やろうか考えたんですが、結果やりません」

 

雪蓮「あらなんで?あなたの事だから『お返しは体でー!』みたいなことにすんだと思ったんだけど」

 

葉月「……それしか思いつかなかったからやらないんですよ……ぐすん」

 

雪蓮「ありゃりゃ、図星だったか」

 

葉月「えぐえぐ……さて、次回ですがに、日曜日にはアップ出来たら!っと意気込んでいるわけです」

 

雪蓮「次は桃香の話だったわね」

 

葉月「はい、なんとかがんばって桃香の天然ボケさを表現したいです!」

 

雪蓮「あらそう、がんばりなさい」

 

葉月「随分と冷たいですね」

 

雪蓮「あら、それの原因を言わせたいのかしら?」

 

葉月「っ!?い、いえ、結構です!」

 

雪蓮「ふふふ、遠慮しなくていいのよ?葉月」

 

葉月「いえいえそんな!遠慮だなんて!では、これで!」

 

雪蓮「逃がさないわ!明命!」

 

葉月「ぎゃーーーー!」

 

明命「申し訳ございませんが雪蓮様のご命令ですので」

 

雪蓮「よくやったわ明命、ふふふ、さて、では、お話しましょうか?体でね」

 

葉月「い、いや、来ないで……あーーーーーーーーー!」

 

明命「で、では、みなさん、次回をお楽しみに!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪蓮「ふふふ、綺麗な赤ね」

 

葉月「た、助けてくれーーーーーーーーー!」


 
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