No.126892

真恋姫無双 鬼神と虎 二話

矛盾さん

今作は、会話分の初めの名前を消してみました。
見ずらかったら言ってください。

駄文ですがドーゾ

2010-02-26 23:58:56 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:6330   閲覧ユーザー数:5165

盗賊を全滅させて気を失った一刀。

意識を失う前にみた人物とは?

 

 

 

 

 

 

 

 

(簡単ですよね~~~~)

 

「う、ううん?・・・ここ、どこ?(ココに来て二回目!)」

 

一刀の前には見知らぬ天井と、見知らぬ部屋があった。

 

「・・・・・寝る」

 

一刀はもう一度寝ようとする。すると、

 

「おお!起きたか小僧よ。怪我はないか」

 

声のした方向を見ると、意識が途絶える前に見た、長い髪の白い女性が立っていた。

 

(わはははは!もう無理!理解不能!)

 

「おい小僧!小僧!」

 

「・・・はっ!!」

 

女性の一言で目が覚めた一刀。

どうやら、無意識に現実逃避していたようだ。

 

「は、はい。ところで、どちらさん?」

 

「わしか?わしは、黄蓋。字は公覆という。」

 

(黄蓋???どっかで聞いたような?)

 

一刀「こうがい?さん。ここ、どこ?」

 

「ここか?ここは、荊州南陽。我が主、孫策様の館よ」

 

(けーしゅーなんよー????それに、孫策??また聞いた事のある・・・もういいや・・・)

 

「荊州って何?」

 

「なんと?」

 

「だから、荊州って何?」

 

「おぬし、荊州も知らんのか。」

 

「うん。知らない。」

 

「なんと!!荊州も知らんとは・・お主一体どこの出身じゃ?」

 

「俺?東京の浅草だけど。」

 

「とーきょー?あさくさ?一体どこだそれは?」

 

「え!知らないの。」

 

「うぬ。そんな邑、聞いた事がないぞ。それはどこの州じゃ?」

 

「ええっとー。ココまで分からないとなると・・・無理!”エヘッ^^”」

 

そういい、一刀は寝ようとする。

 

「おい小僧!わしが質問しているというのに・・・名前ぐらい教えんか!」

「俺は北郷一刀だよ~~~。」

 

そう、寝ながら言う一刀。

 

「性は、ほん。名がごう。字がかずとか?」

 

「いや、性が北郷、名が一刀。あざなってモンは無し。」

 

「なんと!字がないとな。」

 

「では、最後にもう一つ。」

 

「ん?、なに?」

 

「昨日の盗賊、あれはお主か?」

 

その言葉を聞いて、一刀は顔を背ける。

そして、

 

「ああ。あれは俺がやった。盗賊のいたちょっと先に村があったろ。」

 

「ああ。ひどい有様だった。きっと、あの盗賊たちだろう。」

 

「村の皆は俺の家族だった。家族を殺されたんだ・・・賊を殺したくなるのは当然だろう。

   皆が死んだ今、もう俺には何も残っていない。」

 

「・・・・」

 

一刀は体を起こす。

 

「だが、俺は歩き続ける。こんな世の中、俺がすぐに終わらしてやる!!」

 

黄蓋はただ、一刀の言葉を聞いていた。そして、

 

「北郷よ。それが、おぬしの命を散らしてでもか。」

 

「ああ。絶対に成し遂げる!」

 

「そうか。」

 

そういうと黄蓋は、一刀の正面に立ち、こういった。

 

「それほどの意志の強さ。そして、戦場で見せたあの武。

   わしの真名を授けるのに相応しいおとこじゃ。」

 

その言葉を聞いて一刀は首を傾げる。

 

一刀「あのお~~。真名って何?」

 

黄蓋「真なる名と書いて真名と呼ぶ。自分が認めた相手、心を許した相手、

   そのような者たちにしか呼ぶ事を許さない大切な名じゃよ」

 

「という事は、信頼の証ということですね。」

 

「分かったか。わしの真名は祭という。」

 

「ありがとう祭さん。俺は北郷か一刀でいいよ。それが一番真名に近いし。」

 

「なんと!わしはお主の真名を気安く呼んでおったのか・・・」

 

そういい、元気が無くなって俯く祭。

 

「いや!いや!、俺の国には真名というものが無かったし。

   しょうがないから気にしなくていいよ。」

 

「そうか・・・」

 

一刀の言葉を聞いて、元気を取り戻した祭。

 

「では、わしは行くとしよう。昼になったらまた来る。

  腹が減ったら鈴を鳴らすが良い。では、夜に会おう北郷」

 

そういい残して、祭は部屋を出る。

 

一刀「夜までに時間があるし、寝るか。」

 

そして、寝台に入り目を閉じる。

 

・・・

・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・

・・・

 

「ね・・お・て・・・おき・・さい」

 

一(人がせっかく気持ちよく寝てるのに)」

 

誰かの声で起きる一刀。

 

「あと5分~・・・」

 

また寝ようとする一刀。が、

 

???「おっきなさ~~~い!!」

 

その言葉と同時に布団を取り上げられる一刀。

そして、

 

「うわあ!!」

 

寝台から、落ちる一刀。

 

”ゴン!!”

「痛ってええええええええええ!」

 

「あ、ごめん。」

 

「はっはっは!北郷よ、目が覚めたか?」

 

「うん。でも、あ、頭が、頭がフラフラする・・・(それに視界も霞む・・・)」

 

「でも、起きなかった君が悪い。うん!そうだ!」

 

「こら、雪蓮。他の起こし方があるだろうに」

 

「は~~い。で、君の名前は?」

 

やっと意識がはっきりした一刀の前には、祭と、戦場で見た二人の女性がいた。

 

「ふ、増えた・・(一人から、三人に・・・)」

 

「ちょっと君。聞いてるの?」

 

「あ。お、俺?」

 

女性に指摘され初めて自分に向けられた言葉だと知った一刀。

 

「俺の名前は北郷一刀だよ」

 

「変わった名だな。性が本、名が郷、字が一刀か?」

 

「また・・・祭さん。ちゃんと説明してないの?」

 

その言葉に二人が反応する。

 

「ッ!!!」

 

「あなた、どうして祭の真名を呼んでるの」

 

そう、怒気を込めて言うピンク色の髪の女性。

 

「それは、祭さんに、教えてもらったからだけど?」

 

「本当か?祭」

 

「ああ、本当じゃ。北郷は強い意志を持ち、なおかつ、それのに勝るほどの

 武も持っておる。」

 

「そう、私の名は孫伯符。」

 

「私は周公謹。」

 

 

(ッ!!孫伯符と周公謹。それに黄蓋!。)

 

一刀は確信した。この世界がどのような世界である事を。

この世界は一刀の知っている「三国志」の世界なのだ。

 

「一刀?かーずーとお?」

 

「あ、はい?」

 

「いや、なんかぼーっとしているから。」

 

「いや、少し確信した事があったからね。」

 

「へえ~。どんな事?」

 

(なら、こんなことしたら驚くのかな?)

 

一刀の頭の中にあることが閃いた。

 

「あの~。」

 

「なに?一刀」

 

「ふたりってさ。」

 

「うん。」

 

「孫策と、周喩。で合っている?」

 

「「「ッ!!!!」」」

 

一刀の一言で三人は驚愕した。

孫策と周喩は、なぜ、初対面の男が自分の名前を知っているのか?

祭は、なぜ教えてもいない冥琳の名前を知っているかという事だ。

 

「あったり~~。でも、教えてもいないのに良く分かったね。」

 

「ああ~やっぱり・・・」

 

「やっぱりとは、どういうことだ北郷。」

 

一刀は三人に自分の世界の事。

その世界で三人は英雄になっている事を伝えた。

「ねえ、冥琳・・」

 

「ああ、知らぬ間にこの世界にいた。この世界をまったく知らない

 私たちの知らない事を知っている。間違いないであろう。」

 

「あの、「天の御使い」というものか。」

 

一刀はまた、首を傾げる。

 

「ねえ。「天の御使い」って何?」

 

「「流星と共にやってくる者はこの乱世を鎮める天の御使い」占い師の管路のいった言葉だ。」

 

「でもあの人の占い当たらないのよね。でも、その言葉も信じてしまう世の中なのよね。」

 

「ああ、まったくじゃ。」

 

「へえ~。そんな、当たらない占いでも信じてしまうほど荒れてるんだね」

 

「ああ、漢王朝の権力が衰退していく今、各地の諸侯が野心を芽生えさせ、天下を我が物にしようとしている」

 

「でも、それに巻き込まれるのはいつも農民などの弱い人々・・」

 

「じゃから、わしらの強いものは、一刻も早く袁術のもとから独立し、

 この世を平和にしなければいけないのじゃよ」

 

「ところで北郷よ。」

 

ふと思う周喩。

 

「ん、なに。」

 

「いくあてはあるか?」

 

「ない!」

 

「頼れる人は?」

 

「いない!」

 

「生きていく術は?」

 

「ある分けない!」

 

 

「「「・・・・・」」」

 

「俺・・・どうしよう・・・・」

 

涙目で三人に問いかける一刀。

すると、

 

「そんなの簡単よ!一刀を、孫呉のもとに置けばいい!(結構可愛いし!!)」

 

その声に、

 

「わしもそのほうが良い!(北郷の本気が見てみたい!!)」

 

好奇心旺盛の二人は一刀を置いておきたいらしい。

 

「分かりました。私も同じ意見ですし」

 

どうやら、全員一致のようだ。

 

「え、俺ここにいていいの?」

 

「ええ、もちろん。でも、条件が二つ。一つは孫呉のために尽くす事」

 

「それは当たり前だよね~~」

 

「そしてもう一つは・・・」

 

「もう一つは?」

 

「孫呉に天の血筋を入れること」

 

「・・・・・は?」

 

「だ~か~ら、孫呉の皆を口説きまわって、まぐわればいいの」

 

(ええ~と「まぐわって」といわれましても~~ねえ?、)

 

「それは、俺の思っている意味でいいの?」

 

「たぶん合っていると思うわよ。でも、無理やりは駄目よ。」

 

「いや、絶対にしないから。」

 

「そう、ならいいわ。あと、私の真名は雪蓮」

 

「私の真名は冥琳だ。」

 

「じゃあ、雪蓮、冥琳。これから宜しく。」

 

「こっちこそ。」

 

「よろしく頼むぞ北郷」

 

「三人ともわしの事を、忘れておらんか?」

 

「イエ、チャントオボエテマシタヨ・・・(忘れてた!!。)」

 

「ほう、わしを忘れるとはいい度胸だな北郷。死ぬ覚悟はできているな?」

 

そう言って、弓を構える祭、

 

「は!?なんで、覚えてるって言ったじゃん!なんで、忘れただけで!?」

 

「やっぱり忘れておったか。ほ~ん~ご~お~!!」

 

追いかけてくる祭。逃げる一刀。

 

この光景を見ながら二人は

 

「これから賑やかになりそうね、冥琳。」

 

「ああ、よい活躍してくれると助かるな。」

 

このような話をしていた。

 

 

 

空は快晴。雲ひとつ無い快晴の空一刀の叫び声が響く。

 

「死ぬ~~~~~~~~!!!!!!!!!!」

 

「まて~~ほんごお~~~」

 

暖かい昼下がり。とある呉のひと時である。

 

 

 

 

 

 

 


 
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