「もはや［死なず］の域か。
　審問庁に付け入られるネタになるだけだな。」

「そうだ！！
　使いものにならんのだ！

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　だから　お前にくれてやるんだ
　カウル先生に知られる前に！
　
　お前もお前だ。
　悠長にわざわざ火星にまで来て。
　
　向こうまで何カ月かかる？
　それとも　いつぞやのように
　一から浄化するのか？」

「ふん、
　裏切り者を出した恥ずべきチャプターだ。
　
　奴らも檻の中でなまっているだろう。
　己らが何たるかを忘れぬためにも
　ちょうど良いではないか。」

「その裏切り者の置き土産を使うのだろう？
　お前の言う方法で本当にうまくいくのか疑問だ。
　
　コイツの自己復元力を甘くみるな。
　身体の改造は相当難儀だぞ？」

「・・・ん？
　こいつ、
　なにをぶつくさとつぶやいている。
　
　　　　「あれはパスじゃない」？

　何の事だ？」

「最後に｛皇帝のまなざし｝を使用した際
　リペンティアの一体に顔見知りがいたようでな。」

「それが使い物にならなくなった理由か？」

「ああ、
　それからは　
　鞭で打とうが
　足をなます切りにしてやろうが
　言う事を聞かん。

　［特級贖罪］に処そうにも
　持ち前の再生力で
　あらゆる接続物が切断・排泄される。

　何度も言うがマリーン化するのは無理だ。
　ルビコンどころではない。」

「まぁ見ていろ。

　ところで｛まなざし｝とやらにさらされた者は消し炭になるのだろう？
　どうやって判別した。」

「たまたま瓦礫の陰に居たようだ。
　
　死にはしたが
　生焼けだったようで
　面影が残っていたのだろう。」