「童話作家には童貞が多いというが、宮沢賢治も 生涯独身で女性を遠ざける傾向があり、一生を通じて童貞を貫いた」と噂をする人達がいる。宮沢賢治は1933年（昭和8年）9月21日、急性肺炎のため37歳で亡くなっているから、もっと生きていれば 普通に結婚して 子供がいたかも知れない。結婚をしないから 童貞であると決めつけるのは どうかと思う。そんなことを言うなら、今の日本は童貞だらけになってしまう。　僕は子供の頃に読んだ『注文の多い料理店』で、こんなに恐ろしい物語を作る人は外国人に違いないと思っていた。中学生になった頃だったと思うが、『風の又三郎』や『雨ニモマケズ』の作者と同じだったと知り 衝撃を受けたものだ。　宮沢賢治は『銀河鉄道の夜』が 未完結のままで亡くなっているから、松本零士先生はオマージュに999を描いたのだろうと思っていたら「銀河鉄道999」は「銀河鉄道の夜」から影響を受けた作品であると松本零士先生も自身で明言していると 誰かが書いていた。僕は999で宮沢賢治の代わりに、「銀河鉄道の夜」の幕引きをしてくれたのかも知れないと思っている。　銀河鉄道をthe Milky Way Trainというだけで違う物語が生まれてきそうだ。…「ではみなさんは、そういうふうに川だと云われたり、乳の流れたあとだと云われたりしていたこのぼんやりと白いものがほんとうは何かご承知ですか？」