株式会社プレジデントという出版社が「9(ｸ)1(ｲ)4(ｼ)んぼうの日」を制定している。辞書で確認すると＂食いしん坊＂とは、食い意地が張って むやみに食べたがること とある。つまり食欲を我慢できない人のことだ。食欲は魔物であり 身を滅ぼすというから、なぜそんな日を制定したのかと疑問に思う。プレジデントは悪魔なのか？　食いしん坊は病気ではないと言うが、ある医者がこんな記事を出している。『糖尿病外来を併設している当院心療内科を受診した患者に “くいしんぼう”, “いやしんぼう”, “のんべい” という食行動に関連した擬人格の有無をアンケー卜調査用紙を用いて, 平成11年3月に, 任意に行ったところ, 149名の糖尿病患者 (男性96名, 女性53名) が回答した.（中略） “くいしんぼう” を持つ糖尿病患者はそうでない患者に比して, HbA1cやBMIが有意に高値であることが判明した. また, 対照患者においても, “くいしんぼう” を有する患者はそうでない患者に比してBMIが有意に高値であったことから, 過去あるいは現在において悪しき食習慣を患者は “くいしんぼう” と陰喩している可能性がある.今回の調査から, 実に多くの糖尿病患者が食行動と関連する擬人格を有していることが判明した. この擬人格を治療対象とした “くいしんぼう” というメタファーを用いた治療は理にかなった方法と考えられる.』　食いしん坊は病気でなくても、確実に病気を誘発すると思う。僕は 食いしん坊は穏やかな自殺志願者だと思っている。食いしん坊は必ず高血圧、糖尿病、脂質異常症などいずれかの生活習慣病になる。なかなか死ねない自殺志願者達は、高額な医療費を払うため無意識のうちに保険金を使いこんでいる。そのくせに、税金が高いとか 食料品が高いとか文句をいうのだ。テレビでは一日中食べ物の番組を流して食いしん坊を助長している。それで良いのだろうか？　食いしん坊をやめさせるだけで人々は健康になり、社会は薬代などの医療費も減り、医療従事者などにはゆとりができるだろう。そしてみんなの税金は他の用途に使えるはずだ。だから食いしん坊を増長させるような文化を許してはいけないと思うのだ。食いしん坊の日などあってはいけない…と、なんの力も無い僕は呟くしかない。 ハチドリは、羽を速く動かすために多くのエネルギーを使うらしい。それを補うために 実に体重の2／3～2倍の蜜（ある書物では水分は体重の約5倍を摂るという）を毎日摂取するというが、これは必要量であるから＂食いしん坊＂ではない。