No.113844

真恋姫無双~この身塵になろうとも~呉√3

karasuさん

投稿です
今年最後だと思います
過度な期待はせずに生暖かい目で見ましょう

<●><●>

2009-12-23 13:36:03 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:25307   閲覧ユーザー数:15984

この作品はキャラ設定が崩壊しております。原作重視の方はご注意下さい

時代背景がめちゃくちゃです

一刀くんがチートです

それでもいいかたはどうぞ

 

荊州に攻め込んできた黄巾党は、雪蓮たちの活躍によって撃退された。しかし、それは黄巾党の暴乱の中の、一地方での出来事に過ぎなかった

乱は今や大陸中に広がっていた。漢王朝も大動員をかけて官軍を形成し、黄巾党と対決したが、黄巾党の数の多さ、官軍の兵士たちの練度の低さにより敗北

黄巾党は各地でその勝利を謳い、その規模をさらに膨らませていた

それと同時に官軍の酷さもあってか、各地の諸侯達の活躍が広まり始める

その者達の活躍により、この乱も徐々に収まり始めていた

そんな中、前の戦いと同じように袁術の使者が雪蓮を尋ねてきた

 

黄巾党本隊と決戦し、撃破せよ―――という命令を携えて

 

 

袁術「――というわけでの。今こそ黄巾党を殲滅する時機じゃと思わんかの?」

袁術は玉座の上から雪蓮を見下ろすようにしながら言う。その目には少しばかり優越感が感じられる

雪蓮「時機はそうでしょうね。……だけど私の兵だけじゃ撃破は無理よ」

雪蓮はそんな袁術を気にする事も無く話す

袁術「なんと。最近、民達に英雄とか祭り上げられておるようじゃが、その期待を裏切るつもりかの?」

雪蓮「そういうことを言ってるんじゃなく。……単純に兵数が足りないから無理だって言ってるのよ。黄巾党本隊の兵数は、どう少なく見積もっても二十万。対する私の兵はどう多く見積もっても一万がせいぜい。これじゃ話にならないわ」

袁術の言葉に出そうになる溜息を雪蓮は必死に堪える

雪蓮「ただ……各地方に散っている呉の旧臣たちを呼び寄せても構わないのなら、撃破することも可能でしょうね……」

袁術「ふむ。ならば認めてやるのじゃ。さっさと呼び寄せてすぐに出陣せい」

雪蓮「……了解。袁術ちゃんはどうするの?」

袁術「わらわたちも出るぞよ」

そう言いながら袁術はえっへんと小さいながら頑張って胸をはる

張勲「私たちは万全の準備を整えた後、西進して黄巾党の別働隊を撃破するんです。孫策さんはお強いですから北方の黄巾党本隊と戦って下さいね♪」

張勲は雪蓮に笑顔を向けながらそう言う。そんな張勲に雪蓮は多少イライラしながらも

雪蓮「無茶言ってっくれるわね……」

袁術「孫策ほどの将ならば、強い敵の方が良いじゃろ。頑張って名声を得るが良いのじゃ」

雪蓮「……とりあえず有り難うと言っておくわ」

袁術「うむ。苦しゅうないぞ」

雪蓮「じゃあこれで通達はお終い?」

張勲「そうですね。あとはいつ頃出陣するのかの報告をお願いします」

雪蓮「それは後で伝えるわ」

袁術「分かったのじゃ。他に質問は?」

雪蓮「無い」

袁術「ならば下がってよいのじゃ。わらわを喜ばせる戦果を期待しておるぞ」

雪蓮「……ふっ」

雪蓮は袁術の言葉に鼻で返事をしながら玉座を去っていく

 

穏「あっ……孫策様が帰ってきましたよ。お帰りなさ~い♪」

そう言いながら穏は手をブンブン振り回す

雪蓮「ただいま。……」

そう言う雪蓮の顔は確実に苛立っていた

冥琳「お帰り。……その顔だと、今回もまた何か無茶を言われたようね」

冥琳の顔には既に呆れた表情が浮かんでおり

雪蓮「黄巾党の本隊を叩けだって。……無茶言ってくれるわよ、ホント」

祭「本隊をじゃと? ……話にならんぞ。大賢良師が率いる本隊は、噂では二十万とも三十万とも聞く。……敵うわけがない」

祭は雪蓮の話に驚きながら、少し大きな声でそう言う

雅「さすがは馬鹿君主ですね。さらに側近も馬鹿なのだからどうしようもないですね」

一刀「……それで? 雪蓮はどうするつもりなの?」

雪蓮「とりあえずみんなを呼び寄せてから考えるわ」

冥琳「みんな? ということは……旧臣を集めることに関して、袁術が許可を出したのか」

雪蓮「ええ。……バカよね、ホント」

そう言いながら雪蓮は呆れたような笑顔を浮かべる

冥琳「その馬鹿さ加減は有り難い。……これで軍が増強できるというものだ」

穏「興覇ちゃんに周泰ちゃん。孫権様に尚香様にも連絡をしないといけませんねぇ~」

雪蓮「尚香はダメよ。まだ連絡しないで。……これから先は賭けになるからね」

祭「……尚香様さえ残っていれば、孫家の血が絶えることも無い、か。わしは賛成じゃな」

雪蓮の言葉に祭が賛成し、他の将達も頷く

雅「では尚香様には今しばらく待機しておいてもらおう」

雪蓮「うん。お願い」

冥琳「出陣はいつにする?」

雪蓮「全ての準備が整うまでは出陣しないわ。……袁術にも伝えてあるから、しばらくは何も言ってこないでしょう」

穏「それは有り難いですねぇ~。では私は使者の選定と兵站の準備に取りかかりますね」

祭「では軍編成に関してはわしと雅がやろう。策殿と公謹には軍略の決定を頼もうかの」

雪蓮「了解。部隊の合流は行軍の途中で行うから、そのつもりで居なさい」

冥琳「分かったわ。ならば軍の編成が終わり次第、出陣しましょう」

雪蓮「ええ。……いよいよ独立に向けて動き出せる。皆……私に力を貸してちょうだい」

冥琳「当然だ」

祭「うむ」

穏「はい♪」

雅「りょーかい」

一刀「頑張ってみるよ」

雪蓮の言葉にそれぞれが返事をして、その場は解散となり各々がそれぞれも持ち場へと散って行く

 

雪蓮が袁術に呼ばれてから数週間後

着々と出陣の準備は進み。ついに雪蓮たちは出陣した

本来は何事も無く孫権たちと合流をする予定だったのだが

 

雅「先ほど斥候から報告が入りました。前方三里ほどの所に黄巾党を確認。その数約一万です」

雅は斥候からうけた報告を雪蓮たちに告げる

冥琳「敵の様子は?」

雅「まだこちらに気がついていないようですね」

穏「なら気がついていないうちに襲っちゃいましょー」

祭「そうじゃな。では前線は……」

雪蓮「はいはいはーい♪」

雪蓮はとても元気よく手を真っ直ぐ上にあげ、ぴょんぴょん跳ねるが

冥琳「却下だ」

雪蓮「グハッ」

冥琳に一刀両断された

冥琳「前線には祭殿と雅殿を。その援護に雪蓮、私、穏でいいでしょう」

雅「なら急ぎましょうか。敵さんがこちらに気がついて準備されても困りますからね」

一刀「俺は雅の側に居ればいいのか?」

一刀は首を傾げながら雅に訊く

雅「そうですね。もっと力をつけたなら部隊を率いてもらいますが今は無理ですから私の側にいて下さい」

一刀「了解」

 

その後、雪蓮たちはすぐに戦の準備を整え、黄巾党に突撃。なんの準備もしていなかった黄巾党は一当てしただけで大混乱に陥り、雪蓮たちは特に大きな被害も無く勝利する

負傷兵の処理などが終わり、小休止をとった後すぐに進軍は再開された

 

そしてついに、雪蓮たちは孫権と合流を果たす

孫権「姉様! お久しぶりです」

雪蓮「蓮華、久しぶり。元気にしてた?」

蓮華「はい」

雪蓮「明命に思春も久しぶりね」

周泰「はい、お久しぶりです雪蓮様」

甘寧「お久しぶりです雪蓮様」

呉の将達は久しぶりの再開を喜び合っていた。もちろん一刀はそんな中に入っていくようなことが出来る勇者ではないので少し離れた所から見ていた

すると、雅が一刀に近づき

雅「来て下さい」

そう言って一刀の腕を掴み雪蓮たちのもとへと連れて行くと

雅「蓮華様。新しい私の部下を紹介します。さあ」

一刀は雅に促され孫権の前に立つ。一刀はとりあえずこの間雅に教えてもらった臣下の礼をとり

一刀「始めまして。姓は北郷。名は一刀と申します」

そうなるべく丁寧に言うが

孫権「姉様! なんですかこの胡散臭い男は!」

孫権は一刀そっちのけで雪蓮に怒鳴っていた。さすがの一刀も無視されるとは思っていなかったので、そのままの体勢で固まったまま泣きそうになっていた

雪蓮「ほら、この間手紙にも書いたじゃない」

孫権「手紙……まさかこの男が天の御使いですか?」

そう言いながら孫権は一刀をジロジロと見ると鼻をふんっと鳴らして

孫権「いくら姉様の言う事でも信じられませんね」

そう言いながら一刀に背を向ける

雪蓮「はぁ……蓮華ったら」

甘寧「お言葉ですが私も信じられません。そんな何処の奴かも分からないような奴」

そう言いながら思春は一刀を睨む。するとその間に雅が立ち

雅「お二人とも酷いですね。私の部下なんですからそこまで言わなくても――」

一刀「俺は気にしてないから良いよ雅」

雅「一刀」

いつの間にか立ち直っていた一刀は雅の肩に手をかけて一歩前にでると

一刀「孫権様、それと……」

甘寧「甘寧だ」

甘寧は自分の顔を見て少し止まった一刀に無表情で名前を教える

一刀「甘寧さんね。二人の気持ちは良く分かります。俺だって、もし孫権様と同じような立場で俺みたいな奴を見たら胡散臭いと思う。だから信じてもらわなくていい」

きっぱりとそう言いきると

一刀「俺はあくまで雪蓮の臣下で雅の部下。だからその二人からさえ信じてもらえればね」

そう言って雪蓮と雅に笑顔を向ける

雅「もちろん私は一刀を信用してますよ」

雪蓮「私もよ♪」

一刀に笑顔を向けられた二人は同じように笑顔で返す

冥琳「私の信用はいらんのか?」

一刀「もちろん、貰えるのなら欲しいかな」

冥琳「ふっ。ならもう少し頑張ってみせろ」

祭「そうじゃな。もう少し男らしさを見せて欲しいところじゃな」

穏「私は信用してますけどねー♪」

冥琳は意地悪な笑みを浮かべ。祭は大声で笑い。穏は一刀に手を振る

一刀「ありがと。なるべく頑張ってみるよ」

一刀は頬をかきながらそう答える、そんな一刀に

甘寧「貴様! 孫呉に仕えながら蓮華様には仕えぬというのか!」

甘寧は怒りをあらわに一刀に怒鳴りつける

一刀「もう一度言う必要があるかい?」

そう言いながら一刀はまるで嘲笑うかのような表情を甘寧に向ける

甘寧「貴様ーーーー!!」

その表情を見た甘寧は一刀に斬りかかろうとする

一刀「刃を向けるということは覚悟は出来ているんだよね?」

甘寧「……!」

祭「ほぅ…あれが小僧の本気か…」

一刀の身体からとてつもない殺気が甘寧に向けられる。その殺気は甘寧のみに向けられているにも関わらず周りの者まで身構えてしまうものだった

その殺気に祭は感嘆とした声を漏らす。甘寧は一瞬驚くもののそのまま一刀との距離を詰め『鈴音』を一刀の首目掛けて薙ぐが

一刀の姿は甘寧の視界から揺らぐように動いた後消える。甘寧は目標を見失ったので立ち止まり一刀が何処にいるのか探ろうとしたが

一刀「………死ね」

背後からの声にふりかえるとそこには『髑髏』を構えている一刀が居り、一刀は躊躇いなく『髑髏』を大量の殺気を放ちながら真横に振りぬく

だが『髑髏』は甘寧を斬ることなく通り過ぎる。しかし、甘寧の額には大量の汗が浮いていた

甘寧「………」

甘寧は無言で『鈴音』を鞘に納めるとフラフラと孫権のほうへと戻り

『バタリッ』

急に倒れた

孫権「思春っ!! 貴様! 思春に何を!!」

孫権は倒れた甘寧の側に座り込みながら一刀に怒鳴る

一刀「もし何をしたのか分からないようなら鍛錬不足だね、いや実戦経験が不足してるのかな? じゃあ……」

そこまで言うと一刀はさきほどまで甘寧に向けていたのと同じ殺気を孫権に放つ

孫権「―――!!!」

その瞬間、孫権の身体が震えだす。そんな孫権に一刀は一歩ずつ近づき孫権の目の前に座り込むと

一刀「それが死の恐怖だよ。さっき甘寧さんが感じたものはもっと凄いけどね」

そう語る一刀の顔を孫権はまともに見ることが出来ず、ただ震えていた。そんな孫権の様子に満足したのか一刀は立ち上がると

一刀「ごめんね、空気を悪くしちゃったみたいだね」

周りで未だに固まっている雪蓮達にそう言いながら一刀は一人その場を後にする

雪蓮「雅…。とんでもない拾い物してくれたわね。もし私とあなたに何かあって、私の後を蓮華が継いだら……一刀は間違いなく孫呉を見限るわよ」

雅「それどころか、他の勢力に参加するかもしれませんね。これは意地でも蓮華様を一刀が認めてくれるようになるまで教育しなくてはなりませんね」

冥琳「そうですね。『王』としての態度は立派なものですが……それを意識しすぎてるからな、蓮華様は」

雪蓮「その辺は自分で気がついてもらうしかないんだけどね~」

三人は一刀の背を見つめながらそう話し合っていた

 

 

一人去っていった一刀は

一刀「やりすぎたかな……」

そう呟いていた

 

どうもkarasuです

いかがだったでしょうか? 今年最後の更新でしたが楽しんでいただけたでしょうか?

次回の更新は年明けしてからすぐにしたいです………できればですけど……

それと前回の呉√にてたくさんのアンケートへのご回答ありがとうございました。ほとんどの大佐が生かすという答えでしたね……しかしですよ大佐がた、不肖このkarasu期待を裏切ることに関しては絶対の自信があるであります!! ………フッフッフ

 

 

ではここまで読んでくださりまことにありがとうございました。たくさんのコメント、支援、メッセージなど等、色々お世話になりましたし、なによりここまで多くの大佐が読んでくださったのが本当に嬉しかったです。できれば来年からも読み続けてくだされば幸いです。では大佐、よいお年を。そして来年も大佐がたが喜んでくれるような作品が投稿できるように頑張らせていただきます

 

こんどはあのキャラメインの作品でも書こうか………

 

karasuの一言

『妄想とは力なり!!!』

ありがとうございました。


 
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