No.1099031

艦隊 真・恋姫無双 164話目 《北郷 回想編 その28》

いたさん

今回は作者の都合で色々と。詳細は本文にて。

2022-07-31 20:48:46 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:220   閲覧ユーザー数:182

 

{ 作者からの連絡 }

 

本小説を好んでお付き合い下さる、心優しい皆様に、お詫びと更新時期変更の御連絡をお知らせします。

 

作者の身辺が多忙になり、このような中途半端な物を出してしまい申し訳ありません。今月の末まで悪戦苦闘して内容を思案していましたが、結局間に合わずに投稿することになりました。

 

誠に申し訳ありません。

 

今回の話は、追々時間が空いている時に作成して何時も通りの文章に増やして行きます。

 

ただ、この忙しさが暫く続くため、今度の更新は年末か来年の可能性があり、こちらも申し訳ありませんが、暫くの間お待ち下さい。

 

投稿できる物ができれば、開始時期を早めるつもりですが、今は何とも言えません。

 

このような情けない作者の作品群ですが、それでも宜しければ、どうかご愛顧の程を。

 

それでは中途ですが、本文をお楽しみ下さい。

 

 

 

◆◇◆  ◇◆◇   ◆◇◆

 

 

 

【 裏話 の件 】

 

〖 南方海域 連合艦隊 にて 〗

 

 

行方不明だった一刀が現れ、大喜びしていた艦娘達も、普段とは違う様子に先程までの喧騒は鳴りを潜め、静かに見つめるしかない。

 

華琳達も固唾を呑みながら見守る中、大声で叫びながら小舟で近付こうと足掻く一刀。 彼は焦燥感に駆られつも懸命に漕ぎ続けた。

 

だが、彼女達との距離は地上に居る時とは違い、幾ら進もうと努力するものの、その努力を嘲笑うかの如く、殆ど差が縮まらない。

 

元々、海は潮の流れ、波の大小、風の強弱により絶えず千万変化する流動的な難所であり、有り合わせの道具で向かうのは、自殺行為である。

 

それに、今は感情を高ぶらせているので、元気そうに振る舞う一刀だが、本来は本格的な治療が必要な身。 いつ体調が崩れるか分からない。

 

このまま行動すれば、永遠に辿り着かないのは自明の理である。 

 

だが、そんな一刀を補佐するのが、付き添う護衛の艦娘達。 最初に赴任した鎮守府から共に過ごした、信頼厚い古参艦の艦娘達だ。

 

 

「ま、待ってろよ! 必ず、必ず行くからな!!」

 

「おいおい、提督。 そんなフラフラな操縦で俺に当てんなよ。 ったく、邪魔だな!( 方向が擦れてるじゃんか……軌道修正っと! )」

 

「て、天龍……俺の操縦に干渉す………」

 

「やだぁ~、自分からおさわりに行ったのに、天龍ちゃんへ責任転嫁するなんて~。 もう、絶対に許さないから~」

 

「す、すまん、悪かったッ! この通り! 後で、しっかり謝らせてもらうからッ!!」

 

 

彼女達は名目的には護衛だが、実際は船の軌道修正。 敵艦は既に排除されている状態なので危険も少ない。 早い話が、ただの付き添い。

 

これでは、《 立場の愉悦に浸る高慢ちき 》に見えるが、決してそうではない。

 

本当は何かしらあれ手伝いたいのは山々なのだが、その申し出を拒否したのは一刀本人。 心配する彼女達を前に、頑なに我を通したからだ。

 

 

『…………提督、本当に私達の助力は要らないのか? この長門や皆が手を貸せば、楽に進む事も直ぐに会うことも可能なのだぞ?』

 

『………ハァハァ……ハァ……さっきも……話し……たがな! か、彼女は……努力しない……人を……毛嫌い……するんだ! だから……俺は!!』

 

『Oh! ストイックな提督も魅力的ネ! だけど……提督を想う気持ち、他の誰にも負ける気なんて無いワ! 昔のPartner( 恋人 )でも、ネ!!』

 

 

長門達には合流した際、説明は済んでいる。 

 

 

窮地を救ってくれた謎の軍勢。

 

その軍を率いる、近寄り難い美女や美少女達。

 

奇抜で愉快、だけどチートな変態集団。 

 

彼ら、彼女らは、提督である一刀の前世、一介の学生だった時に遭遇した────外史の住人だと。

 

 

勿論、それなりに簡潔で明快に説明……できたか分からないが、理解できている筈だ。

 

話をした一刀が提督という肩書きを持ってしても、余りにも空想、御伽話的、途轍もなく嘘臭く、とても信じられない誇大な与太話だ。

 

だが、古参の彼女達は信じた。

 

現に艦娘達は類稀な(たぐいまれ)な機会を出来事に遭遇し、更には《起死回生》の言葉通りという想像不可能な体験を受けた身の上。

 

何よりも、《 信頼する提督 》から《 誰よりも先 》に《 秘密を打ち明けてくれた 》という、乙女の事情が大きかったようだ。

 

だから、まあ……少し嫌みが増えるのも、仕方が無いのかも知れないが。

 

そんなこんながありながら、華琳達の側へ船はユックリと進んで行った。

 

 

◇◆◇

 

【 内輪 の件 】

 

〖 南方海域 連合艦隊 にて 〗

 

 

この一刀……いや提督の慌てぶりを見た事情を知らぬ艦娘達は、思わず目を瞬(しばたた)かせるしかなかった。

 

ほんの数日間だが共に行動し、今では敬愛するまでになった提督が、あんなに感情を露(あらわ)にするなど、自分達の時には無かったのだから。

 

 

中には、混乱する艦娘も────

 

 

「ぷぅ~! なんかぁやだ! あんな提督さんなんてぇ見たくない! ふてくされてやる!!」

 

「もしかして、私は……お邪魔だったのでしょうか? そ、そうですよね……こんな面倒な子……」

 

 

その中でも特に……瑞鶴は面白くなさそうに頬を膨らませ、潮は分かりやすく意気消沈させた。

 

性格も経緯も違う二隻だが、提督に関わって救われた動機は一緒。 そんな気になる提督が、自分達を助けてくれた女性に高揚しているのだ。

 

果たして、この艦娘の痛む胸中に宿りしは……幼き嫉妬か、はたまた早熟な悋気か?

 

そんな感情を持て余す二隻に、静かに近付く者が居た。

 

 

「……行方が分からなかった提督が、こうして無事に帰還されたのだ。 喜ぶこそあれ、そのような表情では提督に心配されるぞ?」

 

「「 日向さん!! 」」

 

「まあ、何があったかは知らないが、こう言う場合こそ落ち着きが大事だ。 私と一緒に瑞雲を数え、心を静かに落ち着かせようじゃないか」

 

 

戦友を心配して声を掛けてくれた日向に、自分達が抱える胸中の凝り(しこり)を伝えようし、日向は察しつつも柔らかく受け止めた。

 

しかし、日向の言葉に違和感を感じ、しきりに首を傾げらぜるえない二隻。

 

何か腑に落ちない単語を聞き付けたのだが、当の言い出しっぺは早くも実行していた。

 

 

「落ち着け……『瑞雲』を数えて落ち着くんだ……

『瑞雲』は多用途に役立つ孤高な水上機……私に前進する勇気を与えてくれる………」

 

「やっぱり聞き間違えじゃなかったぁ!!」

 

「え? ず、瑞雲……? え?」

 

 

目を瞑り一生懸命に瞑想する日向に向け、抗議や戸惑う二隻。 そんな慌ただしい周辺の状況に瞑想を中止した日向は、少し不機嫌な表情で瑞鶴達へ再び伝えた。

 

 

「何をしている? 早く私と共に『瑞雲』を数え心を落ち着かせるんだ。 瞼の裏に夕日へ向かう瑞雲の雄飛を! あの尊い姿を浮かべながら!」

 

「あのねぇ! 何で私達が! 瑞雲を数えなきゃいけないのよッ!?」

 

「これか? これはだな……古来から伝わる《 数息観 》という禅の観法を私なりにアレンジしたものだ。 これを行うと実に気分が高揚───」

 

「心を落ち着かせなきゃならない場面で、逆に高揚なんかさせたら駄目に決まっているでしょう!?」

 

 

日向の力説する話に、全力でツッコミを入れる瑞鶴。

 

そんな何時もの漫才の如機会やり取りの側で、小さく手を上げる潮が申し訳なさそうに発言する。

 

 

「あ、あの! 瑞鶴さんは航空母艦ですから……納得できますけど……わ、私は……駆逐艦なので……」

 

「ん? 心配はいらんぞ。 瑞雲の教えは航空母艦だけではなく、駆逐艦だろうが拒む理由に当たらない。 まずは体験してみるが───早い!」

 

「ひっ、嫌ぁぁああああ!」

 

「その半被、どこから取り出した───って、なに普通に着せようとするの!? 幾ら日向さんでもそろそろ止めないと爆撃するよ!!」

 

 

この日向の発言は、落ち込む二隻を励ますためにと、わざと行ったボケなのか?

 

それとも、瑞雲教による教義の為せる業なのか?

 

 

謎の日向の行動により、騒ぎは別の混迷に呑み込まれ、やがて鎮静化するのであった。

 

 

 

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