あの時見た映画のタイトルなんだっけで思い出すとき、思い出の顔がよくチラつくんです。

一緒に会話するのが楽しくて映画なんて見るよりよっぽどお喋るするのが楽しかったのを覚えています。

当時コメディ映画を見ながらあの俳優は滑稽だの、そうなならんやろだの展開を楽しんでいたんですが、

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やはり途中挟む会話のほうが面白くて僕は映画のストーリーを追う暇なんてありませんでした。

映画の終盤に僕がまた話しかけようとすると彼女が人差し指でサインを作って"しーっ"と会話を遮ったときスクリーンを見ると少しピントのずれた主人公が宇宙人からさらわれたヒロインを助け出す場面が見えていました。

主人公はヒロインにまとわりついていた粘膜（繭）を払いのけ、気絶していたヒロインを揺さぶって目を覚ますと、主人公とヒロインは最後に何かを言って見つめ合うと映画が終わりました。

当時スピーカーはついていたのですが、こっそり見ていたので、ボリュームがめちゃくちゃ小さくて何を最後にいっているのか聞こえませんでした。

なぜ彼女があの時に会話を遮ってまでその場面を見たかったのかなぜ自分も見入ってしまったのか、映画が見つからないのならあの時の出来事を補完して適当にタイトルをつけておこう。

という妄想。