-高田商店-

ほとり「いらっしゃいなので～
残念ながら、お姉ちゃんはいないので！
はんぼーきというやつで　土日も仕事なので」

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（繁忙期か…）
ほとり「どんな木なので？
でも　明日の夕方は居ると思うので。
今日も遅くなるとか言ってたので」

思い切って訪れたのに思い切り肩透かしを食らったな
でもこの子にも、伝えておかなきゃ

笑顔で店番のほとりちゃんには言いづらいが
引っ越しのことを切り出すと
表情は裏返しのように暗くなり
うつむいてぽろぽろ涙をこぼした

ほとり「う…ひっく　いつ、引っ越すので？」
「明後日だね　今までお世話になりました」

ほとり「お姉ちゃんにはどうするので？気持ち伝えるので？」

「お金も仕事もないのに、今更気持ち言ったって
どうしようもないしなぁ」
自分の人生すら、ままならないんだ
まったく情けない　

ほとり「お姉ちゃんは、綺麗なので、お店に押しかけたりする
男の人もいたので　
でも、全部断ってたので。一緒に出掛けたのは
ヘタレだけなので
だから、決して　ぐすっ、嫌いではないので」

「そんな泣かないでよ、死ぬわけじゃないし」
ほとり「寂しいので…
ヘタレはヘタレだけど、勉強教えてくれたし
お兄ちゃんみたいに思ってたので」
「ありがとね」

彼女は泣きながらも精一杯の笑顔で応える
つらいけど、正直嬉しかった
ここまで悲しんでくれた人が居たんだ　ということ
自分の存在をありがたがってくれたような
そんな気がした

ほとり「明日の夕方ならお姉ちゃんはいるので
最後に、お別れを言ったらどうなので？」

俺は…

１.　　明日　お別れを言いに来るよ
２.　　よろしく言っておいてくれ
３.　　この子に餞別の催促をしておこう

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この娘は初出からの変更が多く
馬鹿キャラにされたり
なので口調にされたり
太眉も私のミスでたまに細眉にされたりと
ある意味一番かわいそうだったかなぁ…


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