No.103728

新たなる外史の道 11

タナトスさん

恋姫無双の愛紗ルート後の二人が真の世界にやってきたら?
という妄想から生まれた駄文です。
読んでもらえれば幸いです。


2009-10-28 23:40:23 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:11299   閲覧ユーザー数:7726

汜水関占領がすみ、虎牢関攻略の順位は着々と進められる。

 

俺と愛紗は諸侯だけを集めた、袁紹主催の汜水関占領の祝いとして宴会が開かれた。

 

気が早い気がする・・・洛陽攻略してから開けよ・・・

参加しないけど・・・

 

「愛紗・・・どうしても出なくてはならんのか・・・」

 

「何解りきった事聞いてるのですか! 行きますよ! 一刀様!」

 

出たくないな・・・袁紹主催の宴会なんて・・・絶~対、頭痛くなりそうだもん・・・

 

おっほっほっほ、なんて馬鹿笑い聞くんだろうな~ヤダな・・・

 

おれは愛紗に引き摺られる形で腕を組んで歩いた。

 

俺達は袁紹指揮下の兵士の案内で宴会場に案内される。

 

「北郷 一刀様、奥方様御成り~」

 

扉が開かれる。辺りを見回すと、俺らが最後の様だ。

 

「おっほっほっほ~~~♪ 遅かった・・・・・・・・・」

 

袁紹がお決まりのポーズで高笑いしながら言おうとしたが、何故か途中で止まって俺達をマジマジと見ている。

 

なんか、呆然としてる・・・

 

可笑しいのは他の諸侯も同じ反応だ、何でだ?

 

『愛紗・・・なんだ・・・? この雰囲気・・・』

 

『解りません・・・何故か私たちを見た途端ですから・・・』

 

体内通信で会話する俺ら。

 

訳解らん・・・・・・

 

「な、な、何ですの・・・その格好・・・」

 

袁紹がマジマジと俺達を見つめながら指差してほざいた。

若干、指差す手が震えてないか?

 

何って・・・俺はタキシード着てるし、愛紗はティールグリーンにラメを散りばめ、背中を見せるタイプで、リボンがバスト、ウエストに合わせ調節できるタイプで後ろ側に取り付けてあるタイプのロングドレスだが・・・?

後、履いてるものは、俺は革靴に、愛紗はドレスとおそろいのフォーマルハイヒールだ。

俺は黒の蝶ネクタイを結んでいる。これじゃまるで007だ・・・

愛紗の首元はラインストーン、Y字型のネックレスでストーンはダイヤモンド、イヤリングもネックレスとおそろいのラインストーンの下がりボリュームタイプだ。肩にはコサージュ付ショールを身に纏っている。

 

 

『・・・そういえば・・・この世界、タキシードもドレスも無かったけ・・・』

 

『そういえばそうですね・・・』

 

そりゃー珍しいわなー

 

≪孫策サイド≫

何時も、何時も驚かされるけど・・・

 

すごい格好ね・・・

 

しかも、あの二人やたらあの格好が似合うこと、似合うこと。

 

あの服も天の世界の服かしら? 今度、愛紗に頼んで貰っちゃおう♪

 

それにしても綺麗ね・・・愛紗・・・服だけじゃ無く、肌の透き通る白さといい、髪の美しさ、立ち振る舞い美しさ・・・戦う時の美しさ・・・

私の女としての誇りをこうも見事に打ち砕いたのは貴女が初めてだわ・・・

これは、一刀を色仕掛けで強奪は無理そうね・・・私の本能が敗戦を継げている・・・

屈辱だわ・・・

一刀攻略方法変えないと・・・・・・

 

おっと・・・今はそれより、北郷軍が持っていたあの兵器のことについて聞き出すんだった・・・

ただじゃあ聞けそうに無いわね・・・

どうしよ・・・

 

それにしても・・・

一刀はカッコいいわね・・・

整った顔立ち、優雅でありながら、気取らない振る舞い、喋り方は紳士的、戦いは私より遥かに強いし・・・

鈍感なのと天然のタラシなのが玉に傷だけど・・・

いい男よね・・・

あんないい男そうはいないわ・・・

 

本っ当、どうしよう・・・

ますます、欲しくなっちゃった・・・

 

そうよ! あんないい男、愛紗だけ独占はよくないわ!! 私達が共有してこそ意義があるわ!! 

でも・・・愛紗って独占欲強いし・・・中々引き剥がせないわ・・・

どうしよう・・・

 

 

 

≪曹操サイド≫

あの男・・・北郷 一刀が奥方と共に現れた。

 

その姿を見たときあの2人は光輝いていた・・・

 

比喩でもなく本当に・・・照明が服に反射して輝いていることは解るがこの輝きは外面的ではない、もっと根源的な中身が輝いているからだ・・・

 

しかし・・・こうも私の女としての誇りを傷付ける女がいるとは・・・

あの奥方・・・ムカつくわね・・・

 

それにしてもあの男・・・北郷 一刀・・・

 

・・・・・・欲しいわ・・・・・・

 

私は今まで生きてきてあれほどの男は会わなかった。

 

幽州での良政、真桜を超える技術力、顔立ち、そして、今日見せたあの武・・・

 

どれをとっても完璧・・・私の伴侶としてこれほどの男がいようか・・・

 

いや、私が生きている間出会うことは無いだろう・・・

あの奥方がいる限り、北郷は私のものにはならない・・・

どうにかしないと・・・

 

それに、汜水関攻略で使われたあの兵器・・・

 

気になるわね・・・

 

 

≪劉備サイド≫

北郷さん達が現れた時、その格好にびっくりした。

 

綺麗だな・・・・・・

 

なんか・・・北郷夫人を見ていると、女として負けた気がする・・・

 

服装だけじゃなく・・・なんて言ったらいいんだろ・・・こう・・・女性として積み重ねてきた歴史・・・というか・・・女性としての生き方というか・・・とにかくそんなのが、北郷夫人を光輝かせている・・・多分、北郷さんへの愛の力なんじゃないかなと私は思う。

 

 

それにしても・・・北郷 一刀さんか・・・カッコイイな~~~

私もあんなヒトと結婚したいな・・・

 

 

何だ・・・この何とも言えん雰囲気は・・・

 

皆、何か聞きたいが聞けない・・・そんな雰囲気だ・・・

 

小銃のことは口が裂けても言わないからいいけど・・・

 

愛紗も牽制してくれてるし・・・

 

まあ、いい・・・とりあえず席へ着くか。

 

 

宴会は何とも言えない雰囲気で終了した・・・

 

やって来ました虎牢関!!

 

しかし、堅く閉ざしてるな城門・・・

 

「華雄、改めて聞くが、虎牢関を守備しているのは、張遼と呂布、軍師は陳宮で間違い無いか?」

 

「ああ、間違いない・・・洛陽最終防御要塞虎牢関を守護するのはこの3人だ」

 

俺の問いかけに華雄が応える。

 

「最終防衛要塞に神速の張遼と飛将軍呂布・・・豪華な面子ですな・・・」

 

星の言葉に俺は頷く。三国志でこの二人は超一流に間違いなく食い込む、呂布にいたっては三国志最強だ。

 

「星・・・断っておくが・・・」

 

「飛将軍呂布には1人であたるな、でしょう。何度も言わずとも解っております」

 

あの顔は1人で戦う気満々だ・・・まあ、言っても聞かんだろうから・・・

 

『愛紗、星のお守りを頼む・・・アレは一人で突っ込もうとしている顔だ・・・』

 

『解りました・・・恋の・・・呂布の方はいかがいたしましゃう?』

 

『任せる』

 

『かしこまりました』

 

体内通信を切り俺は、袁紹と曹操の戦闘の様子を見ていた。

 

攻めあぐねているみたいだ・・・

 

袁紹は兎も角、あの曹操が真正面から要塞攻略戦? 何か企んでいるのか?

 

・・・まさか・・・霞・・・張遼が狙いか・・・

 

それなら戦線参加も頷ける。

 

あ、袁紹と曹操が引いた・・・

「稟、風、虎牢関の門が開かれる。我等は迎撃体制を取る」

 

「本当に開くのでしょうか?」

 

稟の疑問は尤もだが・・・

 

「敵が引いて油断した所にキツイのをくれてやる。まあ、お決まりの戦法だが効果は抜群。更に、むこうの兵達の心的状況を考えたら、ダラダラ要塞に篭って戦闘継続は困難、なら乱戦に持ち込み、引っかき回した後、撤退。お決まりだな。この陳宮とかいう奴、どうも作戦が正直すぎる・・・あと、曹操の狙いは乱戦で張遼を自軍へ引き込む為、虎牢関攻略を引き受けたんだろう」

 

 

稟と風は俺の解説を感心したように聞いていた。

 

「か、一刀様が・・・まともな事言ってる・・・」

 

「珍しいですね~お兄さんがまともな事言うの。愛紗さんとイチャイチャすることしか脳が無いのかと思ってました」

 

テメーらヒデーな・・・

 

まあ、いい・・・

 

「稟、風、乱戦が予想される。どう出るべきか?」

 

稟は俺の質問に思考しながら答える。

 

「そうですね・・・突出してくる部隊に一当てした後、虎牢関に突入するのがよろしいかと・・・」

 

風もその意見に賛成らしい。

 

「そうですね、敵が本体を狙うでしょうから、その作戦は有効でね~」

 

「よし、部隊編成だ、一当てする部隊は愛紗、星」

 

「「御意!!」」

 

「華雄は稟、風と共に虎牢関に回れ、出来るな?」

 

「お任せを・・・一刀様」

 

「よし!! 各部隊出撃準備!!」

 

「「「「「了解!!」」」」」

 

『愛紗・・・星の事頼む・・・俺は華雄を見る・・・本当だったら首輪に鈴着けたい所だけど・・・』

 

『了解です・・・ああ、一刀様・・・』

 

『何だ?』

 

『閨で星に首輪と鈴と猫耳つけて遊ばないように』

 

『ちょ!? おま・・・』

 

『それでは・・・』

 

爆弾発言して通信きりやがった!! 何考えてんだ!? 今戦闘準備中だぞ!!

 

俺がそんな事するわけ・・・

 

・・・・・・・・・・・猫耳首輪プレイ・・・・・・・・

星が猫耳と首輪着けてベッドの上で招き猫・・・・・・・

 

よし!! 今度試そう!!!!!!

後、デジカメに永久保存だ!!

 

更に後、イケナイ事言った愛紗は犬耳に首輪でプレイだ!!

犬尻尾着けてやるぜ!!!!

 

稟と風と華雄は何耳が似合うか・・・検討の余地ありだな・・・

 

なんて馬鹿な思考は頭の隅に置いといて・・・・・・ゲキ飛ばすか・・・

 

「北郷軍の勇者諸君!! 戦いの時が来た!! 害要虎牢関には飛将軍呂布と神速の張遼と今までに無い強敵だ!! だが!! 恐れる事は無い!! 我等にも将はいる!! 軍師がいる!! きっと諸君らに勝利を与えるだろう!! さあ!! 闘争の時間だ!! 撃鉄を起こせ!! 銃剣を着けろ!! 銃声と共に勝利を叫べ!!!!」

 

『うおおおおおおおおおお!!!!!!!!』

 

兵士達の雄叫びが辺りを包む。

 

「敵軍!! 城門を開きました!! 旗は真紅の『呂』呂布の旗です!!」

 

愛紗がそう言う。

 

「張遼の旗は?」

 

「見えました!!」

 

よし!! 敵が動いた。

 

星が見ながらいう。

「敵が突撃を開始!! 主!!頃合ですぞ!!」

 

「よし!!!! 突撃!!!!!!!!!!!」

 

『うおおおおおおおおおお!!!!!!!!』

 

兵達は突撃を開始する。

 

 

≪愛紗サイド≫

流石は恋、軍の展開が速い。

 

本体の一部が戦闘を開始している。袁紹には精々餌になってもらおう。

 

雑多な兵を切り倒し、恋、いや、呂布を発見した。

 

ちょうど、過去の私、鈴々、星、雪蓮殿、祭殿、、翠、いや馬超が呂布と戦っていた。

 

「これだけ相手にして・・・私達が押されるなんて・・・」

雪蓮殿がボヤく。

 

「聞きしに勝る化け物よな・・・」

祭殿もそう漏らす。

 

「これでは埒があかない・・・どうする・・・」

夏侯淵が冷静にそう言う。

 

「クッ・・・まさかこれほどとは・・・」

過去の私がそうもらす。

 

「イタタタタ・・・腕が痺れるのだ・・・」

鈴々がぐずる。

 

「愛紗様の言うとおりか・・・悔しいが、侮っていた・・・」

星・・・貴女、軍の指揮しないでここにいたのですね・・・・・・

後で一刀様と私が閨で再教育してあげますわ・・・♪

 

仕方ない・・・私が出るか・・・

 

「お引きなさい! 今の貴女達では時間の無駄です!!」

 

 

≪過去愛紗サイド≫

声の方に振り向くと、北郷夫人がいた・・・

 

手には練習用の槍ではなく、私の青龍偃月刀によく似た得物を持っていた。

 

「何だと!!」

 

馬超が北郷夫人に噛み付く。

 

「相手を見なさい、貴女達を相手に息一つ乱してない、つまりそれだけ余裕があること、方や貴女達は肩で息している・・・貴女も将なら冷静な判断力を養いなさい」

 

悔しそうに馬超は下がった。

 

 

≪愛紗サイド≫

 

全員が下がるのを確認し、呂布と向き合う。

 

「お待たせいたしました、呂布、待っていてくれたの? ありがとう」

 

「・・・別にいい・・・お前もこいつ等と変わらない、唯倒す・・・」

 

そういい、方天画戟を構える。

 

「そう・・・それじゃあ試してみる?」

 

「ふぅ!!」

 

方天画戟の重たい一撃が振り下ろされる。

 

私はそれを左手に持った、青龍偃月刀改を横に振るう。

 

武器同士が交差し激しい金属音と火花が辺りに響く。

 

「クッ!?!?」

 

そう呻き呂布は10メートル位後づさる。

 

「・・・痺れる・・・」

 

呂布は驚きながらそう呟いた。

 

「お前・・・強い・・・しかも本気出してない・・・」

 

驚いた・・・唯一合討ち合っただけでそこまで解るなんて・・・動物的な本能かしら・・・

 

「恋が不利・・・ここは引く・・・陳宮」

 

「はいです!! 呂布殿!! 火矢放つです!!」

 

陳宮らしき幼女が兵達にそう命じた。

 

火矢が目掛けて飛んでくるが、私はそれを横薙ぎにして祓う。

刃の暴風が火矢を吹き飛ばす。

 

そこには呂布と陳宮の姿はもう無かった。

 

 

辺りには虎牢関陥落の凱歌だけが私の耳に鳴り響いた。

 

一刀君からの緊急告知!!!!

 

「稟、風、華雄の似合いそうな獣耳なんだろうか?

 

諸君らで良い案を出していただきたい」

 

「一刀様・・・何をやっておいでで・・・」

 

「あ、愛紗・・・ぎゃやややややや~~~~~~!!!!!!!!」

 


 
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