No.1034390

【獣機特警K-9ⅡG】復讐の爆弾魔(事件篇)【交流】

古淵工機さん

「新幹線大爆破」とか「スピード」とかの何番煎じだこれ。

■出演
フュア:https://www.tinami.com/view/553789
エルザ:https://www.tinami.com/view/551405

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2020-07-02 22:25:56 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:861   閲覧ユーザー数:840

午前8時30分…ラミナ・セントラル駅…。

その日、フラミンゴ・ベイ行きのFREXがプラットホームに入線してきた。

旅行姿の乗客が次々に列車に乗り込んでいく。

 

「こちらFREX3375、FREX3375、指令室、応答願います」

運転台に乗っていたオオカミ型ロボットの女性運転士は、中央指令室に連絡を入れる。

『こちら指令室。FREX3375、定時発車願います、どうぞ』

 

8時40分。FREX3375列車は静かに走り出した。

その頃…。

郊外を走っていた貨物列車は、ぐんぐんと速度を上げていた。

その運転室では…

「今日も順調ですね、先輩」

と、ウサギ型女性ロボットの運転助士が話しかける。

「このぶんだと終着まで定刻通りに着きそうね」

答えるのはキツネ型ロボットの女性運転士だ。

 

「…待って、今線路上で何か光らなかった?」

「さぁ…?」

「きっと給電センサーか何かが光ったのね…」

 

そう思い、運転士がさらに加速しようとマスコンに手をかけた次の瞬間…。

「…あぶない!すぐに飛び降りて!!」

「え!?」

「あれはセンサーじゃない!早く飛び降りて!!」

 

ラミナ市内、プラネットポリス本部。

「失礼」

総監室に入ってきたのはラミナ警察署署長のエルザ・アインリヒトだ。

 

「エルザか。よく来てくれた…実はな」

テーブルから立ち上がるのは警察総監のフュア・フランバージュ。

 

フュアの話を聞いたエルザは驚愕した…!

「…なんだって…貨物6354列車が爆破された!?」

「ああ、軌道内に仕掛けられていた爆弾が炸裂、先頭2両は爆発で破壊され、後の車輌も爆風を受けて脱線、築堤下の畑に落ちたそうだ…」

「それで被害は!?」

「乗務員は爆発直前に列車外へ飛び降りた。キツネ型とウサギ型のともに女性…ロボットだったので肩のフレームを損傷しただけで命に別状はないそうだ」

「しかし、いったい誰がこんなことを…!」

二人が話していたその時だった。

 

『プラネットポリスの諸君、我々のショーはいかがだったかな』

突如総監室のモニターに映し出された謎の人物の影。フュアはその男のことを知っていた!

「おまえは…マッシュ・マイト!!」

マッシュ・マイト…。

かつて民間警備会社に所属していたクロヒョウ型ファンガーの男だった。

彼は優秀な爆弾解体技師であったが、ある日処理中の爆発事故で同僚を1人亡くしたうえ、生き残った同僚も顔を火傷したり右腕を失ったりの大怪我。

自身も左手の薬指を失う大怪我をしたのだった。

しかし、その事故で退職せざるを得なくなった彼らに対して、会社はわずかばかりの退職金と見舞金を渡したのみだったという…。

「しかし何故だ!なぜこんなことをする!!」

『何故だと!?俺はこのファンガルドの社会が憎い!何故いつも割を食わされるのは俺たちばかりなんだ…!!

 これは社会に対する復讐だ…見ろ!!』

 

次の瞬間、モニターが切り替わると、そこに映し出されたのは一本の特急列車である…。

『…あの列車…FREX3375には速度連動型の爆弾が仕掛けてある。速度が70㎞/hを下回ると爆発する仕組みだ』

「何だと…貴様、何が目的だ!?」

問い詰めるフュアに対し、マッシュは答えた。

『金だ。標準通貨にして2000万クレジットだ…FREX3375には1200人の乗客が乗っている…そいつらの命に比べれば安いものだろう…それじゃ』

「待て!!」

 

フュアはなおも食って掛かろうとした…がすでに通話は切れていた。

「…総監(ねえさん)…!」

「…すぐに対策本部を設置しよう。私は直ちにアイヴィー長官をお呼びする。エルザ、お前はラミナ署の主要メンバーを呼んできてくれ」

「ああ、わかった」

 

FREX3375列車は走る棺桶と化した!

果たして犯人、マッシュ・マイトのたくらみを阻止することはできるのか!?


 
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