No.1001526

真・恋姫†BASARA 革命 孫呉の血脈と真田が魂01

真田信之...嘗て、信州の獅子と呼ばれた真田の武士。彼は己の信ずる行くべき道を歩んだが、その途中で父昌幸と弟幸村と道を違えてしまいながら、先へ先へと進んで行ってしまった。

これは、1人の武士が外史の中で繰り広げる戦国物語...。

2019-08-11 14:32:04 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2671   閲覧ユーザー数:2542

ここから注意事項です。次回の前書きにも書きますが、ここで前もってお伝えします。わたくしが書く作品は、駄文です。キャラをちゃんと活かしきれていない。これらが許せない、または原作至上主義な方々にとっては、とても不快に思われる可能性があります。

 

どうかご了承くださいますよう宜しくお願い致します。

 

 

それと今回の話しは前作の一話をそのまま使って居りますので、どうかご理解の程、重ねて宜しくお願い致します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

序章 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は...間違えてしまった...

 

 

 

 

 

 

 

???「兄上は道を誤まっておられるっ!!古き者を、弱気者を、ただ切り捨てて進む道など、魔王覇王が敷いた道と変わらぬっ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺は...何故間違えてしまったのだ...

 

 

 

 

 

 

 

 

???「父として子であるお主に二つ伝える。一つ...痛みってもんを知れっ!人の、心の痛みを...。二つ...立ち止まり幸村を待てっ!あ奴は必ずお主の背中に追いつく!色んなもんを抱えて一歩一歩重ねて、えっちらおっちらとな...」

 

 

 

 

 

 

 

俺は...ただ、貴方の背中を追いかけていた筈なのに....親父殿....

 

 

 

 

 

 

昌幸「すまん....すまんなぁ信之!...儂ではもうお主に追いつけんのだぁ!!」

 

 

 

 

 

 

 

俺が目指した...あの背なが、もう見る事も、追う事もできない...そして....

 

 

 

 

 

 

 

???「この六文銭は、真田を継ぐ者が持つべき物...この幸村には、いささか重き荷でござりますれば...」

 

 

 

 

 

何処へ行く幸村っ!?

 

 

 

 

 

幸村「今の某は、ただの幸村に戻りもうした.....ならば!一人の武人として、最後まで戦ってみとうござる!」

 

 

 

 

俺は...お前と親父殿のお陰で、心の重さを、痛みを知った!今の俺ならば...お前と、共に!!

 

 

 

 

幸村「兄上が共に歩むは、某ではなく、徳川殿でござる...“寝そべりゃあ、誰の眼にも映るってもんだぁ”...親父様の最後の言葉でござる」

 

 

 

 

幸村....待て、行くな....

 

 

 

 

幸村「さらばでござる.....兄上」

 

 

 

 

幸村ぁ!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガバッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

信之「待ってくれぇ!!ゆきむらぁぁぁぁっ!!!」

 

 

 

 

 

 

布団から勢いよく起き上ったまま、手を伸ばすが...そこには誰も何もなかった。

 

 

 

 

信之「ゆ....め...だったのか....」

 

 

 

伸ばした手を引き戻してその掌を見つめた。そこに一筋の雫が零れる。その雫は、信之の瞳から零れた悲しみの涙であった。

 

 

 

信之「俺はこんなにも...涙脆くなったのか....」

 

 

 

 

その悲しき声音は虚空に消えそうに、弱く、虚しい...。

 

 

 

 

信之「.....起きるか」

 

 

 

そう呟き、信之は徐に立ち上がり寝間着からいつも自分が着込んでいた戦衣装を纏う。次いで長い後ろ髪を二房に束ねてから、彼は呟いた。

 

 

 

 

信之「....行くか」

 

 

 

 

今、真田信之が居るのは信濃上田城。嘗ては「戦国の奇術師」と呼ばれた父真田昌幸の居城であったが、天下分け目の戦「関ヶ原の戦い」にて、父昌幸が弟幸村と共に石田三成が率いる西軍に味方したのに対して、信之は徳川家康が率いる東軍に味方した際、上田攻めで東軍の為に戦った。

 

大阪の陣では彼の見事な武働きも在って、その褒美にこの真田が故郷である上田を賜ったのだ。そんな彼がまず最初することは、この朝の時間を使って鍛錬に入ることであった。

 

 

 

 

信之「ウオオッ!!」

 

 

 

彼は、愛用する得物((梯子|はしご))状の槍...((御嶽断|おんたけだん))を、その太く鍛え抜かれた身体からくる強き武は、風を、地を震わしていた。

 

 

 

信之「オオオオ――ッ!!」

 

 

 

その振るう姿、戦の時には獅子奮迅の無双の姿に、彼は「信濃の獅子」という異名で呼ばれた。乱世を生き抜く為に強さを求め、ひたすらに前を見据えて真っ直ぐ突き進み続けた来たが為に振るった事から手にした名である。だが.....。

 

 

 

 

 

信之「....」

 

 

 

 

 

途中、得物を振う動きが止まった。

 

 

 

 

信之「....幸村、親父殿」

 

 

 

 

己の弟、父の名を呟く信之。だが返ってくる者は居ない。己の大切だった家族は....。

 

 

 

 

信之「...今日は、やめにしよう」

 

 

 

朝の鍛錬を終えた信之は城の中庭に在る井戸に向かい、そこで流した汗を拭う。

 

 

 

信之「ふぅ...ん?」

 

 

その時、彼は在る方へと何かの気配を感じた。そこは余り誰も使われてはいなかった一つの古い蔵であった。

 

 

信之「(何だ?この気配は.....行ってみるか)」

 

 

拭った手拭いを井戸に置き、代わりに御嶽断を携えて蔵へと歩を進めたのだった.....。

 

 

 

 

蔵へと入った信之は、静かに表情を険しくした。入る前と違い、古い蔵内部は夥しい程の怪しき気配が強く感じたからである。その所為でか、御嶽断の柄を握る力が自然と強くなる。

 

 

 

信之「...誰か居るのか!」

 

 

声を出す信之、しかし返ってくるのは不気味なまでの静寂のみ。だが誰も使っていない為か、天上や床など埃や蜘蛛の巣などが在り、余り良い所ではない。

 

 

信之「...気のせいか....ん?」

 

 

自分の感じ違いと蔵から出ようとしたその時、蔵の奥から何かが光った。それに気付いた信之は、その光に惹かれるかのように近寄る。だが突如、謎の光が消えてしまった。

 

 

信之「光が...消えた?」

 

 

しかしそれでも信之は、消えた光が在った奥へ歩くとそこに在ったのは一つの鏡があった。それを拾い上げた彼は、鏡を調べた。

 

 

信之「一見してただの鏡...か。どうやらただの俺の気の所為であったか」

 

 

そう呟いた瞬間、鏡が突然発光した。

 

 

信之「な!何だ!?鏡が光るなど!!」

 

 

光は徐々に強く激しくなると共に、信之の体を包み込む。

 

 

信之「こ、これは...一体!!?ぐ、ぐあああああアアアアアアアアアアアアア――――――――――っ!!」

 

 

 

 

 

鏡から放たれた光が止むと、そこに信之の姿がなかった。あるのは彼が見つけた鏡のみであった......続く。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
2
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択