Pock Art Revolution
TINAMIX
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アーティスト志望の学生は「テクニック」の重要度になかなか気が付いていません。「感性」みたいな部分で作品は成り立つと思ってる人がほとんどですが、私はすべからく「テクニック」が必要だと考えています。それは「感性」を生かすメンタルな部分においてもです。

他のテクニックとして具体的な技術提供もします。例えば「青島千穂」の作品を、(株)Canonをスポンサーにして巨大なプリンターを使用、1枚25.000円位するプリントアウトものを、20枚でも30枚でもどんどん出させる。それこそ75万円分くらいとかを無制限にプリントさせる。すると、その過程の中で彼女の経験値がどんどん上がってゆき、他の同世代の絵を描いている女の子と比較した場合、一気に100倍位の経験値が上がっていく事になります。すなわちテクニックが向上しているのです。

また違ったサポート、トレーニング法としては、一種セラピーのような“心”の部分のケアとして、デビューもしていないアーティストとプロの高名な美術評論家の人が話すような場をセッティングし、評論家の方にその子の「核」になるような場所を探してもらったりして、批評を書いてもらいます。それはその子にとって非日常的で特別な体験ですし、自分のコアに触れるという事でやはり経験値が一気にあがっていく事になります。

アートにはスポーツでいうトレーナーといった考え方があまり一般的ではありません。

美大にしても、アーバナートに代表される公募展の数々にしても、「アーティストを育てる」と言いながら実際は何もやっていないのではないかと思います。ただ勝手に成長したアーティストの作品を「オモシロイ」とか言っているだけ。彼等は発表や制作の「場」のみを与えられているに過ぎません。

もっとスポーツ選手のようにトレーナーがしっかり付いて、例えば「フォームこうじゃない?」「この方がちゃんと飛ぶよ。」とか、アートの世界の中のテクニック的なツボをコーチしてゆくべきだと思います。

そのトレーナー、すなわち私やFACTORYの先輩たちがアーティストについてトレーニングし、それを私達がキュレーションすればアーティストとして、そこそこのものにはなるしデビューすれば絶対に売れるようにもなるのです。何故ならアートのツボがきちんと押さえられているからなんです。

アメリカ、ロサンゼルスにあるU.C.L.Aのアートデパートメントではポール・マッカーシーや他の教授達は皆そういう仕事をしていました。そこで随分、「アートエデュケーションとは?」ということも学んで来ました。しかしながらここ日本ではそういった教育は皆無です。

アートピースが「売れる」ということの要因はメディア等では「ニュアンス」、「感性」、「時代」とか、ボンヤリとしたところでしか語られませんが、では実際に時代性とその子の感性をどうエフェクティブに結び付けていって作品として落し込んでいくか?といった事はほとんど語られていません。やはりその役割を担うのは、トレーナーの仕事であり、アートスクールにおいての教育ではないかと思っています。

例えば私や、奈良美智氏が所属するギャラリーである「小山登美夫ギャラリー」は、様々なアーティスト達が次々と登場して、業界の評判をとっています。ギャラリーオーナーの小山氏はトレーナーとして、とても優秀な方でもあり、アーティスト達とのセッションの中で、それぞれどこをどう引っ張り出せば売れる作品を作らせるか、そのアドバイスやオーダーの出し方、サジ加減が非常に的確で上手いのです。しかし、彼のそういうテクニカルな部分は全く評価されません。

というようなカンジで、HIROPON FACTORYでも足掛け5年でなんとか、具体例としてのアーティストをデビューさせて来ています。今後、彼等の業界内外での活躍にどれだけ、上記のエデュケーションが行われていたのかどうかを是非、見てみて下さい。 ではまた次回!!

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