No.984196

聖ビーストテイマー・ナタ81

リュートさん

一応、新シリーズだけど本編の第3部・第81話。

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2019-02-16 15:07:14 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:57   閲覧ユーザー数:57

ルークの姿のローラは、捨てられた子犬が雨に濡れてプルプル震えながら、こっちを見ているようなウルウルした瞳で、ローラの姿のルークを見ています。どうやら助けを求めているようでした。

 

「ううっ…!ルークは確かに女みたいな顔をしているが、俺にはそんな趣味はなかったはずなのに…。可愛く見えてきた」

 

「ヴィッキー助けて…」

 

「ルークの事は嫌いじゃないんだ。だけど男は好きになれない…。それなのにルークが女に見える。なぜだ?」

 

「それは君が相手のオーラを読んでいるんだ。心眼ではないけど、格闘家は気を読めると言うからな」

 

「ローラが男にしか見えないし、なんだか変な気分だよ?」

 

「今は僕とローラの魂が入れ替わってる。と言うかある種の変身魔法なんだ。僕の姿をしてるけど、あれはローラだよ?」

 

「そ、そうだったのか?それなら助けないと」

 

「君がジュリーと付き合ってくれたら万事、解決するんだけどなぁ…」

 

「それはできない…。ジュリーは俺が好きじゃないから、好きでもない男と寝るのは女にとって一番辛い事だと親から習っている」

 

「ヴィッキーは真面目なんだなぁ…。こんな良い男なら僕が女なら付き合うよ?ジュリーは見る目がない」

 

「私に見る目がないと言うならルーク君は良い男ではないって事になるわよ?」

 

「僕はローラから見たら、あまりカッコ良い男ではないようなんだ。だからヴィッキーを見て良い男について研究してるんだよ?」

 

「ん?どう言う事だ…。俺にもわかりやすく説明してくれ」

 

「僕のお父さんであるルシファーがいつも言ってたんだ。好きな子が他の男を好きになったらその男を恨むなってね」

 

「ルークの父親の事だな。俺はあの男はあまり好きになれなかったんだが、ルークと戦ってから考え方が変わったよ」

 

「好きな子が好きな男と友達になって仲良くする。その子がどうしてその男を好きなのか研究して、自分はもっと良い男になれば堕とせる!って習った」

 

「そうか…。あんなイケメンでも、そんな苦労して女を堕としていたんだな?」

 

「顔なんか関係ないよ?僕は顔で選んで近付いてくるような女は相手にしないしね」

 

…つづく


 
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