No.863970

艦これアナザーストーリー時雨

カザナミさん

艦これです。下手くそかも知れませんが読んでいただけたら幸いです。前にも投稿しましたがミスってしまったので。

2016-08-16 23:16:24 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:597   閲覧ユーザー数:594

提督室-

コンコンっ

ドアをノックするような音が響いた。

二回ノックだったので誰かはすぐわかった。

提督「時雨、はいっていいぞ。」

時雨「提督、入るよ。」

少し緊張ぎみで入ってきたこの子は白露型駆逐艦の時雨、赤のラインの入った濃柑のセーラー服を着ている。彼女には辛い過去があり、そのせいか、ほかの人たちと深くかかわりをもたなかった。そんな時に俺と出会い、少しずつ心を開いていった。そして現在にいたる。

提督「どうかしたのか?もう今日の任務は終わったはずだぞ?」

時雨「提督と話がしたくてね。今なら提督室にいるかなって。」

顔を少し赤くして時雨は言った。可愛い

時雨「提督?」

提督「わ、悪い!それで話って?」

時雨「うん。ここ最近敵が強くなってきてる。ボクはみんなを守ってあげたいんだ。それでね。ボクだけの強い武器が欲しいんだ。」

提督「構わないが、どうして?お前はじゅうぶん強いし、編成でそれに見合った艦娘で、出撃させているけど?」

時雨「うん。でもね。それじゃあダメだと思うんだ。ボクは提督の役に立ちたいんだ。」

彼女は真剣なまなざしでそういった。実際、彼女は強いし正直とても助けになっている。そんな彼女からの頼みを断ることができなかった。

提督「わかった。お前にあったお前だけの武器を作るよ。」

時雨「ごめんね。迷惑だったかな?」

提督「構わないよ。」

時雨「用はそれだけ。じゃあね。」

彼女は嬉しそうに提督室を出ていった。

その笑顔が眩しく思えた。

そして任務に時雨を入れて出撃させた。

編成は時雨、金剛、赤城、加賀、夕立、大和の、メンバーで行くことにした。

金剛「私たちの出番ネー!follow me!ついてきてくださいネー!!」

赤城「加賀さん、今日も頑張りましょうね!」

加賀「(/////)は、はい。」

夕立「時雨!今日も頑張るっぽい!!」

時雨「うん。頑張ろうね。」

大和「敵戦艦発見!」

大和の一言で途端に静まりかえった。

赤城「敵の動きが思った以上に早いですね。」

金剛「敵が何体いようと負けないネ!撃ちます!ファィアー!」

金剛の一撃は敵にかなりのダメージを与えた。

時雨(ボクもみんなの役に立つ!)

夕立「時雨!!危ないっぽい!!」

時雨「ツッ!!」

敵戦艦の一撃が時雨に直撃する。

夕立「時雨ッツ!」

全員に、動揺が走る。

加賀「夕立!時雨を任せる!金剛!」

金剛「わかってるネ!一気に決めるネ!バーニング!ラーブ!!」

提督室-

提督「なにっ!時雨が!?時雨は無事なのか!!すぐにそっちに向かう!!」

大淀「提督、ほかの部隊も出撃しています。ここにいなくては……」

提督「時雨が倒れたんだ!俺の責任だ!ここはしばらく任せる!」

大淀「わかりました。」

提督「すまない。」

提督室をあとにし、時雨の元へ。

医務室-

提督「時雨っ!」

時雨「提……督……。」

深い傷はおっていないようだが、怪我をしていた。

提督「時雨……大丈夫か!?」

時雨「ごめんね。提督、迷惑かけてしまって。」

提督「迷惑だなんて思ってない!!お前が無事でよかった。すまない。俺のせいで……。」

俺は自分を恨んだ。俺がもっとちゃんとしてればっ!!

時雨「提督は何も悪くないよ。ボクがでしゃばったから、強い武器を貰ってまんしんしてたのかもしれない。それが裏目に出たんだね。」

提督「2度とこんな無茶をするな!俺はもう……。」

時雨「提督……?」

提督「くっ。」

俺は部屋から出ていった。

時雨「提督……。」

提督室-

提督「くっ……。俺はまた……あのときと同じ……。」

提督室が開いた

赤城「提督……。」

提督「赤城?」

医務室-

コンコンコンッ!

時雨「?……提督?」

加賀「失礼する。」

時雨「加賀さん?何のようですか……」

加賀「お前に話したいことがある。」

時雨「話したいこと?」

加賀「一年前、一人の艦娘がいてな。名前は夜月(やづき)」

時雨「聞いたことのない艦娘だね。」

加賀「あぁ。夜月はもともと失敗作として捨てられかけていたんだ。それを提督が他の人の目を盗んで持ち帰ったんだ。」

時雨「提督らしいね。」

加賀「そしてその子を立派な艦娘に育て上げ、夜月という名前を付けた。」

時雨「それと、今回の件、どんな関係が?」

加賀「任務のさいちゅうに急に敵戦艦が襲ってきて、夜月は沈められてしまったんだ。」

時雨「え?」

加賀「その時私たちもいたのだが対応出来なかった……。その事を提督は自分の責任だと思い、今でも自分を責め続けている。」

時雨「そんな……。」

知らなかった。提督はいつも笑顔でなんでもやってくれて、その裏で苦しみ続けていたなんて。

加賀「そしてその苦しみの中、君と出会った。」

時雨「え?」

加賀「君は夜月と似ている。辛い過去をもって、提督に拾われた。だから提督は君を……君だけじゃない。私たち全員を守り抜くと決めたのだろう。」

時雨「ボクは、何も知らずに。」

加賀「提督のところに行ってあげなさい。あなたをきっと待ってるわ。」

時雨「はいっ!」

時雨は医務室をでて、提督の元へ駆け出した

提督室-

提督「赤城?どうかしたのか?」

赤城「私に愛想笑いが効くとでも?」

提督「やっぱりお前にはかなわないな。いろんな意味で。」

赤城「いろんな意味は一言多いです。……あの時のことを思い出していたのですか?」

提督「お前達を攻めたいわけじゃない。むしろ俺が悪いんだ。今回同じような事が起きたから怖くて……。すまない。いつもお前に愚痴ばっかりゆって。もっとしっかりしないとな。」

赤城「いえ、むしろ嬉しいのですよ?私を頼ってくれて。それを時雨さんにもできたらいいのですけどね。」

時雨「あいつはすぐに思い悩んでしまうタイプだからな。」

赤城「優しいのですね。提督は、ほかの提督とは正反対です。」

提督「そ、そうかな?普通だと思うんだけど……。」

赤城「時雨さんのところに行ってあげてください。きっと待ってます。」

提督「お前はそれでいいのか?」

赤城「私は提督を信じてますから。では失礼します。」

ガチャッ!

時雨「提督っ!」

提督「時雨っ!」

時雨、提督「ご、ごめん!え?」

ふたり同時に顔を見合わせた。

時雨「ごめんね提督。提督はボクを心配してくれてたんだね。」

提督「俺こそ。言いすぎた。ごめん。」

時雨「ボクね。みんなを守りたいっていう理由だけじゃないんだ。もう一つあってね。それは提督の力になるためなんだよ。」

提督「え?」

時雨「加賀さんから事情は聞いてる。ボクは提督を守りたい、支えたいってずっと思ってきた。だから、提督。ボクをもっと頼って欲しい。ボクは提督の力になりたいんだ。」

提督「でも俺は……。」

時雨「もう無理しなくてもいいんだよ。」

時雨はそっと提督を抱きしめた。

提督「ごめんな。こういう時は男の俺が抱きしめてあげなきゃいけないんだけど。」

時雨「ううん。提督はずっと無理してきたんだよね。苦しんできたんだよね。だから今度はボクが提督を支える。」

提督「ありがとう。時雨……。」

俺も時雨を抱きしめ返した。

翌日-

提督「今回の作戦は少し難易度が高い。でも、俺はお前達を信じてる。きつかったら戻ってこい。作戦名は『 帰還』だ!」

全員「「はい!」」

提督「時雨。」

時雨「なんだい?提督。」

提督「無茶はするなよ。」

時雨「わかってるよ。でも提督の力になりたい。」

彼女は強い女の子だ。だから止めない。

提督「わかってる。だから、生きて帰ってきてくれ。」

時雨「うん。それと提督……。」

時雨は顔を赤らめた。

提督「どうした?」

時雨「ボクは……(ボソボソ)」

提督「え?なん……。」

提督が耳を傾けた瞬間時雨が提督の頬にキスをした。

提督「ンンッ!」

顔が赤面した。

時雨「提督、ボクは提督のことが好きだ。だから、ずっとそばで見守ってね。」

提督「俺も時雨のことが好きだ。だから絶対に、勝って帰ってきてくれ。」

時雨「うんっ!」

終わり-


 
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