No.692757

IS 2体の魔神皇帝

HIBIKIさん

もう少ししたらIS×ウルトラマンのIFストーリーも書いてみようと思ってます

2014-06-09 12:48:53 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1303   閲覧ユーザー数:1280

清香は実家付近で破瑠覇から下りると覇瑠覇を小さくして抱きかかえて歩く。

箒もそれに続くが清香は山道に慣れていて歩くのが早い。

なので時々待ってもらったりしながら15分掛けて彼女の実家まで歩いた。

 

「ただいま~♪」

 

「何じゃ清香じゃないか。そちらの娘さんも久しぶりじゃな」

 

「お久しぶりです。族長さん。一泊ではありますがよろしくお願いします」

 

挨拶を交わした後、彼女の家の部屋に案内される。

部屋の角の方には畳を使ったベットもどきの様な物が有る。此処は彼女の祖母が使っていたらしいが

その祖母が亡くなった後、自分の部屋がなかった彼女が使う事になった。

 

「之は確か・・・」

 

「お婆ちゃんが楽に出来るようにってお爺ちゃんが床を上げてその上に畳と布団を轢いたベットもどき。

 といっても私が生まれる前の話だからそうだったって事しか知らないけど」

 

少し寂しそうに話す清香。箒も生まれる前に祖母が他界しているので気持ちはよく解った。

 

「しかし何で急に此処に帰ってきたんだ?」

 

「一寸調べもの」

 

「それは?」

 

「えっと・・・」

 

話し辛そうなので箒は無理に話さなくても良いという。

清香は両手を合わせて謝ると部屋を出て近くにあった蔵に向った。

 

一方、光子力研究所では・・・

 

「逃げるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

楯無が一夏に八つ当たりという名の特訓を受けていた。

 

「避けるな貴様!!」

 

「当ったら死んじゃうわよ!!」

 

「自業自得だ!!」

 

楯無が彼の部屋に一夏以外がいないことを言い訳に押し入ろうとしたのでそれに一夏が切れたのだ。

彼女からすればほんの些細な悪戯心だったのだが一夏にとっては十万トンタンカー数十隻分のニトログリセリン

にダイナマイトを放り込んだ様な物で凄まじく怒っている。

 

「あ~あ。またあの人馬鹿してるよ」

 

「その内ロシア滅ぼされるんじゃない?」

 

「それはしないと思う・・・。今は一国でも多く団結する国を作らないといけないから・・・」

 

「けどその代表がアレじゃぁな・・・」

 

弾、鈴、簪は楯無を見て深く溜め息をつく。ロシアは今は原子力から完全撤退しエネルガーZの

高出力発電炉を使っているが之は光子力研究所の職員が定期的に検査をしなければならない。

そのため援助をきられてしまってはかなり困った事になる。

 

「皆さん探しましたわよ。そろそろ専用機持ちの実習訓練が・・・今日は無理そうですわね」

 

外の様子を見てセシリアは今日予定されていた専用機持ちのみの訓練が中止になることを察した。

なにせ一夏が暴れまわっているので危険が伴う可能性が高い。

 

「トールハンマー・・・ブレーカーーーー!!!」

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァ!!!?」

 

「ルストストリーム!!!」

 

「巻き上がるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!?!?」

 

その後この騒ぎは2時間ほど続いたらしい。

 

「う~ん・・・何処いっちゃったんだろ・・・」

 

清香は蔵の中で随分長い事探し物をしている。

 

「之じゃない・・・。之でもない・・・。少し休もう・・・」

 

一旦蔵から出て鍵を閉めると自分の部屋に向う。箒は部屋の前で剣の特訓をしていた。

 

「フッ・・・フッ・・・フッ・・・」

 

(大分集中してる・・・。私の気配にも気付いてるかな・・・?)

 

試しに部屋の中にあったゴムボールを箒に投げる。

 

「ッ!デヤァァァ!!」

 

箒は見事にボールを真っ二つにした。そして刀を鞘に納めると清香に小石を幾つか投げ渡す。

清香は箒の意図が解らなかったが小石をキャッチして彼女を見ると居合いの構えをしている。

 

「投げるだけで良いの?」

 

箒は頷いて一旦構えを解く。清香は他にも木の枝や古くなり処分する事になっている手裏剣やクナイを

大量に持ってきて箒に投げる。箒は清香の投げる物を全て斬るか弾き飛ばしてきている。

段々清香も投げるスピードや力を上げて行き最後には相当な威力の投擲攻撃になっていた。

箒は時々捌き損ねたりしたが体に掠ったりする事はなかった。

 

「ふぅ・・・」

 

「まだ少し荒いみたいだね」

 

「あぁ。剣の速度はあるが精密動作性はまだまだだ」

 

箒は小さな溜め息を付きながら刀を鞘に納める。

清香は全て彼女の体目掛けて投げていたので捌き損ねていた物は着物を切り裂いたりしていた。

なので彼女に着替える事を勧める。

 

「そうだな。ついでに風呂を沸かすのを手伝うぞ」

 

「そうだね。一緒に入ろうか。私も蔵の中で大分汚れちゃったし」

 

確かに清香は蔵の中で探し物をしていただけでなく箒の特訓の際に様々な物を投げたので

彼女もかなり汚れている。

 

「薪が無いな・・・」

 

「お爺ちゃん年だし・・・ここの集落、私が末っ子なのよね・・・」

 

「そして若い集は都会に行ってしまったか?」

 

「それも有るけど男の人はもう老人しかいないんだよね・・・。女の人達は生活費を稼がないといけないから

 昼間は少し先の村まで行って働いているからね。私の家以外はもうガスボンベ使ってるし・・・」

 

「しかし薪割りを少しづつ位なら出来るのではないのか?」

 

「お爺ちゃん何日かに一回しかお風呂に入らないから・・・其処まで一々用意しなくて良いの。

 食べ物なら皆が持って来てくれるから心配ないし・・・」

 

清香の説明で箒は納得するとまた刀を取り出して割っていない薪を切ってゆく。

清香は水を井戸から流し込み、浴槽を満たす。しかし人力なので相当汗をかいている。

 

「昔ながらの物だと手間がかかるけど気持ちの良い疲れだよね」

 

「あぁ。しかし清香のお爺様は如何したんだ?見当たらないが・・・」

 

「多分姉さんの誰かと一緒に近くの病院に行ってると思う。お爺ちゃんその病院に

 通院してるから。最近体調が崩れ経って言ってたし」

 

少し寂しそうに言う清香だが直ぐにもとの調子に戻った。

 

「あのお爺さんならあと100年は生きるんじゃないか?」

 

「だと良いけど・・・」

 

何時になく弱気な清香に違和感を感じるがその事を問い詰め辛い箒。

無理に問い詰めても何も話さずに一人で抱えてしまうだろうと思いそれとなくいつか話してくれと

言うだけだった。

 

「はにゃ~・・・」

 

「ふぅ・・・」

 

暖かい風呂に入りながら完全なリラックス状態になっている二人。

 

「最近は一夏もピリピリしていたから精神的に余り休めなかったよね」

 

「仕方ないだろうが確かにそうだな。アイツは事が済むまで警戒は緩めたりしても解きはしないからな。

 だからこそ危険感知能力が高いのだろうが」

 

「あのままじゃあ一夏何時か潰れちゃうよ・・・」

 

「帰ったらお爺様と剣造叔父様に進言してみる。一夏自身も疲れているみたいだからな」

 

「あの馬鹿会長が怒らせてなければ良いんだけど・・・」

 

箒もそれに頷くが既に楯無は一夏を怒らせていてお陰でその日一夏は暴れ終えるとぶっ倒れて彼女達が帰るまで

眠ったままで起きなかったとか・・・。

 

「もう怒らせているかもな・・・」

 

「帰ったらもう一度〆ておこうっか」

 

少しイラッとした2人だったが風呂のお湯が気持ちよく、眠気に襲われる。

 

「上がって部屋で一休みしよう。明日、朝からお前の調べ物を手伝うぞ」

 

「ん・・・」

 

「それで・・・何を調べるんだ?」

 

「一寸写真を探しているの。その写真さえあればなにか思い出せると思うんだけど・・・」

 

「例のロボットの操縦者か?」

 

「うん・・・でも何であんな事をしているのか解らなくて」

 

「本当ならその操縦者はそのような事をする人物ではない・・・と言う事なのか?」

 

「帰ったら十蔵博士たちとこの事もう一度話してみる」

 

箒はそうかと答えると浴衣を着る。清香も寝巻きを着て台所に向う。

2人が夕飯の支度を初めると清香の祖父(長老)が帰ってきた。

 

「おぉ、お客人まで・・・すみませぬな」

 

「いえ、好きでしている事ですから。お気になさらず」

 

長老は優しく笑う。夕飯の後、清香と箒は直ぐに眠ってしまった。

光子力研究所では・・・

 

「ったく会長はどうだった?」

 

「全治2週間だって。お姉ちゃんの癖に治るの速いよ」

 

(か、簪も言うようになったわね・・・)

 

(あらあら)

 

弾が簪に楯無の様子は如何なのかと聞きその返答に鈴は恐ろしくなった。セシリアは笑顔のままだ。

彼女も会長が時折弾にちょっかいを出すのが相当気に食わなかったようだ。

心なしか彼女に頭に十字マークが見える。

 

「まぁ、之でしばらくは静かになりますわ。私達は今は機械獣を警戒していましょう。

 箒さんと清香さんが居ない事位Drヘルはつかんでいるでしょうからね」

 

「一夏も疲労が大分溜まってたから今は疲れて爆睡中だもんね」

 

「そういえば最近あしゅらを見ないね・・・」

 

「ん・・・あしゅらはマドカを逃がした責任を取って監禁されてるか機械獣にされてるかも・・・」

 

マドカも不安そうに外を見る。外ではボスボロットが研究所敷地内の一夏が破壊した場所を直している。

今の所、近くにグールやブード等が接近している様子はないので今の所は安全である。

だが鉄仮面軍団や鉄十字軍団がいないとも限らないので油断が出来ない。

 

『こちら鉄仮面。ブロッケン伯爵、応答願います』

 

「此方ブロッケン。アレから向こうの様子は如何だ?」

 

『はい。昼頃に織斑一夏が更識楯無相手に大暴れをして今は疲労の為眠っている事がわかりました。

 更識楯無は全治2週間の軽症だそうで・・・』

 

「わかった。トロスD7とゴーストファイヤーC3を向わせる」

 

機械獣の襲撃は近い・・・。


 
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