No.659615

真恋姫無双〜三国に舞う鬼龍〜 part6

ひぐらしさん

part6です。
ようやく、戦闘シーン。
途中から台本書きやめたんですけど、どうでしょうか?
どっちが読みやすいですか?

2014-02-01 21:11:23 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1648   閲覧ユーザー数:1521

 

パカラパカラと馬に乗り、賊がいるという砦に向かってるわけだが当然馬なんか乗ったことはないわけで

 

大変お尻がいとぉございます。

ここにきてからなんとか、乗れるようにはなったが長距離となると話は別だ。とにかく

 

 

お尻がいとぉございます。

 

 

桂花「まったく、馬にも乗れないなんて本当に役にたたないわね。死ねばいいのに。」

 

北条「仕方ないだろ馬なんか最近乗り始めたばっかだっての。」

 

桂花「うるさいわね、喋らないでよね。妊娠したらどうするつもりなのよ。」

 

 

いや、しないからね。

喋っただけで妊娠させてたらそこら中に妊婦が溢れるわ。

 

秋蘭「それにしても、随分落ち着いているな北条。初陣なのであろう?」

 

北条「まあ、この世界では初陣かな。」

 

秋蘭「ほお、ということは天では戦場に立ったことはあると?」

 

北条「ああ。」

 

秋蘭「なるほど天というところも平和ではないのだな。」

 

 

平和どころか、世界中が争い何千万という人々が死ぬ。

俺自身どれだけの人を斬ってきたかはわからない。

 

北条「世界中で戦い、殺し合い、やっと戦争がおわっても戦おうとする。本当に嫌になる世界だったよ。」

 

秋蘭「そんな世界でお主は戦っていたと。」

 

北条「ああ、自分の国と戦うことになって、自分と同じ国の人を殺してきた。」

 

秋蘭「自分の国を?」

 

北条「俺の国は日本って言うんだが、俺はアメリカという国の軍人をしていた。数年で帰るはずだった。アメリカで訓練を積んだら、日本に帰ることになってたんだが.....」

 

秋蘭「その途中で、そのにほん?という国とあめりか?との間で戦になったと。」

 

 

ああ、としたんだが違う声に遮られた。

 

 

春蘭「秋蘭、桂花、北条。華琳さまがお呼びだ。」

 

 

北条「話はまた今度な、早くいかないと華琳に怒られる。」

 

秋蘭「賛成だ。」

 

 

秋蘭はふふっと笑みを浮かべ、馬を走らせた。

 

え?ちょっとまってえええええ

 

 

***

 

春蘭「華琳さま、連れてきました。」

 

華琳「ありがとう春蘭。さて、もう少しで着くわけだけど。桂花。」

 

桂花「はっ。賊はやはり砦にこもっているようです。数はこちらが優勢、華琳さまの精兵をもってすれば勝利は間違いないでしょう。しかし、砦にこもられたままでは苦戦させられるでしょう。ですので、やつらをおびき出しましょう。」

 

 

春蘭「どうやっておびきだすというのだ。」

 

桂花「それを今から説明するんでしょう!馬鹿は黙ってなさいよ!」

 

春蘭「なんだとぅー!だれが、頭にいく栄養が全部胸にいってる馬鹿だとー!」

 

だれもそこまでは言ってないんですがそれは。

 

でも、ちらっと春蘭の胸をみる。

 

....うむ、中々良いものだな。

 

バシッと気持ちのいい音がなった。

 

北条「なんで急に叩くんだよ華琳!」

 

華琳「怒るなら、その伸びた鼻の下をなんとかしなさい。桂花、続けなさい。」

 

 

ばっと鼻の下を抑えるが、当然伸びているわけもなく

 

こういうときって反射的に抑えちゃうよねー

 

 

桂花「はっ、春蘭と秋蘭、北条には砦から矢が届かない範囲のところで待機してもらい、こちらの合図と共に火矢を放ちます。これは徹底打ではありませんので秋蘭の隊ではなく、本隊から放ちます。そして、火が広がったところでかならずやつらは出てきます。そこを叩きます。」

 

 

北条「火計か、向こうの糧食は燃えるがいいのか?」

 

桂花「賊の糧食なんてとったら華琳さまが賊から糧食を奪い取る太守なんて呼ばれちゃうでしょ?ちょったは考えてからしゃべりなさい、気持ち悪い!」

 

北条「ごめんね!?気持ち悪くて!」

 

そうか、俺たちの世界でも暗黙の了解みたいなのはあったが、この世界の戦ってのは誇りと共に戦うってことなのか。

 

民からの信頼を得るために戦うからただ勝つだけじゃだめということか。特に華琳は覇道にこだわってるからそれが顕著というわけね。

 

 

華琳「そうね、秋蘭か皇矢を本陣に残しておきたいけど、春蘭の手綱をとるために秋蘭は行かせたいし、皇矢の実力もみたいし、仕方ないわね。では、それで行きましょう。」

 

春蘭「華琳さま!?私が敵を見れば突撃するしか脳がない猪武者ということですか!?」

 

華琳「ちがうのかしら?」

 

秋蘭「ちがうのか姉者?」

 

桂花「違わないでしょ。」

 

北条「違わないな。」

 

 

春蘭「うぅ...」

 

 

みんなが同意見なのをみて、春蘭がしょんぼりしてしまう。

 

そういうところがかわいいとおもってしまうのはおかしいのだろうか。

いや、おかしくない。だって、秋蘭の顔が惚けてるし。

 

あぁ、姉者はかわいいなぁと今にも言いそうな雰囲気である。

 

 

華琳「皇矢、あなたの力みせて頂戴。」

 

北条「仰せのままに我が覇王。鬼龍が力とくとごらんあれ。」

 

それを聞くと満足そうに下がっていいわといい、春蘭と秋蘭と共に兵をまとめるために下がる。

 

 

 

 

 

北条「さっ、北条隊初陣だぞ。」

 

明夏「は、はい。」

 

 

いつもきりっとしてる明夏の話し方が震えてるのがわかる。

 

北条「おいおい、緊張してんのかよ明夏」

 

と口に手をもっていきながら笑うと、ギロっと睨んでくるがあいにく顔が真っ赤でまったく怖くない。

 

そんな部下の様子をみてるとどうしても不安になるわけで。

 

北条「大丈夫だよ、相手はたかが賊共だ。俺ひとりでもお前らを守ってやるよ。」

 

明夏「隊長....」

 

頭にぽふっと手を置き撫で回す。

こういう経験はあまりないんだけど、少しは安心してくれただろうか。

 

実際には、春蘭も秋蘭もいる。

負けるわけがない。

 

 

しばらく部下と信頼を深めていると、こういうときどうも空気が読めないやつがこの軍にはいる。

 

 

春蘭「まだか!」

 

そう、猪武者こと春蘭である。

 

本軍からの合図があるまで、砦の前で待機してるんだが我慢できないらしく、秋蘭に諌められているらしい。

 

そういえば、いつもこんな感じだから疲れないのかと秋蘭に聞いたことがあったが、そんなところもかわいいのではないか。と光悦な笑みを浮かべ言われたことがあった。

 

 

.......入るとこ間違ったかな....

 

 

北条「ほら、春蘭もう少しの我慢だぞ。」

 

春蘭「うぐぐ....」

 

一言春蘭に声をかけ、後ろに下がろうとしてきびつを返したそのときであった。

 

 

春蘭「もー!我慢できん!!夏侯惇隊突撃ー!相手は所詮賊どもだ!怯えることはない!突撃ー!」

 

 

秋蘭「姉者!?まて姉者!!」

 

 

春蘭と秋蘭の声で振り返ると夏侯惇隊の半分ほどが春蘭と共に砦に向かっている。

 

あのバカ!!なに考えてるんだ!!

しかも、半分は春蘭の命令に従ったが、半分は戸惑って動けずにいる。

このままじゃまずい。

 

どうする、このまま突っ込ませてもいくら夏侯惇隊でも半分じゃ無理だ。

 

北条「秋蘭!ここは任せた!伝令だ!本隊に夏侯惇隊半分が突撃を開始したため北条隊も援護にまわる!作戦を中止しろと伝えろ!」

 

俺の声をきいて伝令兵が走る。

 

秋蘭「北条!どうするつもりだ!?」

 

北条「どうするもこうするもない!このままじゃ春蘭も危ない!俺たちがでてそのまま押し切る!頃合いをみて秋蘭も援護にまわってくれ!」

 

秋蘭「わ、わかった。」

 

北条「さあ北条隊!突撃した夏侯惇隊を救い、砦を抑えるぞ!我らの力をみせつけるときだ!」

 

俺の声とともに雄叫びをあげ、突撃を開始する。

 

 

砦付近にくると既に夏侯惇隊はすでに砦に張り付いていた。

まあ、この辺はさすがと言ったところか。

 

北条「春蘭!」

 

春蘭「皇矢じゃないか!おー貴様もやはり!」

 

北条「話は後だ!さっさとこの扉をぶっ壊して砦を抑えるぞ!」

 

 

俺の言葉と共に大木を持った六人が扉に突撃し、破壊する。

 

 

春蘭「今だ!砦を制圧するぞ!!」

 

 

夏侯惇隊と北条隊が流れ込み、乱戦になる。

 

くっそ、作戦もくそもないな。

こうなったらできるだけ被害をへらす!

 

 

北条「さあ遠からんものは音にきけ!天の御使い北条皇矢である!命知らずのやつはかかってこい!!」

 

俺が名乗りあげると何人もが同時に突っ込んでくる。

 

それを俺は鬼桜で振り払う。

 

戦争っぽい戦いは久しぶりだな、前に明夏を助けに行ったときはひとりだったし、これ程の規模でもなかった。

 

 

鬼桜を振るう度に血が舞い散り、その空を赤く染める。

そして、首や腕、胴体...体の一部が舞う。

 

その中心で鬼桜を振る皇矢の姿は舞いを踊っているようで、味方の兵はその姿に見ほれていた。

 

 

北条「そろそろか...退けぃ!!全軍ひけ!!」

 

あらかた片付け、部隊をひかせる。

珍しく春蘭も素直にひいてくれる。

 

これなら大丈夫だろ。

 

盗賊共と砦をでたところで、矢の雨が降る。

 

 

 

華琳side

 

 

春蘭が砦に突撃し、それに皇矢の隊が着いて行くのがみえた。

 

桂花は勝手な行動に憤りをあらわにしていた。当然であろう、自身の策を無視されたのだから。

 

 

すぐに伝令が来て、作戦の中止が伝えられた。

 

 

春蘭...帰ったらどうしてくれようかしら。

 

だが、これはうれしい誤算となる。

 

 

春蘭の隊が砦に張り付いてから、しばらくし皇矢の隊が砦の扉を破壊突入。

そこでこの戦場の雰囲気が変わる。

 

 

目には見えないが、そこに確かにある圧倒的存在感。

 

 

....ゾクッ

 

体が震え、手を握ると手汗をかいていることがわかった。

 

ふふ、この私を震えさせるなんて....

 

 

「ふふ...」

 

「華琳様?」

 

 

まったくとんだ拾い物よ...

 

「ふふ、はーはっはは!!良いぞ!もっと私を楽しませなさい!!」

 

 

 

 

 

秋蘭side

 

 

姉者がぼうそ...突撃をしてしまったと思ってるのも刹那

 

皇矢が姉者を追って、砦に突入した。

その素早い判断に私は驚いていた。

 

この男はこの戦が初陣なはず、それなのに私よりも早くそして適切な判断をした。

 

いや..."この"世界では初陣が正しいのか。

 

 

天の世界で戦争を経験しているらしいが、最初は馬にも乗れなかった...つまりこちらの戦と天の世界の戦争。戦い方は大きくちがうはず。

それなのにあの一瞬であそこまで判断したのか。

 

もし、皇矢が行かなかったら成功はしても被害は大きかった。

あそこで皇矢がいったから、まともに戦えてるのだ。

 

 

そしてあの武。

 

遠目からでもわかる。その圧倒的存在感....血が飛び交うその中心で舞う皇矢の姿はあまりにも戦場とは似つかわしくなく

 

 

「美しい....」

 

私や姉者も武には自信があったし、誰にも負けぬ自信はあった。

 

だが、皇矢のそれは明らかに私や姉者を凌駕している。まさしく、次元がちがう。

 

 

そして、皇矢と姉者の隊が退いてくる。

私はそこで皇矢のしてほしいことを察する。

 

 

「夏侯淵隊!第一陣かまえっ!!」

 

 

まだ...まだだ...

 

 

 

 

 

 

 

「北条隊の新兵に負けるではないぞ!!一矢一殺!我が弓の前に屍をさらせっ!!第一陣うて!!」

 

 

 

 

 

北条side

 

 

俺と春蘭の隊が砦から出て、駆け抜けるところをすかさず秋蘭の隊の弓兵が敵を襲う。

 

盗賊たちは俺たちしか見えてなかったのだろう、突然降り注ぐ矢の雨に混乱する。

 

 

「夏侯惇隊!転進!!混乱している敵を殲滅するぞ!!我に続け!!」

 

 

猪武者かと思えば、こういうときの戦感は凄まじいな。

 

 

「北条隊!夏侯惇隊に続け!敵を根絶やしにするぞ!!」

 

 

そして、混乱した盗賊たちはあっという間に夏侯惇隊と北条隊に殲滅された。

 

砦に敵が残っていないのを確認して、春蘭の元へ向かう。

 

 

「おぉ皇矢お前なかなか...」

 

パチンっ!!

 

乾いた音が戦場だったところに響く。戦のときの叫びや銅鑼の音...そのどれよりも虚しく響き渡る。

 

 

「この馬鹿野郎っ!!!」

 

「なっ!野郎とはなんだ!!」

 

春蘭が俺の胸元をつかみかかってくる。

その様子をみて秋蘭が驚いているが、それに気を止めている暇はない。

 

 

「なぜあそこで突っ込んだ!!確かにお前は強い!だが兵もみなそうではないんだぞっ!!」

 

「ふ、ふんその程度の兵なぞ華琳様の軍にいらんわ!!」

 

 

「もう一度言ってみろ....殺された兵..仲間の屍の前で!家族の前でもう一度言ってみろ!!!」

 

 

秋蘭side

 

 

「もう一度言ってみろ....殺された兵..仲間の屍の前で!家族の前でもう一度言ってみろ!!!」

 

 

その言葉を聞いて、姉者は呆気を取られたように呆然とする。

 

姉者だけではない。私もまたその言葉に心臓を貫かれたような痛みが走る。

 

 

「春蘭。お前の剣は華琳の剣。覇王の剣だ。春蘭は確かに強い。だが、もっと強くあれ。」

 

 

最後に、それが覇王と共にある者の義務だと言って歩いていった。

 

 

 

 

言葉に発しなかったのかもしれない。だが、私と姉者の心にあの大きな大きな背中がそう語りかけたのだ。


 
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