No.554111

【獣機特警K-9ⅡG】ある日曜日、ヴォルペにて【交流】

Dr.Nさん

ソラ http://www.tinami.com/view/552300
カイ http://www.tinami.com/view/552926
モニカ ソラの兄リクの恋人。16歳。喫茶店カフェ・ラ・ヴォルペを経営する両親の一人娘。
カルロ モニカの父。
(名前だけ)

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2013-03-11 20:09:31 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:630   閲覧ユーザー数:571

カランカランカラン。

 

日曜日午前11時、ヴォルペのドアが開いた。

「いらっしゃいませー」

一人で店番をしていたソラがドアの方に声をかける。

「こんにちは、ソラ先輩!」

「あ、カイくんいらっしゃい!」

 

入ってきたのは遥風 海(はるかぜ かい)、ソラと同じ学校に通う1年後輩で、彼女の所属するバレーボール部のマネージャーである。

 

「これ先輩のですか?」

カイが鞄の中から取り出したのは数学の教科書。

「あっ! それどこにあったの?」

「バレー部の部室にありました。今日の朝練の休憩時間にも読んでいらっしゃったから、先輩のかなって」

「間違いなくわたしのだわ。ありがとうカイくん!」

「よかった。しかし先輩も部活の時ぐらい勉強を忘れればいいのに」

「うん。でも学生とK-9隊の仕事を両立させるには少しでも空き時間を利用しないとね」

「先輩って努力家なんだなあ…」

「そんなことないわよw あ、カイくん、お昼ご飯もう済んだ?」

「いえ、まだですけど」

「よかったらここで食べていかない? もちろんわたしのおごり!」

「いいんですか!?」

「うん! 好きなの頼んで」

「じゃあお言葉に甘えさせていただきます! (メニューに目を落として)うーん、いっぱいあって迷っちゃうなあ…。何かおすすめってありますか?」

「そうねえ、チキンカレーなんかどうかしら?」

「それいただきます!」

Janeの新曲『My Little Blue Lantern』が流れる二人だけの店内、カレーの匂いがカイの鼻をくすぐる。

 

カタッ。

程なくして、カウンター席に料理が置かれた。

「お待たせしました、チキンカレーでございます」

「うわあおいしそうだなあ。いただきます!」

カイがスプーンでルーの中の肉を一つ掬うと、骨がポロッと剥がれ落ちた。

「わあ、トロットロだあ~。いただきます」

はむっ。

「おいしい!」

「ホント?」

「はいっ! ルーの中にチキンの味がしみ込んで、ご飯も程よい硬さで凄くおいしいです!」

「よかった!」

「先輩って料理の天才なんですね!」

「そりゃあまあ喫茶店のお手伝いやってるからねw もっとも、おじさんやおばさん、モニカお姉ちゃんのレベルまで来るのに随分時間が掛かったけどw」

「あ、そうだ」

ゴソゴソ。カイが鞄の中から何か取り出す。

「先輩、これ!」

 

<シネマコンプレックス 9 to 10 Ⅱ 騎士団の王女(プリンセス)

 

「よかったら来週の日曜日観に行きませんか? 来週は朝練もないですし」

「いいの!? 行く行く! わたし凄く観たかったのこれ!」

 

『騎士団の王女(プリンセス)』──激しい戦火の中の中世のある王国、身分と性別を隠して騎士団の一員となり戦う王女と、一人の青年騎士の恋を描くラブロマンス。

 

「“騎士団の戦う王女”っていうのがソラ先輩に重なるかなって思って(*^^*)」

「じゃあお相手の青年騎士はカイくんね!」

「そ、そんな……////////」

午後1時。

 

「すっかり話し込んじゃって。チキンカレー凄くおいしかったです。お邪魔しました先輩!」

「いいえ、どういたしまして」

「でもぼくがいる間お客さん一人も来なかったですね」

「そうねえ、いつもの日曜日だと一番混む時間帯なのに。きっと神様が二人だけの時間を用意してくれたのよw」

「あはは、神様に感謝しないとですね。じゃ、また明日!」

「うんっ、また明日ね!」

「モニカ」

「なあにパパ?」

「お前がソラちゃんたちを応援したい気持ちは分かるが、OPENの札をひっくり返してCLOSEにするのはやめてくれないかな。一番の書き入れ時の時間帯なのに…」

 

=END=

 


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