No.1075372

【サイバ】魔法王国英雄記 吼えろ!サイラス ~逃げた銀豚屋~【交流】

Dr.Nさん

唯「ねえめありん、王国魔法騎士団と王国警察隊って違うの?」
めありん「もちろん違うわよ。王国魔法騎士団は軍隊、つまり他国からの侵略と戦うための組織、王国警察隊は文字通りの警察、国内の犯罪者を捕まえるための組織ね」
唯「へえー」
めありん「魔法王国では男の子のあこがれの職業は王国魔法騎士団と王国警察隊で、女の子は神殿のシャーマンなの」
唯「そうなんだー」

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2021-10-23 21:43:41 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:82   閲覧ユーザー数:76

悪代官ゲ・ローロ事件(https://www.tinami.com/view/1063770 )で終身刑を言い渡された銀豚屋が投獄されている監獄。

 

看守「食事の時間だ、出ろ、銀豚屋! む、鍵が!? い、いない!! 大変だー、銀豚屋が逃げたぞー!!」

 

 

 

 

 

 

銀豚屋「ヘッヘッヘ、誰が捕まるかいな間抜け看守めw 南の街に行けば兄貴がおるからしばらく匿ってもらって、その後じっくりとサイラスに復讐や!」

王城執務室。

 

ディア「王様」

サイラス「来たか。待っておったぞディア」

ディア「遅くなって申し訳ございません。ようやく銀豚屋の行方が掴めました」

サイラス「ご苦労。して、奴はどこに?」

ディア「今夜20時出港の、南の街行き大型貨客混載船に乗ったとの情報が」

サイラス「何だと!?」

 

大型貨客混載船──馬車や馬と一緒に旅人を運ぶ船、現代で言うところのフェリーである。

 

ディア「もう時間がございません、お急ぎ下さい王様!」

サイラス「相分かった!」

20時、出港の汽笛を鳴らし、南の街行きの大型貨客混載船が出港する。

 

デッキに、さらしを巻いた大太刀を携えた若いキツネの男が一人。

旅人姿に変装したサイラス王である。

 

サイラス「ふう、なんとか間に合ったようだな」

 

デッキ、ロビー、レストラン、売店──船内は大勢の客でごった返している。

 

サイラス「しかしこれだけ人が多くては、いかにあの悪人面と醜悪な体型の銀豚屋といえど、探すのに難儀するな。ええい、悩んでいても仕方がない、探すのだサイラス!」

深夜0時。

 

サイラス「ここまで船内を探しても見つからぬとは。クソッ、あいつどこに隠れたというのだ! あの銀豚屋のこと、何も騒ぎを起こさねばいいが。しかし歩き回って喉が乾いた。コーヒーでも飲むとするか」

レストラン。

 

カップを片手に、窓の外の夜景を眺めているサイラス。

 

サイラス「この時間ともなるとさすがに貸し切り状態だな。いい景色だ。今度はアイリスを連れてゆっくりと旅をしてみたいものだ」

 

『お待たせしました。イギリスステーキとポテトの付け合せでございます』

『おう』

 

サイラス「あれは!」

ウエイター「ラストオーダーになります。他にご注文はございませんか?」

銀豚屋「無いけどある」

ウエイター「はい?」

銀豚屋「兄ちゃん、お前が欲しい」

ウエイター「はいい??」

銀豚屋「その太った体型、モロにワシの好みや! 南の街に行けばワシの兄貴がおる。兄貴も男色家や、三人で一緒に仲良く暮らそ? ええやろ兄ちゃん、ハァハァハァ」

ウエイター「うわあーっ、誰かあーっ!」

 

サイラス「そこまでだ銀豚屋!!」

 

銀豚屋「誰やお前は! 今ええとこなんや、邪魔すると承知せえへんぞ!」

サイラス「ほう。もう私の顔を忘れたとはな。歳も歳だ、もう老化が始まっているのかな? ならばしかと思い出すがよい!」

 

大太刀の柄に巻かれていたさらしがはらりと落ち、ホワイト家の紋章が現れる!

 

銀豚屋「その紋章は!? 貴様サイラス王!」

サイラス「ようやく思い出してくれたようだな」

銀豚屋「思い出すも何も! 復讐の手間が省けてかえって好都合や!」

 

ガッ!

 

銀豚屋はナイフを鷲掴みにして、ウエイターの喉元にピタリと付けた。

 

ウエイター「ひいっ!?」

銀豚屋「動くな! 刀を捨てろ! こいつがどうなってもええのか!?」

サイラス「無駄なことを。一つ聞こう。銀豚屋、貴様このまま大人しく監獄に戻る気はないか?」

銀豚屋「誰が! さあ、早く刀を捨てるんや! こいつを殺ったあと貴様も殺したる!!」

サイラス「そうか、残念だ。では」

 

ジャキンッ! …チンッ!

 

銀豚屋「うっ、またしても居合い。…あれっ、何ともあらへん? ハッハッハ、腕が落ちたなサイラス! かすりもしてへんわ!」

サイラス「そうかな?」

銀豚屋「次はワシの番や!」

 

銀豚屋は鞄から何かを取り出した。

 

ウエイター「うわあっ、け、拳銃!!」

銀豚屋「ハッハッハ、死ねサイラス!! うっ!?」

 

バタン!

銃を握ったまま倒れる銀豚屋。

 

ウエイター「ひいっ!? お、王様!」

サイラス「怖い思いをさせて済まなかった。死んではいない、まだな。それよりも頼みたいことがある。無線で警察隊を呼んでくれ」

洋上で停止した大型貨客混載船に横付けされた警察の巡視艇から、大勢の警官が乗り込んでくる。

 

警察隊隊長「お疲れ様です王様!」

サイラス「お疲れ」

銀豚屋「クソッ! 離せ! この縄解かんかいワレ!!」

サイラス「貴様、まだ自分の立場が分かってないようだな。あとはよろしく頼むぞ」

警察隊隊長「お任せ下さい!」

サイラス「それから、こいつには“アレ”が仕掛けてある。驚かんようにな」

警察隊隊長「はっ!」

警察巡視艇内。

 

銀豚屋が縛られたまま牢屋に入れらている。

 

銀豚屋「ヘッヘッヘ、あの甘ちゃん王、ワシを殺さんかったのが運の尽きやw」

警察隊隊長「やれやれ、つくづくかわいそうな男だ。まだ自分の立場が分かってないとは。まあ無理もないが」

銀豚屋「何を言う! 監獄に戻されてもワシは何度でも脱走したるで! そして必ずサイラスに復讐したる!」

警察隊隊長「それが出来ればな」

銀豚屋「そんなもん出来るに決まって…決まっ…決まっ…ひでぶっ!!!!」

 

・・・・・・

王城執務室。

 

老大臣「銀豚屋は、巡視艇の中で傷が一気に開いて死亡したとの報告が上がってきております」

サイラス「うむ」

老大臣「しかし相変わらず見事でございますな、時間差斬りとは」

サイラス「大勢の客もいる船内で、むごたらしい死体など見せて大騒ぎにしたくはないからな。報告ご苦労であった。下がってよいぞ」

老大臣「はっ」

 

アイリス「王様」

サイラス「アイリス」

アイリス「また王国が一つきれいになったようでございますね」

サイラス「ああ。そうだ、今度一緒に船の旅などどうだ? 二人だけで夜景を見ながら、グラスを傾けるのは」

アイリス「それはようございますね。でもまずは、溜まっているデスクワークを片付けねばなりませんわねw」

サイラス「あー。す、すまん、手伝ってくれアイリス;;;;」

アイリス「はいはいw」

 

 

=END=

 

 

 


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