No.1027902

九番目の熾天使・外伝 EX9

竜神丸さん

久々の更新です。

2020-05-01 10:06:30 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1747   閲覧ユーザー数:493

 

「ぜあぁっ!!!」

 

「「「「「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」」」」」

 

楽園(エデン)のとあるトレーニングルーム。そこでは二百式が、複数の敵を纏めて薙ぎ払っている姿があった。吹き飛ばされた敵はトレーニングルームの壁に激突してから床に落ち、ホログラム状になって消滅していく。

 

「……ふん」

 

敵を殲滅した二百式は、その手に持った黒刀“竜王”を軽く一振りしてから鞘に納め、鋼の義手である右手をギュッパギュッパ握っては開きを繰り返す。そこにアナウンスが聞こえて来た。

 

≪流石だね二百式君。一対多の戦闘も難なくこなすようになってきたとは≫

 

「お前んとこのナンバーズと戦り合ってれば、嫌でもこうなるさ」

 

≪それは娘達の事を褒めてくれていると思って良いのかな? 嬉しい事を言うじゃないか≫

 

「何とでも捉えれば良い。それより、次は誰だ?」

 

≪はいはい。すぐにまた対戦相手を用意するよ≫

 

この日、二百式は再びスカリエッティの研究所(ラボ)を訪れ、彼の下でトレーニングをこなしていた。これまでナンバーズによる一対多の戦闘訓練を受け続けてきた二百式は、もはや並の相手では訓練にならないほどにまで実力をメキメキ上げつつあった。

 

(まだだ、まだ足りない……この程度じゃまだ、()には到底届かん……)

 

そんな彼が見据えているのは、未だ自分が勝利できていない因縁深き宿敵(・・・・・・)のみ。奴を倒す為にも力を付けていかねば。そう思いながら首をコキコキ鳴らす二百式は、次の対戦相手がホログラムで召喚されるのを待つ。

 

「ん、来たか……ッ!?」

 

ブゥンという音と共に、ホログラムによって数人の人物が形成される。その人物達の姿を見た途端、二百式は戦慄した表情を浮かべ、瞬時に素早く後ろに下がった。

 

(何だ……何だコイツ等……!?)

 

青い軍服を身に纏い、左目に眼帯を着けた老齢の男。

 

羽根飾りの付いた帽子を被り、鷹のように鋭い目付きをしている男。

 

褐色肌に赤髪が特徴的な、どこか魔王のような雰囲気のある男。

 

髑髏の仮面を被り、巨大な鎌を装備した死神のような騎士の男。

 

(さっきまでとはレベルが違う……ッ!!)

 

4人の男の姿を見た途端、二百式は彼等が放つ強大な殺気を前に警戒心を最大まで強めた。

 

≪驚いたかい? 二百式君。普通のレベルじゃもはや訓練にならないと思ってね。これでもかと言わんばかりに強い戦士を再現してみたんだ≫

 

「ッ……あぁ、確かに強いな」

 

≪やめておくかい?≫

 

「……まさか」

 

しかし、それで引くような二百式ではない。彼は先程納めた竜王を再び抜刀し、更にもう1本の刀も抜いて二刀流の構えを取る。

 

「ここで引くほど、俺も軟になったつもりはない……!!」

 

≪勇ましいねぇ。命知らずと言うべきか、何と言うべきか……まぁいっか。それじゃ始めよう≫

 

スカリエッティのアナウンスが終わると同時に、4人の戦士はすぐさま動き出した。二百式がすぐにその場から跳躍すると、二百式が立っていた床が一瞬にして切り刻まれ、瓦礫となって抉り取られる。

 

(今の一瞬でこれか……ッ!?)

 

空中に飛んだ二百式はすぐに刀を2本同時に前方に構え、正面から飛んで来た眼帯の男―――“キング・ブラッドレイ”の振り上げて来たサーベルを防ぎ切る。刃と刃がぶつかり合った金属音が大きく鳴り響き、ブラッドレイに強く押された二百式は床まで吹っ飛ばされる。

 

「くっ……!!」

 

しかし床に落ちたからと言って、そのままでいる訳にはいかない。二百式は受け身を取ってから素早く床を転がり、真上から振り下ろされて来た大剣がドガンという音と共に大きく破壊される。

 

「でやぁ!!」

 

立ち上がった二百式は大剣を構えた魔王のような男―――“ガノンドロフ”の大剣を2本の刀で上手く受け流し、ガノンドロフが振るって来た拳に回し蹴りで対抗。凄まじい衝撃と共に後退した二百式は、背後からの殺気を感知し竜王でしっかりガード。鷹のような目付きの男―――“ジュラキュール・ミホーク”の振り下ろした黒刀を何とか防ぎ切ったが、二百式は気付いた。

 

(ッ!? マズい、折られる……!!)

 

このまま拮抗していれば、いずれ竜王が折られてしまう。それを予知した二百式は敢えて力を抜き、ミホークの黒刀に押される事で大きく後ろに飛び、すぐに着地すると同時に真横から飛んで来た大鎌も回避する。

 

「ッ……その姿、()を思い出して嫌になる……!!」

 

大鎌を振り回して来た髑髏の騎士―――“死神騎士”の姿に不快感を露わにする二百式だが、そんなの知った事ではないと言わんばかりに死神騎士は大鎌を再度振るい、二百式の首を狩り取ろうとする。二百式は大鎌の一撃を回避してから死神騎士の頭を踏んづけ、その勢いで大きく跳躍してから、4人の戦士達と一定の距離を取る。

 

「ッ……ハァ……ハァ……!!」

 

この短い攻防だけで、二百式はあっという間に息が切れかかっていた。それもそのはず、相手は全員がとてつもない戦闘力の持ち主であり、その証拠に4人の戦士達は全くと言って良いほど息が切れていない。世界の壁はこんなにも高いのかと、二百式は改めて思い知らされた。

 

「フゥ……来いよ……!!」

 

だからこそ、その壁は乗り越える価値がある。これほどの強敵がいる事を知れた二百式は小さな笑みを浮かべ、敢えて指で挑発する動作を取った。

 

「超えてやるよ……俺の願いの為にも!!!」

 

その言葉と共に、4人の戦士が再び動き出す。二百式も改めて2本の刀を構え直し、襲い来る強敵達を正面から迎え撃つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから数十分後。

 

これらを同時に相手取るのは流石に無理があったのか、二百式はあえなく撃沈し、セッテから手当てされる事になったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued……?

 

 

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