■ヤサシクナイニッポンノワタシ 〜単行本
今回は紹介する単行本がなぜか少なめ。個人的に6月に買ったのが、続き物の途中の巻とかだったりすることが多かったせいかと思われます。
で、問題は「ヤサシイワタシ」のほうだ。こちらは現在「アフタヌーン」で連載中なのだが、これがけっこう読んでてキツい。基本的には大学で写真部に入った健康的な男子・芹生と、その先輩の弥恵の恋物語なんだけど、この弥恵がひとことでいって、たいへんに「面倒な女」。感情の浮き沈みが激しく、夢を語るわりに実力はついていかない。自分はルーズなのに他人には厳しく、甘やかすと調子に乗り、ほっとけばスネる。だけど、そういった甘えた姿勢が妙に可愛かったりするのがとても厄介。それだけにトラブルは絶えないわけだが、そのやり取りの間でお互いから発せられる言葉は非常にストレートで読んでいてツライ。それは、読んでいる側にも青春の怠惰・臆病などなどの後ろぐらいところがあるというのも多分に影響しているのだろう。読むのにエネルギーを使う作品であるし、とっつきやすい絵柄のわりに、おそらく好き嫌いは非常に激しく分かれる。なんにせよ読者を大いに刺激する、目が離せない作品であることは確かだ。