TINAMIX
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出口主義(Exittentialism)ふたたび
〜架空のイデオロギーの綱領を志高く執筆する試み〜

「出口主義(Exittentialism)」とは何か? 1980年代前半、鈴木慶一と高橋幸宏のユニット、ザ・ビートニクスによって発表された、なんとも陰鬱なアルバムのタイトル。それが「出口主義」である。

実存主義(Existentialism)をもじってつけられたこのタイトル、思想めかしてはいるものの、具体的な“宣言”や“綱領”のようなものは何一つない。要するに、実在しない架空のイデオロギーである。

とはいえ、文化がカテゴリーごとにタコ壺化し、互いにその中で自閉する傾向を強めているこの00年代にあって、「出口主義」という言葉には、なにやら怪しげな魅力が感じられる。80年代特有の陰鬱なあのサウンドとともに、「出口主義」を再検討すべき時が来ているように、私には思えるのだ。

80年代に架空のイデオロギーとして生まれたこの「出口主義」という言葉を、00年代に実態のあるものとして綱領化する試み。それが、本稿の目論見なのである。

樋口ヒロユキ

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樋口ヒロユキ(ひぐち ひろゆき)
1967年福岡生まれ、ライター/エディター。関西学院大学生協に勤務の後、株式会社ユー・ピー・ユー(現ウィルソン・ラーニング・ワールドワイド株式会社)にて企業・大学広報に携わる。1995年に独立、現在に至る。99年、『グローバル・ビジョン』(東京経営経済出版)で商業誌デビュー。現在アニキャラのタトゥーについて取材中で、近日中に発表の予定。
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