青少年のための少女マンガ入門さて、過去週刊プレイボーイ誌に載った少女漫画関係の記事を 「これ、ほとんど少女漫画のこと書いてないじゃないですか、勘弁してくださいよ〜」 ごめんな、Sくん。でも、TINAMIX中の本連載と週刊プレイボーイ誌の少女マンガ記事は、どちらも同じ目的を持ったもんなんだ。その目的はただ一つ、「青少年に少女マンガの魅力を伝える」!! そう、週刊プレイボーイ誌は、本連載にとって偉大なる先達なのである。 てことで、今回前振りは短め。少女マンガを読んで、女ゲットだぜ!!、という週刊プレイボーイ記事を、さらにディープに紹介していきます。 ■人気少女マンガのエッセンスこそ、コミック世代のハント術 男子禁制の世界<<夢見る瞳>>のオンナ心を探求…(1977年5月17日号)とりあえず、出だしを引用する。
あはは、もう笑うしかない。、Viva プレイボーイ!!リスペクト・ヒュー・ヘフナー!!(別にヒュー・ヘフナーがこの文章を書いたわけではない)
ということで、もうそのものズバリ「少女マンガから、女の落とし方を学ぼう」という男の欲望ズル剥け記事である。だからといって、これが何気に深い。お勉強対象となっている少女マンガとして、『キャンディ・キャンディ』、『ベルサイユのばら』(池田理代子)といった定番のみならず、『メタモルフォシス伝』(山岸凉子)や『オーロラの見える日』(津雲むつみ)なんて渋めのもの、あげくの果ては『星くず色の船』(内田善美)なんてマニアもびっくりな作品が登場してくるのだ。 少女マンガ史の中でも孤高の場所に位置する伝説の少女マンガ家、内田善美。その繊細な画筆・ストーリーは、筆を折って20年近く経つ現在でも、新しい読者を獲得し続けている。しかし、内田善美を読んだものなら間違いなく思うだろう。いったいどこをどう読めば、内田善美のマンガに女の落とし方が潜んでいるというのだ!? さて。この記事の内容はというと、例えば本連載第8回で取り上げた『キャンディ・キャンディ』。文中では、簡単に作品解説をして、
と、記している。 そしてこう続く…。 [ハント術] なにかをやったとき「やったぜ、ベイビー!!」と独特のガッツポーズを考案しよう。女のコたちが魅力的な男の子の条件にあげているひとつに「いくつになっても、こどもらしい部分をもった人」という項目がある。キミのガッツポーズに彼女は愛すべき幼児性を見出してくれるに違いない。 男ってアホな生き物だよなぁ… 基本的に、記事中で紹介される少女マンガ作品には、このとても使えない[ハント術]とやらが、付記されているのである。 しかし、この記事をよくよく読んでみると、どうしても腑に落ちない。ガッツポーズを取るのはキャンディなのだからして、それを男が真似するのは筋違いではないだろうか? だいたい真似をするなら、アンソニーとかテリーの方だろう。いやいや、いちいちキャンディに対して裏から手を回す策士アルバートも捨てがたい。違う違う、案外わがままなニールなんか母性本能くすぐるタイプだぞ。君がメガネくんなら、アーチーを見習え!! とまぁ、こんなことマジメに考えるあたし自身、プレイボーイ誌と同じレベルだね。 [次頁] page 1/4
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