No.969531

スマブラ Abandon World 39「悲しみを乗り越えて」

Nobuさん

ウルフの死を、フォックスはどう乗り越えるのかを描写しました。
スマブラってこういう描写が少ないだろうけど、FEにはこういう描写がたくさんあるんですよね……。
今回はFEキャラは名前しか出てきませんが。

2018-10-07 16:12:05 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:115   閲覧ユーザー数:115

 フォックス、ファルコ、ブラックピットは、ラストホープに戻った。

 フォックスは運んでいたワリオを適当な場所に放り出した後、

 ファルコと共にウルフの戦死をアスティマに報告した。

 アスティマはすぐにテレパシーでそれを伝えると、皆はその死を嘆いた。

「狼……おじさん……」

「まさか、こんな事になってしまうとは……」

「まだ救える可能性があるゼルダと違って、もう彼は救い出せないからな……」

 ゼルダはあくまで操られているだけであり、正気に戻す事はできるかもしれない。

 だが、ウルフはもう、闇に飲み込まれて消滅してしまっているのだ。

 死者が生き返るという奇跡も、この世界に十中八九存在しない。

「フォックスは……?」

「相当塞ぎ込んでいるだろう。仕方なかったとはいえ、相手の命を終わらせてしまったからな」

「声をかけちゃダメだよね?」

「ああ……今は、そっとしておいた方がいい」

 

 その頃……。

「ウルフ、すまない……。俺が、もう少しお前に早く会っていたら……」

 フォックスは、今もウルフを失った事を悔やんでいた。

 スターフォックスとスターウルフ、敵対するチーム同士のリーダー。

 争いの世界ではライバルとして競い合っていたが、失ったものはあまりに大きかった。

「……フォックス」

「ファルコ……」

 そんな彼に声をかけてきたのは、仲間のファルコ。

「何をそんなに悔やんでいるんだよ。ウルフは最期に言っただろ? 本気で戦えて嬉しかった、って。

 お前がズルズル引きずってたら、あの世のウルフも悲しむぜ?」

「……っ」

 フォックスは目から涙を零した。

「ファルコ……俺は、どうすればいいんだ……」

「……お前が落ち着くまで、傍にいてやるよ。少し、休んでいろ、フォックス……」

 仲間として、ファルコは今のフォックスを見捨てられなかった。

 フォックスは「ありがとう」と言い、自分が立ち直るまでファルコに寄り添った。

「そして、残っているスマブラメンバーは……」

「クラウド、カムイ、ベヨネッタの三人だね」

 この三人は、スマブラ屋敷に最近入ってきたメンバーである。

 なので、彼らは乱闘経験が他のスマブラメンバーより少ないが、その実力は折り紙付きだ。

「あいつらは生きてるのかな」

「ベヨおねーさんなら平気じゃない?」

「クラウドも、前に一度乱闘したが強かったぜ」

 ベヨネッタとクラウドは、年齢が成年以上かつ戦闘に慣れているので問題はない。

 問題は、この三人の中で一番若いカムイだ。

 彼女一人だけでは、この過酷な世界を生き抜くのは難しいと思うからだ。

「まずはカムイを優先して助けに行こう。クラウドとベヨネッタは、その次だ」

「その前に、アス姉に言ってからにしよう!」

「そうだな……リンク、カービィ、ピカチュウ、アスティマのところに行くぞ」

 マリオは三人と共にアスティマに連絡をしようとしたが、何故か彼女はいなかった。

 四人はアスティマがいそうな場所以外にもラストホープをくまなく探索したが、

 アスティマの姿はなかった。

「アスティマ、どこ行っちまったんだ?」

「お前がいなくなったら、このラストホープが潰れちゃうだろ?」

「そうだよ、それに美味しいものが食べられないじゃない」

「自分が守りたいところを捨てるとは、無責任にもほどがあるぜ」

 当然、四人は不満の声が上がっていた。

 しかし、不満を言ったところでアスティマが帰ってくるわけがなく、

 仕方なく水と食糧を持ってラストホープを出ようとした、その時。

 

「待ってくれ!」

 彼らの背後から、声が聞こえてきた。

 その声の正体は、スターフォックスのリーダー、フォックスだった。

「俺も、一緒にクラウド達を探しに同行させてくれ」

「えっ!?」

「俺はもう、同じ悲劇を繰り返したくないんだ。今もこの世界でハオスに苦しめられてる奴がいる。

 だから、彼らを守るために戦わせてくれ!」

 そう言って、フォックスは頭を下げた。

 彼は大切なライバルのウルフを失い、茫然自失していたが、ファルコのおかげで立ち直ったのだ。

 マリオはフォックスの真摯な態度を見て頷き、こう言った。

「分かった。ついてこい」

「……ありがとう!」

 マリオの言葉を聞いたフォックスは、ゆっくりと微笑んだ。

 

「おっと、だったら俺も同行させてくれよ」

「ブラピ!」

「だからブラックピットだ!」

 フォックスの言葉に続き、ブラックピットも会話に入ってきた。

「俺もフォックスに助けられたんだ。だから、その恩返しがしたいし、何よりもフォックスを……」

「フォックスを、どうしたんだ?」

「いや、なんでもない! とにかく、一緒に連れてってくれ!」

 顔を少し赤らめながら、ブラックピットはスマブラ四天王と共に三人を探す旅に同行しようとする。

 すると、カービィ達は笑顔でブラックピットを出迎えた。

「いいよ、ブラピ! 僕と一緒に行こう!」

「仲間は一人でも多い方がいいしな」

「断る理由は、俺にはない」

「お前が本気で恩返しをしたいってんなら、俺達もお前を手伝ってやるぜ」

 スマブラ四天王の言葉を聞いたブラックピットは、口角を上げてこう言った。

「俺も、お前らに負けない活躍をしてやるぜ!」

「ああ!」

 こうして、フォックスとブラックピットは、クラウド達を探す仲間に加わったのだった。

 

「それじゃあ、決まりだな」

「うん!」

 六人は最後の仲間を探す準備をした後、皆に挨拶をして回った。

 そして、六人は皆の方に振り返ってこう言った。

「「「「「行ってくるぜ!」」」」」

「行ってきます!!」

 こうして、クラウド、カムイ、ベヨネッタを探すため、

 スマブラ四天王はフォックスとブラックピットを連れてラストホープを出た。

 この先に待ち受ける、大きな試練を知らずに。


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