「先生　そんなびっくりしないでよ」

私を呼び止めたのは初めて担任した生徒さん
髪とか爪とか派手で。おしゃれな子で

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私も初めての担任で　多くの生徒の個性を把握するのに
しっかりしようと必死で　それが顔に出ていたみたいで
それを見透かすように、心配して言ってくれたの

生徒「もっとこう、胸を張ってさ　余裕のあるフリだけでもした方がいいよ
恐縮してると、こっちだってそうなっちゃうしさ」

明るくてひょうきんで、周りにも人気があって
いっつも身だしなみが派手なのも
将来美容関係の職に就きたいってあとで聞いて

でもね、その子、致命的な欠点があったの
...勉強が凄く苦手で　要領が悪いのかな？
授業中も真面目なんだけど　補習や追試ばっかりでね

生徒「先生さ、髪型変えてみる気はない？ほら、簡単になら
私がやったげるからさ　ね？」
あまりの押しに私も折れると嬉しそうにセットしてくれて

夜遅くまで国語の勉強を手伝ったお礼。って言ってたけど
彼女のほうが喜んで、写真まで撮っちゃって
私も嬉しくなっちゃって

「やっぱり他の先生にも、こうやって頼んだほうがいいかなぁ」
迷惑じゃなければ、その方がいいわよ　って
頷いて返事したのが、彼女との最後のやり取りだった

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選択肢なくてすんません！
次回ちょっとつけようと思ってます