No.941456

こんとん物語 15

スクジョさん

殺人ミステリー

2018-02-14 17:47:21 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:320   閲覧ユーザー数:320

「次の取材はいつですか?」

 

情報屋アニスに帰って来て、こんとんが質問する。

 

「来週の予定ですよ。」

 

「そうですか。」

 

こんとんにしては端的な言動で返す。

 

 

「では、彼子(かのこ)への質問を考えておきましょうか。」

 

「さようなら。」

 

かみ合わない会話の後、こんとんとクリスは別れる。

アニスに残ったクリスは事務仕事を続けるのだった。

 

 

 

こんとんは思い出を思い返していた。電車の中でである。

 

家の中には誰も居なかった。なぜなら、こんとんは一人で暮らしていたからである。

 

仕事は全てこんとん一人で行った。そして、成人した。

 

 

 

探偵業は仕事仲間の新井刹那(あらいせつな)のつてを頼って、成人後、探偵となった。

 

探偵業をこなせばこなすほど、生活は楽になったが、生活に余裕が出過ぎた。

 

次第に、こんとんは刺激を求めるようになった。失踪(しっそう)事件の依頼を求めたのだ。

 

 

 

こんとんは、唐突に思い出に更けるのを止めた。

電車が目的の駅に着いたからである。

実家である。


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択