《カロナ》

「フハハハハ…。ぼくはつぇーの！！（にーちゃをのぞくー」

機械電子音と少女が合成されたような声…いや音声が戦場を包む。

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その白い機体は尻尾を持ち上げて隠された龍の顎を開くと六門の荷電粒子砲と２門の異なる熱核ビーム砲を敵に向けて照射する。

地上はメギドの炎に包まれ
「むふーん！やっぱりぼくはつぇーなあ！」
己の強さに酔いしれてドヤ顔（フレームアームズが実際に出来るかは謎であるが）になる。

その刹那……茶色のＩＮＵＵＳＡシステム機に捕縛される。

「ま、ママ！！」

『んきゅ！』

飛行能力を得た刹雷によってあっという間に捕縛され、リンドウジファウンデーションのハンガーに放り投げる。


《経緯》
事の経緯は数ヶ月前。
リンドウジにも改装バルチャーの少数量産型が当たることになった。

ゼルフィカールを商品化に成功させ、一部将校の暴挙ともいえるアラシヤマ基地襲撃事件の詫びなのかは分からないが。防衛機構からの正規生産依頼だった。

それと同時にベイオネイターやゼルフィカールで入手したベリル技術を元に禁断のシステムをつくりあげようとした。

【ニュークリアジェネレーター】

かつてＴ結晶が発見される前にフレームアーキテクトの全身であるロボットを熱核駆動にしようというプランが存在していた。
しかし地上運用での爆発被災事故やＴ結晶の発見により、それはペーパープランと消えかける。
だが、ＵＳＡＵＳＡ/ＩＮＵＵＳＡシステムの真の目的がＴ結晶無効化および対フレームジャミング攻撃にあると知った竜胆道の総帥はすぐに行動に移す。

Ｔ結晶を核動力で強引に発振させて、更にＴ結晶に放射能を吸収および焼却させる事によりクリーンかつ既存のフレームアームズだけでは運用出来なかった高出力プラズマ兵器と月面機以上の高出力ベリル兵器を使用可能。
更にテラーキングで開発された共振材によりジャミングを弾く事ができるのだ。

しかし、それにはベリルを使った焼却炉とより高度な制御システムが必要となる。リンドウジでは最高かつ最強の技術であった…。


《強奪…そして》
開発され完成間近の習熟訓練でアリゾナ基地に送られた機体がフレズヴェルクに強奪される。護衛としてアドバンズドジャイブを置いていたのだが、パイロットのクオン諸共消えてしまったのだ。
そう、全ては計画の内。その背後には恐るべき計画が存在したのだ…。

《機体諸元》

ニュークリアジェネレーターを搭載した改装バルチャーを入手した月面軍が最新フレームアームズ「ＮＳＧフレーム」を組み入れて作り上げた機体である。
マガツキ譲りの防御力とＴ結晶合成材で作られた手槍を持ち、更にバルチャーやドゥルガーを遥かに上回る推力と飛行能力を持っている。
更に幻煌龍形態になれば荷電粒子砲を６門と２門のビーム砲による砲撃によって地表を焼き尽くす。
ＵＳＡＵＳＡ/ＩＮＵＵＳＡ機であるので超至近距離でのイヤーマチェットはもちろんドラゴンハングによって攻撃する事も可能。


【後期型オリジナルフレーム（カロナ）】
メンタルモデルは赤眼白肌銀髪の少女で性格は悪そうに見えるものミカンとは仲がいい。 同次期に開発した模造アーキテクト８８９（テリヤキ）とは兄妹であるがそれ以上の仲（カロナの一方的愛情）らしい。

アントの中には、自我を持つ事ができる出自不明のデバイスが埋め込まれている個体が存在する。
ヴァイスハイトθやフレズヴェルク=アーテル等の一部の月面製フレームアームズが人間に近い思考パターンで稼働しているという噂がある。