No.926162

Yurigame!08~青葉vひふみ3

初音軍さん

おねロリものを見ていて思いついたもの。軽い嫉妬をするひふみリーダーかわいい

2017-10-14 15:21:53 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:686   閲覧ユーザー数:686

Yurigame08_aoba_hihumi3

 

【青葉】

 

「あの…!すずかぜあおばさん…ですか!?」

 

 お昼休みにひふみ先輩と食事の後に少し時間が残っていたのでオススメの

喫茶店に寄った時のこと。しばらく紅茶とケーキでまったりしていたら

急に私の傍に近づいてきた小さな女の子が私に声をかけてきた。

 

「あ、はい。そうですよ~」

 

 一瞬びっくりして固い言い方したけれど小さな子に合わせて返事をすると

女の子がゲームのパッケージを差し出してサインをしてくださいとお願いされた。

出してきたその作品はPECOで私の名前は後ろにちょこっと載ってるだけなのだが。

人気が出た後に八神さんの代わりにインタビューを受けたくらいしか表に出た覚えがない。

それをこの子が見ていたのだろうか。

 

「PECO面白い?」

「うん!すっごく!だいすきです!」

 

「ありがとうね」

「いつかお姉さんみたいにおもしろいゲームつくりたいんだあ~」

 

 あぁ、何だか昔の自分を見ているようで微笑ましかった。

難しかったけれど実際に憧れていた仕事に就けた私は女の子を応援した。

 

「そうだね、がんばればなれると思うよ。大きくなってからだけど」

「うん、がんばる!」

「ほら、お姉さんたち休憩中なんだからこっちに来なさい」

 

 少し離れた場所から母親らしい人が女の子に手招きをする。そして私達と目があった

その母親はすみませんと一言告げた。

 

「あはは、あの女の子可愛いですね~」

「あ、青葉…ちゃん…」

 

「はい?」

 

 ひふみ先輩に視線を移すと緊張の面持ちで冷や汗をかきながらやや下向きになって

何か言いたげだった言葉を出さずに口を閉ざしてしまった。

 

「ひふみ先輩…?」

「な、なんでもない…」

 

 普段緊張したときとあんまり変わらない気がしたけど。少しだけ違う気がした。

そう…少しだけ不機嫌な感情が混じっているように見えたのだった。

 

 

****

 

 昼休みまで楽しくしていたのに途中から妙な空気を感じて声を掛けにくく

なっていた。仕事で必要なことは普通に相談はできるのだけど少しよそよそしく感じる。

それが家に帰るまで続いていたから我慢できなくなった私は着替えるために部屋に

入ったひふみ先輩をベッドに押し倒した。

 

「!?」

「さっきから変ですよ。何かあったんですか?」

 

「あ、青葉ちゃんが…」

「私が?」

 

 ちょっと拗ねて口を尖らせながら言いにくそうにしている姿が可愛くて

ついニヤニヤしてしまいそうになるのを今はグッと堪える。

 

「さっきの小さい子に好きって言われて嬉しそうにしていたから…私がいるのに…」

「えっ、もしかして…ひふみ先輩妬いちゃっていたんですか?」

 

「うっ…そ、そんなこと…」

「くふふ…」

 

 抑えようとしていた笑いがついに出てきちゃって変な声になっちゃった。

 

「わ、笑わないで…。意地悪な青葉ちゃんは…嫌い…」

「だってぇ、ひふみ先輩可愛いんですもん」

 

 上に覆いかぶさるようにしている私はひふみ先輩の顔を愛おしく思いながら優しく

撫でる。目がうるうるきらきらしていて宝石みたい…。

 

 部屋着に着替えてる途中だったから着崩れしている感じになっていて少しエロい。

好き過ぎてたまらなくなった私はその体勢からひふみ先輩にキスをすると

先輩は嫌がる素振りを見せず受け入れてくれる。

 

「…嫌いですか?」

 

 口を離した後、もう一度先輩に聞いてみる。そんなこと思っていないのは

わかっているけれど敢えて聞くのだ。また意地悪と言われちゃうかな…?

 

「…好き…。意地悪は嫌いだけど、青葉ちゃんは意地悪でも優しいから…」

「なんか照れちゃいますね」

 

「…もう…!」

 

 照れてしまったのかひふみ先輩はちょっと怒った表情をして私にぽかぽか叩いてくる。

でも全く力を入れてないからか全然痛くなくて余計可愛く感じてしまう。

 

「あの時嬉しかったのは…ゲームをしている人から初めて好きとかファンとか

そういう風に言ってくれたからですよ。あぁ、八神さんみたいに私にも憧れてくれる

子とかいるんだぁって感動していたんです」

「うん…わかってるけど…」

 

「でも傍にいて一番好きな気持ちでいられるのはひふみ先輩だけなんですから」

 

 私はひふみ先輩の額に自分の額を重ねて見つめ合う。ひふみ先輩のおでこが少し熱い。

顔も赤くなっていて恥ずかしがっているのがわかって嬉しい。

とかいう私も多分ひふみ先輩と同じように熱くなっているに違いなかった。

胸のドキドキがどんどん強くなって息が少し乱れているのだから。

 

「ひふみ先輩…」

「青葉…ちゃん…」

 

 涙目になってとろけるような表情をしてお互いに相手を求めてもう一度深く長い

キスをする。

 

 チュッ チュッ…クチュッ…。

 

 ひふみ先輩の口の中が熱い…。ねっとりした口内で求め合うように舌を絡ませる。

わずかにかかる鼻息が、合わせる視線が私のドキドキを加速させる。

口をゆっくりと離すと二人の間に一筋の糸が引いてそれがまた少し厭らしかった。

それから体勢が崩れていった私はひふみ先輩を抱きしめていた。

 

 胸の辺りに顔を押し当てながら感じる…。この温もり…この匂い…この気持ち…。

やっぱりひふみ先輩は私にとって特別な人なんだと思えた。

 

 

***

 

 しばらく二人でくっついてから久しぶりに一緒にお風呂に入って、

宗次郎くんのごはんをあげて一緒に作って食事をしてベッドに二人で入る。

そして今日の仕事のこと、休み時間のこと。暗い中で振り返りながら楽しくお喋りをした。

 

「えへへ」

「青葉ちゃん?」

 

「仕事してる時の頼もしいひふみ先輩とこうして可愛い姿を見せてくれるひふみ先輩。

どっちも好きだなぁって」

 

 言うと一瞬びっくりした顔をした後、目を細めて睨みつけてくる。

 

「やっぱり…青葉ちゃんいじわる…」

「えぇ~?」

 

 私もちょっとリアクション大きめに反応をすると二人で同時に笑った。

 

「大丈夫です。ひふみ先輩に愛のない意地悪はしませんから」

「…でもいじわるしちゃうんだね…」

 

「それは仕方ないです。私なりの愛情表現なので」

「愛情…表現…」

 

 少し俯くひふみ先輩。照れてるんだなってすぐにわかるところも可愛い。

話をしている内に眠くなってきて気がついたら二人とも眠りに就いていた…。

手を繋ぎながら…。

 

 小さな嫉妬から始まった一日だけのもやもやが仲直りした時をきっかけに

ここまで二人の間で盛り上がったことは初めてだった。

あの女の子に感謝しなくちゃ。

 

 嬉しいことが重なったあの日のおかげで次の日の仕事はやる気と集中力に満ちていて

いつもより仕事が捗る私なのだった。

 

お終い

 


 
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