No.845358

九番目の熾天使・外伝 ~改~

竜神丸さん

アナザードライブ

2016-05-01 00:06:34 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:5448   閲覧ユーザー数:749

「okakaさん、あれって…!」

 

「あぁ、俺も今思い出したぜ。確かヴァニシュのオッサンとユイちゃんが出会ったっていう…」

 

下級ロイミュード逹との戦闘中、突然姿を現した戦士―――仮面ライダーアナザードライブ。リンクとPDドライブが離れた位置からその姿を見据えている中、アナザードライブは首を左右に振ってコキコキ鳴らし、リンクとPDドライブの方に声をかける。

 

「あ、そこのお二方。あのロイミュード、俺が倒しちゃっても構わないよな?」

 

「へ? あ、あぁ、それは別に構いはせんが…」

 

「OK、じゃあ決まりだ」

 

「グォオッ!?」

 

アナザードライブが指を鳴らした瞬間、何処からか飛んで来たゼンリンシューターがコブラ型ロイミュードの顔面に炸裂し、そのままアナザードライブの左手に収まる。そこに一台のアナザーシフトカー“アナザースパイク”が飛来し、ゼンリンシューターに装填される。

 

「頼むぜ、スパイク」

 

『私を扱き使うなんて良い度胸ね♪』

 

≪ゼンリン!≫

 

「!? ヌグワァッ!?」

 

アナザードライブがゼンリンシューターの前輪部分を右手で回転させると、回転した前輪部分が無数の棘が生えたエネルギーに覆われ、その状態でコブラ型ロイミュードを何度もゼンリンシューターで殴りつける。そして倒れたコブラ型ロイミュードの胸部にゼンリンシューターを押しつけ、回転している前輪部分でコブラ型ロイミュードの胸部をズタズタに引き裂き始める。

 

「グガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!?」

 

「うわぁ、エグい事しますねぇアレ…」

 

「まぁ、あの攻撃はドライブでも可能だしな」

 

リンクとPDドライブがドン引きした様子で見ているのを他所に、アナザードライブはゼンリンシューターでズタズタにされたコブラ型ロイミュードを蹴り飛ばし、一度ゼンリンシューターを地面に放り捨てる。すると今度は何処からか飛んで来たシンゴウアックスを右手でキャッチし、そしてシンゴウアックスのスロット部分に二台目のアナザーシフトカー“アナザーフレア”が装填される。

 

「フレア、よろしく」

 

『OK、七夏!』

 

≪ヒッサツ! マッテローヨ!≫

 

シンゴウアックスの柄部分にあるボタンが押され、レッドランプが発光。アナザードライブがシンゴウアックスの柄の先端をシンゴウアックスに刺す中、何とか立ち上がったコブラ型ロイミュードは右腕を叩き、右腕を大砲に変化させる。

 

「ググ、グ……セメテ、貴様ダケデモォ!!」

 

「!? 危ない!!」

 

「いや、大丈夫だ」

 

「え?」

 

コブラ型ロイミュードの大砲から放たれた火炎弾が、アナザードライブ目掛けて発射される。助太刀に入ろうとしたリンクをPDドライブが止めるが、その理由はすぐに判明する。

 

「シャドー、よろしく」

 

『了解』

 

≪アナザーシャドー!≫

 

「!? 何ィ…!?」

 

アナザードライブの左腕に装備されたシフトブレスに、三台目のアナザーシフトカー“アナザーシャドー”が飛来して自動装填される。その瞬間、アナザードライブは一瞬で四人に分身し、火炎弾は呆気なく回避される。これには傍で見ていたリンクも驚きの反応を示す。

 

「ウェ!? ふ、増えたぁ!?」

 

「な? 大丈夫だったろ?」

 

≪恐らく、ミッドナイトシャドーと同じ能力を持っているのだろうね≫

 

PDドライブとPDは大体の予想が付いていた為、特に驚くような反応は見せなかった。そんな中、分身した四人のアナザードライブの内、三人の分身がコブラ型ロイミュードの周囲を取り囲み、それぞれがハンドル剣、ドア銃、ブレイクガンナーなどの武器を装備し…

 

「「「そぉい!!」」」

 

「ホババババババァァァァァァァァァッ!?」

 

斬撃や銃撃を一斉に放ち、コブラ型ロイミュードを滅多打ちにする。一方的な攻撃にコブラ型ロイミュードがフラフラ状態になるが、アナザードライブはそこに容赦なく追い打ちをかけていく。

 

≪イッテイーヨ!≫

 

「あらよっとぉ!!」

 

≪フルスロットル!≫

 

「!? シマッ…グワァァァァァァァァッ!!」

 

残った分身のもう一体がシンゴウアックスを構え、コブラ型ロイミュードの真上から思いきりシンゴウアックスを振り下ろした。それを防ごうとしたコブラ型ロイミュードは右腕の大砲を構えるも、シンゴウアックスの強烈な一撃で大砲が斬り落とされ、右腕を失ったコブラ型ロイミュードは大きく吹き飛ばされる。

 

「さて」

 

「!? マ、待テ、ヤメロォ…!!」

 

そんな中、アナザードライブは青いトレーラーを模したバズーカ型の武器“トレーラー砲”をその手に構える。それを見たコブラ型ロイミュードは焦り出すが、アナザードライブはトレーラー砲の砲身上部のスロット部分に変身用のアナザーシフトカー“シフトアストレイ”を装填し…

 

「やなこった」

 

≪アストレイ砲!≫

 

「ギャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!??」

 

無情にも、トレーラー砲から強力な弾丸を放ってみせた。放たれた一撃はコブラ型ロイミュードを正確に捉え、コブラ型ロイミュードは呆気なく爆散。跡形も無く消滅したのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…うっはぁ」

 

「なるほど。なかなか手馴れてるみたいだな」

 

≪ドライブどころか、マッハやチェイサーの武器も使えるとは……それにあの姿、気になるなぁ≫

 

リンク、PDドライブ、PDがそれぞれの感想を述べる中、アナザードライブは満足したかのようにトレーラー砲を放り投げる。それを見たリンクとPDドライブは変身を解除し、ディアーリーズとokakaの姿に戻ってからアナザードライブに声をかける。

 

「あ、あの!」

 

「お前さん、ちょっと良いかな?」

 

「ん?」

 

二人に声をかけられたアナザードライブは振り返り、シフトブレスからシフトアストレイを抜き取ってその変身を解除する。そこに立っていたのは、フード付きの黒コートを身に纏った黒髪の青年だった。

 

「何? 俺に何か用?」

 

「いや、用って言うか何て言うか…」

 

「さっきの戦い、見事だったな。今変身してたライダー、何て名前だ?」

 

「ん? あぁ、アナザードライブの事か?」

 

「「アナザードライブ?」」

 

「そ、アナザードライブ。もう一つのスタインベルト式ドライバーで変身したから、もう一人のドライブって事でアナザードライブ。お分かり?」

 

自分が変身するライダーの詳細をアッサリ教えてくれた黒コートの青年。あまりに警戒心が無さ過ぎるように思えなくもない青年の雰囲気に、逆にokakaとディアーリーズの方が警戒心は強まっていく。

 

「随分とアッサリ教えてくれるんだな。俺達の事を怪しんだりはしないのか?」

 

「ん~? 別に良いよ。アンタ等、特に悪そうって感じじゃなさそうだし。それに…」

 

「それに?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「仮に戦う事になっても、二人程度なら余裕で何とかなるだろうしねぇ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ほぉ?」

 

その一言に、okakaとディアーリーズは少しだけカチンと来たのか、黒コートの青年に対する目付きが若干だが鋭くなる。それに気付いたのか、黒コートの青年もニヤリと笑みを浮かべながらドア銃をその手に構える。

 

「随分とデカい口を利くもんだ。よほど自分の腕に自信があると見た」

 

「口がデカいだけかどうか……試してみようか?」

 

「…まぁ、こうなる事は予想出来ていたよ」

 

「ッ…!!」

 

okakaとディアーリーズは再び変身の構えに入り、黒コートの青年もシフトアストレイを手に構え、何時でも変身出来るように備える。そんな一触即発な空気になっていたその時…

 

『コラァー七夏ー!!』

 

-ゴチィンッ!!-

 

「あだぁっ!?」

 

「「…へ?」」

 

先程シンゴウアックスに装填されていたアナザーフレアが、黒コートの青年の後頭部に向かっていきなり体当たりを仕掛けて来た。突然の攻撃に黒コートの青年は後頭部を押さえて痛がり、それを見たokakaとディアーリーズは思わず呆気に取られる。

 

『駄目じゃないか七夏! 初対面の人に向かって失礼な事を言っちゃ!』

 

「痛ぅ~……おいフレア、いきなり何しやがる!! せっかく人がカッコ良く決めようとしてたってのに!!」

 

『当たり前だよ! そんな挑発みたいな事ばっかりするから、友達らしい友達が今まで一人も出来なかったんじゃないか!!』

 

「余計なお世話だ!! こちとら友達なんて欲しいと思っちゃいねぇよ!!」

 

『あらあら、そんな孤独な自分カッコいい~みたいなキャラを貫くつもり? ぶっちゃけ似合わないわよ』

 

『フレア殿とスパイク殿に同意でござる』

 

「おいコラ、スパイクにシャドー!! テメェ等まで人を痛い子みたいな目で見てんじゃねぇ!!」

 

『『『え、実際そうでしょう?』』』

 

「うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!」

 

((…え、何この光景?))

 

アナザーフレア、アナザースパイク、アナザーシャドーから総突っ込みを受けてしまい、苛立った様子で三台を叩き落としにかかる黒コートの青年。その光景を見ていたokakaとディアーリーズは完全に置いてけぼりにされてしまっており、先程までの一触即発な空気はあっという間に打ち払われていた。

 

『あ、すみません二人共。彼、どうも負けず嫌いなところが強くて…』

 

「「は、はぁ…」」

 

「おいフレア、余計な事言うんじゃねぇ!! …たく、何もかも台無しじゃねぇかコンチクショウ」

 

黒コートの青年は鬱陶しそうに舌打ちした後、アナザートライドロンの停車している方まで歩いて行く。その際に一度立ち止まり、okakaとディアーリーズの方に振り返る。

 

「おい良いか? 今回はもう帰らせて貰うが、次はこうはいかねぇからな。テメェ等が俺にとって気に入るような奴等かどうか、しっかり確認させて貰うからな……覚えとけよ!! 良いか、絶対だぞ!?」

 

それだけ告げた後、黒コートの青年はちゃっちゃとアナザートライドロンの運転席に乗り込み、そのまま森林エリアを飛び出すように走り去って行くのだった。

 

「「……」」

 

-ヒュゥゥゥゥゥゥ…-

 

その場には取り残されたokakaとディアーリーズ。静かになった森林エリアに、風の吹く音が空しく響き渡る。

 

「…何だったんですかね、今の」

 

「さぁな……ただまぁ、面白い奴に出くわせたってのは確かだな」

 

≪……≫

 

「ん、どうしたPD?」

 

≪…気になっている事があってね≫

 

「気になっている事、ですか?」

 

≪あぁ。あの青年、体内に妙な力を僅かに感じ取れてな…≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

≪恐らくコアメダルの力だ。それも紫の、恐竜系のコアメダルだ≫

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

PDから告げられた言葉。それを聞いて、okakaとディアーリーズは互いに顔を見合わせるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、場所は変わって別の管理外世界…

 

 

 

 

 

 

 

「せやぁっ!!」

 

「ピギャァァァァァァァァァァァッ!?」

 

OTAKU旅団ナンバーズの候補に加えられて以来、サポートメンバーとして旅団に加入していた坂下琥珀と桐山瑞希。それ以来、専用のコードネームとして琥珀は朱雀(すざく)と、瑞希は青竜(せいりゅう)と名乗るようになり、両者は他のナンバーズメンバーのサポートをする形式で任務に関わるようになっていた。ちなみに二人が何故このコードネームを名乗るようになったのかは……後々説明するとしよう。

 

そして現在、朱雀は支配人のサポートをする形でハーピーの大群を殲滅して回っているところだった。朱雀の振り下ろした刀がハーピーの胴体を斬り裂き、更に首元にも深く突き刺す事でトドメを刺し、ようやくハーピーの大群の殲滅を完了する。そこへ支配人が歩み寄って来た。

 

「あ、支配人さん」

 

「よぉ朱雀、そっちも無事に終わったみたいだな」

 

「えぇ……って支配人さん。何ですか、その背中に背負ってる巨大ワニは」

 

「ん? あぁ、ガララワニっていう巨大生物だ。ガララワニは結構いろんな世界に生息してるからな、肉を確保するには打ってつけなのさ」

 

「任務遂行と食材確保を同時に行うとは……流石ナンバーズですね」

 

「…まぁ、ある大喰らい馬鹿の所為で苦労してるんだけどな」

 

「?」

 

「ZEROだよ」

 

「…あぁ、なるほど。食材確保、僕も手伝いましょうか?」

 

「…そうして貰えると助かる、いや本当に」

 

大喰らい馬鹿―――ZEROの暴食っぷりは既に把握しているのか、支配人の苦労がすぐに理解出来た朱雀。彼は自ら食材確保の手伝いを志願し、支配人は涙目で彼の手を取り感謝の意を述べる。

 

その時…

 

 

 

 

 

 

-ドズゥゥゥゥゥゥゥゥゥン…-

 

 

 

 

 

 

「「!?」」

 

突然の地響きに、周辺の木々から小鳥逹が一斉に飛び立っていく。支配人と朱雀は原因を探るべく、即座に高台へと上がって地域全体を見渡し始める。

 

「今の地響きは一体…」

 

「! 支配人さん、たぶんあそこです!」

 

朱雀が指差す方向。その先には巨大樹を中心に大きく広がっている森が存在し、それを遠目で見た支配人はある事に気付く。

 

「…おいおい、ちょっと待て。あそこって確か…」

 

「支配人さん、知ってるんですか?」

 

「あぁ。ガルムから話を聞いただけで、詳しい事までは知らないが…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あそこは、アスガルズの森だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのアスガルズの森では…

 

 

 

 

 

 

「リッカさん、無事ですか!?」

 

「え、えぇ、私は大丈夫です……けどこのままじゃ、この森がアイツ(・・・)に…!!」

 

東風谷早苗。

 

リッカ・グリーンウッド。

 

この二人は今、森の木々を薙ぎ倒していっている存在(・・)と対峙していた。そんな二人の前では…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ギシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

覚醒巨王蟲(かくせいきょおうちゅう)クスィフォロス”が、森の木々を薙ぎ倒しながら暴れ回っているところだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

To be continued…

 


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