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ドラゴンクエストⅤ~紡がれし三つの刻~コラボ版・第二十一話

さん

スクエア・エニックスのRPGゲーム「ドラゴンクエストⅤ~天空の花嫁~」を独自設定の上、キャラクターを他の作品のキャラをコラボさせた話です。
それが駄目だという方にはお勧めできません。

コラボするキャラクター
リュカ=タダオ(GS美神・横島忠夫)

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2016-03-05 10:35:03 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:478   閲覧ユーザー数:465

第二十一話「流れ着いた修道院」

 

ザザ~ン、ザザ~ン、

 

波の音が風と共に潮の香りを運んで来る中、一人の青年が目を覚ました。

 

「う、うう~ん。此処は?」

「よう、やっと目を覚ましたかタダオ」

 

彼が寝かされていたベッドの傍らではキョウヤが本を読んでいた。

どうやらタダオが目覚めるまで看病をしていた様だ。

 

「キョウヤ?此処は何処だ、俺達は一体…」

「此処はセントベレスから結構離れた岬の修道院だ。滝からの落下の衝撃で気を失ってる間に此処まで流されて来たらしい」

「サクラとミユキは?」

「安心しろ、二人とも無事だ。むしろ中々目を覚まさないお前の事を心配していたぞ」

「そうか…」

タダオがベッドから起き上がると扉がノックされ、「どうぞ」と言うと一人のシスターが部屋の中に入って来た。

 

「あら、お友達はお目覚めになられたようですね」

「はい、有難うございます。貴女方の看護のおかげです、シスター・ラルカ」

「キョウヤ、この人が俺達を?」

「ああ、この人がこの修道院の修道長、シスター・ラルカだ」

「そっか…いや、そうですか、有難うございます。おかげで助かりました」

「いいのですよ、困った時はお互い様です。聞けば、子供の頃に攫われて10年もの間奴隷として苦しめられたとか。無事に逃げ出せた貴方方がこの場所に辿り着いたのも何かのご縁なのでしょう」

 

タダオとキョウヤが頭を下げようとするも、シスター・ラルカは手を差し出してそれを押し留める。

 

「タダオさん、貴方の事はキョウヤさんに聞かせていただきました。どれだけ辛く、哀しい事だったでしょう、私などには推し量る事など出来ません。しかし、今貴方は生きて此処にいます。今まで苦しんだ分、戦いなどを忘れて幸せになる権利が貴方には誰よりもあるのですよ。きっと貴方のお父様もそれを望んでいらっしゃる筈」

「シ、シスター・ラルカ…」

「そうですね、ゆっくりと考えてみます」

「そうなさってください。では、私は仕事が残っていますので」

 

そう言い残すとシスター・ラルカは部屋を後にし、キョウヤはバツの悪そうな顔でタダオに語り掛ける。

 

「あ、あのなタダオ。シスターは悪気があってあんな事を言った訳じゃ…」

「言われんでも分かっとる。そんな事で怒るほどケツの穴は小さくないわい」

「ああ、そうだな」

「さて、これからどうするかだが…」

「タダオくん!」

「タダオさん!」

 

タダオがこれからどうするかと言い掛けると、扉がいきなり開かれて二人の少女、サクラとミユキが部屋の中に飛び込んで来た。

 

「サクラ、ミユキ」

「目、目を覚ました。タダオくんが目を覚ました。よ、良かったよ~~!」

「タダオさんが無事で本当に安心しました」

 

サクラは泣きじゃくりながらタダオに抱きつき、ミユキも流れる涙を指で拭き取る。

 

「心配させたみたいでゴメンな。もう大丈夫だ、お前達が無事で俺も安心したよ」

「うん、うん。えへへ、お互い様だね」

 

タダオの無事を確認してようやく笑顔になったサクラ、そんなサクラの頭を優しく撫でてやるタダオ。

そして、そんな二人を穏やかな笑顔で見ながら寄り添うキョウヤとミユキ。

そんな彼等を見守る様に、爽やかな海風と柔らかな日差しが部屋の中に流れ込み、注ぎ込んでいた。

それから彼等は畑仕事や海での魚釣り、掃除や壊れた箇所の修繕、親を亡くした子供達と遊んだりと修道院での穏やかな日々を送っていた、今まで奪われ続けていた日常を取り戻すかの様に。

そんな日々の中でセントベレスでの過酷な生活でやせ細っていた彼等の体も徐々に回復していった。

サクラやミユキも女性らしい体を取り戻し、タダオとキョウヤも逞しい体付きに磨きをかけていた。

 

その様な生活が二ヶ月ほど続いたある日、タダオとキョウヤは遂に決意する。

冒険へと旅立つ事を。

 

「決意は……、変わらない様ですね」

「すみません、シスター・ラルカ。俺はどうしても行かなけりゃならないんです。母さんを救う為にも」

「それに俺達が戦わなければあの大神殿での地獄がいずれ世界中に広がってしまう。この修道院も何れは…」

 

皆が寝静まった夜更け、旅支度を済ませたタダオとキョウヤの二人はシスター・ラルカへ別れの挨拶をしていた。

 

「解りました。貴方方二人の瞳に宿っている眩い限りの決意の光、私の説得など及ばない様ですね。しかし、サクラさんとミユキさんの二人は?」

「彼女達を連れて行く事は出来ません。どうか二人の事はお願いします」

「あの二人は俺達同様に苦しみ抜きました。傲慢な考えかもしれませんがこれからはせめて穏やかな日々を送ってもらいたい」

「…きっと怒りますよ」

「ははは、だろうな。覚悟しとけよキョウヤ」

「いやいや、覚悟が必要なのはタダオの方だろう」

「はははははは」

「はははははは」

「………」

「………」

「「はあ…」」

「あらまあ、ほほほ」

 

ここで別れても、何れ再び出会う事もあるだろう。

その日の惨劇を考えると背筋に走る寒気が止まらない二人であった。

 

「じゃあ、俺たちはこれで」

「今まで有難うございました。此処でのご恩は決して忘れません」

「まずは此処から北にあるオラクルベリーの町を目指すと宜しいでしょう。貴方方の旅路に神々のご加護を。我等一同、ご無事をお祈りしています」

 

 

満天の星空、そしてシスター・ラルカに見送られ、タダオとキョウヤの大いなる旅路は今、始まったのであった。

 

 

=冒険の書に記録します=

《次回予告》

 

遂に始まった新たなる冒険の旅。

親父の無念を晴らし、母さんを救う為に。

だから二人共、それまで元気でな。

後、OHANASIはお手やらかに……

 

次回・第二十二話「オラクル屋とブラウニー」

 

さあ、10年振りのドラクエだ!

(`・ω・)と言う訳で冒険の再開です。

サクラとミユキの二人は後に冒険のパーティーに加わる事は決定してるので洗礼を受けてシスターになる事はしませんでした。


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