No.825394

とある空母の転生記~(艦これXエースコンバット)第五話

お久しぶりです~
なんかもう一つ作品ブチ込まれてますが気にせずドゾー

2016-01-17 16:43:45 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:2666   閲覧ユーザー数:2593

 

 

 

 「真実が知りたければって・・・どういう意味なのよ」

 

朝起きて、顔を洗ってから服を着る

 

髪を櫛で整えてから靴を履いて部屋を出る

 

それは前の司令部に居た時と同じ、習慣みたいなものだけど

 

 「・・・・・不思議な場所ね」

 

前に居た司令部の廊下はこんなにも明るくなかったし温かくもなかった

 

同じような間取りのはずなのに、そこは私が知らない空気で満たされていた

 

どうして・・・こんなに違うのだろうか?

 

 「私が探しているものなんて・・・無いじゃない・・・!!」

 

いつも一緒だった

 

少し頼りない姉・・・暁

 

少し気の弱い妹・・・電

 

その二人にはもう・・・会う事ができない

 

そう思って、私は復讐をしようと食堂の扉を開ける

 

眩しい日差しが、私の瞳に攻撃をしてくる

 

そしてーーー

 

 「お姉ちゃん!!また虫歯になるからやめるのです!!」

 

 「だっておいしいじゃない!!むぐむぐ・・・」

 

 「ああ・・・また司令官さんに怒られるのです・・・」

 

私は・・・あの言葉の真意を理解した

 

あの提督は・・・やっぱりゴミ以下だった

 

そしてここの提督はーーー

 

 「甘ちゃんね・・・」

 

でも、それだけ信用する事ができる

 

だからーーー

 

 「こら!!暁!!

 

  甘いもの食べ過ぎると太るし、虫歯になるわよ!!」

 

 「えっ!?あっ!?雷!?どうしてここに居るのよ!?」

 

 「いいからはやく歯を磨いて来なさい!!ほら!!電も!!」

 

 「はっ・・・はいなのですっ!!」

 

目の前の姉妹達を、この優しい場所で

 

守り抜いてみせるから・・・もう一度

 

 

 

 

 

 「艤装の状態は?」

 

 「現在凍結解除中、第一ブロックから第二ブロックへの隔壁解除を

 

  機関部及びアクアコアユニットに異常なし、シュミレーションも問題なし

 

  稼動域も良好、あとは・・・」

 

適合試験・・・それは通常の艦娘であっても危険を伴うものだ

 

それを生身の人間である俺がやろうってんだ。

 

 「提督なら大丈夫ですよ。本来適合するはずがない艤装に適合したんですから」

 

 「というか、何で適合すんだよ。俺人間だよな?」

 

 「私が知る限り提督は駄々甘の実力主義で甘党でブッピガァンです」

 

 「甘甘できて最後のは何だ最後のは。俺は機動戦士じゃないぞ」

 

 「戦艦の三倍以上強い人が何言ってるんだか」

 

てな感じで進めていく

 

俺専用のーーー艦隊指揮能力特化偽装

 

 名称ーーー季緒 キオ

 

重巡洋艦並の出力に船体は軽巡、武装は20糎単装砲弾を使用するボルトアクションライフルを腕部保持

 

背面艤装に探哨灯一基、新型対空電探”響空”二基、通信用各種アンテナを搭載

 

水上電探は回転機能を廃して固定化、ちょっとしたイージスシステムになるような配置に

 

換装している

 

予備電源装置も込み込みで搭載されているので発動機やられてもしばらくは指揮継続が

 

可能になっている。

 

 「提督が仰っていた通り、電探接続型の射撃統制インターフェイスも搭載してます」

 

 「・・・作れたのか?」

 

 「もちろん、ようやくできた試作段階の物なのでこれから不良箇所の洗い出しですね」

 

 「それでも基礎ができあがってるんだ。お前才能あるぞマジで」

 

要約するとFCSを単独で設計開発したって事だからな

 

この齢にしてそれは世紀に名を連ねる開発者になるぞ

 

 「操作は半自動追従式で、対空、対水上電探を同時に射撃統制モードに切り替えて

 

  頭部表示部に表示される照準に砲身自体の照準を合わせてもらう形ですね

 

  ただ、この状態にすると情報処理に電力が消費されて

 

  航行機関部以外に電力が賄えなくなるので」

 

 「使用する場合は射撃のみに集中せざるを得ない訳だ」

 

 「そう言う事ですね・・・まあ、適合できればの話ですが」

 

そうだな、まずはそこからだ

 

 「よし、現時刻1436より提督専用艤装”季緒”の起動適合試験を行う」

 

艤装を腰部に接続し、システムを立ち上げ機関を始動させる

 

 「艦娘艤装燃料のバイパスループを確認、良好

 

  機関主軸接続、ACD(アクア・コア・ドライブ)同調開始」

 

すると背中に接続された背部艤装から高速回転音がゆっくりと聞こえ始める

 

 「主機関軸回転速度安定、アイドリング安定」

 

 「了解。試式航行機関部、”疾”機関始動!!」

 

タービンが高速で回転し、背部煙突部から僅かに黒い煙を吐いて

 

それから煙がすぐに止む

 

 「機関始動確認!!艤装制御システム始動手順を記憶完了

 

  続いて対空・対水上・対潜管制制御システム稼動開始

 

  機関出力を最低出力へ、余剰エネルギーを電探出力へ」

 

主機関の音が小さくなり、目の前に表示される情報が一気に増える

 

 「・・・これは凄いな」

 

もう、完全にCICに居るみたいだ

 

 「同調率98%・・・流石提督です」

 

 「おう。全然問題ないな。これならすぐに実戦投入できーーー」

 

と、そう言いかけた瞬間、目の前が真っ白に輝くーーー

 

それと同時に体中に鋭い激痛が走るーーー

 

それが数十秒くらい続いて、光が収まると痛みはパッと治まった

 

 「うぐ・・・何・・・が」

 

 「あっ!!大丈夫ですか提とぉ・・・・」

 

そして気がついた

 

目線が低いな

 

声がおかしいな

 

俺ってこんな足元見えない位に胸筋付いてたっけな?

 

お、南が鏡を持って来てくれた

 

小さな手鏡に映るそれを見て・・・

 

 「・・・あなた誰ですか!?」

 

南が質問してきて

 

 「俺が聞きてえわ!!」

 

俺もひと段落置いて

 

 「なんじゃこりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」

 

俺の絶叫が基地内に響き渡るのであった・・・完

 

 

 

 

単刀直入に言おう

 

俺、艦娘になっちまった

 

 

 

 

 「~新しい艦娘が建造されました~」

 

 「私(俺)艦娘じゃないわよ(じゃねーよ)!?」

 

くっ・・・喉に自動補正かかってやがる!!

 

 「それにしてもこれは想定外ですね・・・

 

  まさか艤装そのものが提督を”適合できる体”にしてしまうとは」

 

冗談だと思うだろ?

 

乃木リョウジ 年齢37歳独身のオッサンが

 

見た目年齢23才そこらの女になりました・・・

 

 「ってどうするんですか(だ)、私(俺)これ

 

  皆(あいつら)にどう説明すればいいんでしょうか(だよ)?」

 

 「口調も変換されてますね・・・でもすごく綺麗ですよ?」

 

 「嬉しくない、その褒め言葉」

 

 「どちらにせよ戻る手立て無いんでこのまま行くしかないですよ?」

 

・・・・・・・

 

俺、本格的に、艦娘始めなきゃいけなくなりそうだ

 

 

 

 

   執務室~

 

 

 「とりあえず仕事部屋に到達した訳ですが

 

  ここに入られたらマズイですよね・・・さてどうしましょうか」

 

現在、艤装を解除してコソコソしながら執務室に来たんだが

 

いかんせん、常装(制服)のサイズが合わん。ダボダボだ

 

 「しょうがないですね・・・とりあえず上だけでも羽織っておきますか」

 

それでも袖余るし、下は着慣れないが艤装装備がスカートだ

 

37のオッサンがスカート履く見てられない様だよ、誰得だってんだ

 

 「よし、これで何とかなりそーーーー」

 

 ガチャ

 

 「HEY!!提督ゥ~!!」

 

 「・・・・・・・」

 

何故このタイミングでよりにもよってお前が来るんだよぉぉぉぉ!?

 

 「・・・・誰デスカアナタ?」

 

うむ、その思考は正しい

 

正しいが、目が怖えぇよ!!輝きねーし!!

 

しかもジト目だぞオィ!?

 

 「・・・・・・ネェ、アナタハダレデスカ?」

 

こ、殺されるなこれ

 

何か無いか・・・この状況を打開する何か・・・・・・・!!(ティン!!)

 

 「アナタ、モシカシテテイトクノオンナ」

 

机のこの辺・・・・あった!!

 

手探りでそれを見つけ・・・

 

 ポチッ(ボタンを押す音)

 

 ガチャッ(固定解除ラッチが作動する音)

 

 ゴィンッ!!(一撃で高速戦艦を轟沈させるタライがその威力を発揮した音)

 

流石タライ先輩!!惚れてしまうわその破壊力!!

 

 「・・・・・・ごょっ・・・」

 

二度目のタライに沈む金剛、すまん・・・お前に罪はないが

 

何が俺の女だよ、俺は独身だっての

 

・・・・・・・(ティン)!!

 

金剛、ありがとう

 

よさそうな言い訳見つかったぜ

 

 

 

 

 

 「よっこら・・・せっ!!」

 

窓から金剛を落とす

 

この体だとこんな小娘を持ち上げるのも難儀するな

 

 ドボォン!!

 

よし、投棄完了

 

できればそのまましばらく魚につつかれていてくれ

 

 「あいたたた(あでででで)・・・腰が痛いですね(腰がいてぇな)・・・」

 

   ピンポンパンポ~ン♪

 

館内放送?誰だよ

 

 作者「執務室限定メタ放送~

 

    面倒だから艦娘状態のアンタの言葉はカットする(無慈悲)」

 

 「うえぇぇぇぇぇぇ(おいぃぃぃぃぃぃ)!?」

 

 作者 「カット★」

 

 「そんなぁぁぁぁぁ!?理不尽でしょぉぉぉぉ・・・・」

 

なんか慈悲のない言葉が聞こえたぜ

 

もういい・・・でも思考まで女じゃなくてよかった

 

 「・・・寝よう」

 

色々まだ終わってない気がするが、もういい、寝る

 

朝起きたら元に戻ってる事を祈るしかないな

 

ソファーに寝っ転がり、

 

 「・・・季緒・・・か」

 

射撃管制装置をレーダーとリンクさせる試作装置と

 

回避力重視の瞬発性能を持つ軽油タービン搭載機関

 

そして、出力は重巡洋艦並みの機関に機動力重視で装甲を2割程減らした軽巡洋艦の船体

 

火力、防御力を落としてまで求めたバランスだ

 

 「この艤装のコンセプトは、大艦巨砲主義とは相容れない・・・

 

  そして、これからの戦場を大きく変えていくはずだ」

 

俺が見てきた未来がそうだったように

 

時代の内容は変化するだろうが

 

技術の変遷は、変わらない

 

いつか訪れる、未来がそういう風に流れる

 

 「まあいい、とりあえず寝るか」

 

扉に鍵をかけ、ソファーに寝っ転がり瞼の力を抜く

 

 

 

    元の世界ーーーーー横須賀ーーーーー

 

 

 

 

 角松「・・・乃木が死んだそうだ」

 

横須賀基地、ゆきなみ型護衛艦三番艦、みらい艦橋にて、のんびりと出航の時を待っていた角松と

 

 菊池「乃木?あの乃木か?確かオーシアの空母ケストレルに派遣されてたはずだが・・・」

 

 尾栗「ケストレルか・・・二回くらい見たことあるが、結構旧型の空母だぜ?」

 

 角松「・・・ケストレルと、運命を共にしたそうだ。自らの意思でな」

 

 尾栗「あいつかぁ・・・また四人で飲みに行く約束あったんだがな・・・」

 

 角松「そうだな・・・しかも、中央から正式に命令が出てたんだ

 

    あいつは、最新鋭護衛艦の艦長になるはずだったんだ」

 

 菊池「最新の護衛艦?まさかあの幻の最新鋭イージス護衛艦か?ーーーーーでも確か・・・」

 

 角松「そうだ・・・つい先日、太平洋にて試験回航中に誤射事故で沈んだ最新鋭護衛艦だ」

    

 尾栗「まるで、乃木の後を追っていったみたいだな」

 

 菊池「盛大に金のかかった備えものだ」

 

 角松「・・・・・・・・」

 

あいつは、俺以上に優秀なやつだった

 

本来、防衛大学同期の主席はあいつのものだった

 

それなのに、あいつは・・・わざと一問、誰でもわかる問題を外しやがった

 

 ”主席ぃ?んな面倒くせぇ肩書き最高にいらねーよ”

 

それが、あいつが俺に言った言葉だった

 

 ”か~次席かよ。ま、主席よりはマシだな。

 

  がんばれよ。まっちゃん”

 

 ”俺は、船が大好きなんだよ。乗れれば階級とかそんなの関係ない”

 

艦を愛する心はーーー誰よりも強かった

 

 角松「ターゲットロスト・・・か」

 

 尾栗「どうした洋介」

 

 菊池「一ヵ月後の合同演習についてでも考えていたんだろう」

 

 

 

     次回予告!!

 

 

 角松「乃木、お前が話した”もしも”があったとすれば

 

    お前は、迷うことなくそうしただろう

 

    だが、俺はお前を否定する

 

    そしてーーーお前を尊敬する」

 

 

 

 「あん?誰を尊敬するって?お前らしくも無いな」

 

 

 

 角松「ーーーーーーっ!!」

 

 

 

そうだよな・・・ここで諦めてたまるか

 

海水で満たされた部屋で、突破口を開くべく力を合わせる仲間を見る

 

 

 「信じろ・・・お前が持った艦とその乗員達をーーーー」

 

 

救命ボートの上でーーーー水平線彼方に立つ一つだけの煙の柱を見る

 

 

 角松「うおおおおおおおおおおおおおッ!!」

 

 

 

 

 角松「ッ!!」

 

 

夢から覚めて、俺は欧米の地で高い天井を見つめる

 

 

 角松「俺は・・・お前を、信じるぞ」

 

自身が出した答えを見続け・・・そして、俺自身が終わる時が訪れた

 

 

 

 

 ??「航海長・・・角松ニ佐っ!!」

 

 

 

聞きなれぬーーーでも親しみを感じる少女の声が聞こえた

 

 

 

 

 

 「孤島で艦娘一隻と男性一名を保護しました」

 

 

 

 

ども~続編投下です

 

意見感想募集中です

 

よろしくお願いします

 

 

 


 
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