No.821300

司馬日記外伝 三国新聞

hujisaiさん

お久しぶりで御座います。
その後の、とある後宮の配布物です。

2015-12-28 01:56:41 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:11186   閲覧ユーザー数:7373

三国新聞 官報四十三

 

・来年度骨格予算決まる

実務者らの調整を踏まえて三国代表者会議が行われ、来年度の予算方針及び骨格予算が承認された。

互いに急伸している公共事業費と税歳入による現金の一時的な枯渇を避ける為国債を発行する方針。償還は一年の見込み。

 

・『矛盾』企画、李典工場長ついに一勝

人気企画『矛盾』の一企画である<王都―許昌間の伝達速度勝負>において、李典工場長の開発した新型狼煙台が張遼将軍の早馬に僅差で勝利した。李典工場長は

「良好な天候にも助けられたが、今まで全敗であったので素直に嬉しい。しかし条件が単純な一発一色であり、現実的な運用としては情報量の多い書面を携えた霞の馬に勝てていない。多発多色で情報量を増やした条件で、短距離でも恋(呂布)に勝つのが最終的な目標」と語った。

 

・三国塾分校 開校へ

王都で開校している三国塾の、許昌・建業・成都に設置する各分校の設計が完了し工事着手の運びとなった。

文系・理系学科については王都本校とほぼ同様の授業体系とし、軍事に関してはそれぞれの地理特性に合わせた授業を行うとされている。

生徒数は知能・身体能力に応じて分類するが総じて十から数十名程度を入学させ、成績優秀者については王都本校への編入を認める方針とする見込み。

 

・天の国の童話集 教材に

北郷様が各国子女へ語られた各種童話が三国塾初等部向け教材に採用される運びとなった。

編纂は過去最も童話を聞いたとされる黄叙氏を中心に行う。

一刀様は「天の国の知識が教育に生かされる事は喜ばしい。『赤ずきん』や『北風と太陽』等思春や愛紗によって誤解されて広められているお話も正しく伝えて欲しい」と語られた。

 

・太史慈と郝昭、また私闘か

太史慈と郝昭が後宮園庭で殴り合っているのが発見され、警備部が急行する騒ぎがあった。

警備部の調べに対し両者は鍛錬の一環であり私闘ではないと主張しているが、両者は不仲で知られており関係者からは一刀様に関して何らかの諍いがあったと見られている。

太史慈の『盟友』とされる孫策氏は

「呉の高官たる立場を踏まえ、周囲に誤解を与えぬ品位ある行動を心がけて欲しい。今回の件については一刀に何らかの罰ゲー・・・指導を依頼するつもりぴょん」と目頭を押さえ肩を震わせながら述べ、郝昭の上司筋にあたる曹真氏も沈痛な面持ちで孫策氏に同意し、両名の教育にあたって「一層の手厚い連携」を行っていく事を合意していた。

なお第一発見者であったちゅーたつ氏は「二人は互いの一刀様へのお勤めの出来不出来について語り合ううちについ熱くなってしまい拳が出てしまったと言うので、これは止むを得ないのではないか」と語った。

 

・囲碁名人戦 龐統名人が中押し勝ちで一矢報いる 

第五期囲碁名人戦の七番勝負第三戦が王都「鳳凰の間」で行われ、百六十二手で陸遜挑戦者が投了し成績を龐統名人の一勝二敗とし一矢報いた。

一戦目、二戦目は名人が精彩を欠き、「(挑戦者が盤上に)前屈みになった時に揺れる胸の谷間に動揺してしまった」(龐統名人)と語るが、本局は堅実に打ち進め陸遜挑戦者の中盤の悪手を咎め一気に勝勢へとたたみかけた。

前名人の諸葛亮氏は「本局は名人の横綱相撲。視覚に惑わされず冷静に次局も打ちまわして欲しい」と述べ、挑戦者は「そういうこと(胸を強調した威嚇)はこれまでもこれからもないです。(名人の)気迫に呑まれ、中盤で打ち損じてしまった。次は立て直していきます」と反省を口にした。

次局は四日後、後宮山荘にて行われる。

 

・公営競馬不正疑惑、全額払い戻しへ

先月十二日に行われた公営競馬第八戦が審査会の協議の結果、全額払い戻しとなった。

当該試合は公式戦には含まれない募金試合であり、主催側は呂布・張遼・馬超の三強の入着を想定していたが大番狂わせが生じ三連単の一千万馬券となり、唯一馬券を当てていたのは文醜氏であった。しかし同氏が袁紹氏に馬券予想をさせ馬券を購入していた疑惑が持たれ、これを不正とみなすか審査会にて協議が続けられていた。

文醜氏は「科学的な根拠が無い」などとして異議申し立てをしていたが、公営競馬会の招請により馬券の予想および購入停止を条件に名誉顧問に袁紹氏が就任していた事を審査会は重く見、今回の判定となった。

なお当該試合は一着白馬長史(鞍上 公孫瓚)、二着夜之種馬(鞍上 北郷様)、三着的蘆(鞍上 劉備様)であり、優勝候補と目された赤兎馬(鞍上 呂布)は食事による遅刻の為、同二番人気で一着で入線した遼来来(鞍上 張遼)は薬物反応(酒気帯びによる)の為失格、三番人気西涼錦(鞍上 馬超)は小用で遅刻により失格となっていた。

 

・『逃走中』研修 今年も全滅

新人研修の一環として例年庁内外を借り切って行われている『逃走中』だが、「狩人役」を務める周泰・蒋欽の前に今年度も生還者は現れなかった。本研修は三年前から行われているが、一昨年に鍾会が唯一人逃げ切った他には全く生還者が現れていない。

余りの難易度の高さに「所謂無理ゲーでは」との批判もあったが、本研修を担当する甘寧将軍は「天才を発掘する為の研修であるので何年全滅しようが関係ない」と意に介さない様子。

 

・典韋氏の料理教室開催される

毎年開催されている典韋氏の料理教室が本年も開催された。

一刀様のお好みとされている肉じゃがが今回のメニューで、庁内食堂を借り切って行われ庁内は食欲をそそる匂いに満たされた。

また『恋の食べる姿を見て癒される会』も庁内食堂に面した園庭で同時開催され、呂布が終日食べ続けられる量の料理と観客席が用意されていた。

おやつの時間を鑑賞されていた総務室の月氏は「恋さんの食べる姿は平和の象徴。このような日々が長く続けばと思います」と笑顔を見せる。

尚一部屋分用意された食材は演習帰りから飛び入りした張飛・許褚の助力もあり夕刻には全てなくなり、立ち寄った魯粛氏は「食材は一体どこへ行ったのかって言う物理的なものと、あの引き締まってくびれたお腹の両方に不条理を感じる」と自身の腹回りをしげしげと見ながら述べた。

 

・不適切文書の単純所持 処罰の対象へ

王都倫理有識者会議にて、風紀を乱す文書図画等の単純所持について処罰の対象とするべきとする答申が三国会議に提出された。

答申を受けて当局は審議の後に法施行へと向かう見込みだ。

本件の事務局長を務める司馬懿氏は「原則として一刀様の尊厳を害する物についてを厳罰対象とし、後宮所属若しくはそれを目指す子女の参考となるものであれば多少偏向性のある性的なものであっても対象外としてよいのでは」と述べた。

この答申について諸葛亮氏は「言論、思想の自由を損ねかねないものであり本会議においても断固反対する」とし、賈詡総務室長

は「…ま、わかんない程度にやれってことよ」とそれぞれの温度を見せた。

 

・三国塾、現役武将の体験談講義が好評

三国塾で現役武将による科目外講義が行われた。今までも非常勤講師として各国の文官・武官らが政治経済、武技軍略等の科目を教えることはあったが、今回初めて特定の科目でなく現役武将の体験談を語る時間が設けられ、第一回として公孫瓚氏が講義を行った。受講生からは「生の体験談が聞けて大変参考になる」「今後の色々な注意点や落とし穴に気づくことが出来る」など好評を博し、第二回以降も今後行われる予定。

尚、本講義の副題は「しくじり先生」であった。

 

 

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後宮新聞 九十八号

 

・大人向けの天の国の童話発行される

一刀様が児童向けに語られる童話に隠喩されたプレイについて各作家が想像力を働かせた物語を纏めた冊子が出来上がった。

陳琳、戯志才、奸雄ら著名作家の他、今まで官能小説は書かなかった王粲がついに筆を執った事でも話題の一冊で「男は狼」と副題された当書は後宮勤務者必見。

 

・外交法改正 方針決まる

羌・匈奴、山越ら他諸外国との外交時の贈答について規則詳細が後宮で取りまとめられ月様に提出された。

端的には外国からの供物としての美姫の受け入れを規則として拒否することが主眼であり、各国王らが「(匈奴からの貢物として後宮入りした)蔡琰の二の轍は踏まない」との意思を示したものであるが、既に蔡琰は後宮入りしており彼女と親しい月様としても異存は無い様子。今後事務方に送致され議決を経る見込み。

 

・下着展示会開催へ

最近一刀様は一般服の御創作が多く下着の意匠が少なかったが、ここへ来てある程度の量がまとまった為展示会が開催される見込みとなった。

具体的な日にちはまだ決まっていないが一刀様の御伽空白日を予定しており、各もでるは一刀様に触れてはならないことを条件に一刀様に鑑賞頂く時間をそれぞれ持ち、最優秀者を一刀様に選んでもらいその者がその日の御伽を務める方針。

 

・鄧芝氏の”講義”魏・呉にも

口戯の名手で知られる鄧芝氏の”講義”が行われた。

胡瓜等を用いて要領について説明した後、自身の御伽番の時間を利用して”まじっくみらー”の特別室にて一刀様を御相手に延々四時間程も実演した。

今まで蜀の者からのみ依頼があり指導していたが、「一刀様に口で御奉仕するのに国境は無い」として魏・呉からの指導依頼を受けることとしたという。

見学者の元不良(仮名)氏は「スゲェけど…あの『舌を巻きつける』ってのは俺の舌じゃ無理だな…」と感嘆していた。

 

・銅雀台、竣工する

曹操様の私費で建設されていた銅雀台が竣工した。

華美さこそ控えめだが高防音断熱性・暖房や風呂等の水周り設備等、李典工場長の最新技術をふんだんに取り入れている他、複数の衣装倉庫と寝室を備え「事実上の魏王専用逢引宿(魏高官筋)」とも言われる。

最高の設備を武器に一刀様が入り浸る事を目論んでいた曹操様であったが、竣工直前に一部間取り変更と内装改修を行い工期延期しており、最終的に王侯級の来客用寝室等が整備されていることから「(呉・蜀王の)羨望の視線に耐え切れなかった」と見られている。銅雀台の竣工により曹操様が一段上の閨房性活を一刀様と持たれることには疑いないが、「夜の三国志」はまだまだ終わりそうに無いようだ。

 

・一晩あたりの回数制限規則化か 実効性に疑問も

以前より一部の者の御伽での搾り取り方が激しすぎ、翌日の御伽番担当者より「薄い」「一刀様の疲労度が酷い」等と批判が出ていたが、各国王及び月様らで話し合いが持たれ来月より一晩あたりの回数を最大でも六回以下程度とする方向で調整される見込み。後宮規則に明文化されるかまでは決定されておらず、実質的な規制の対象者と見られる者達からは「十分な回数と言うには少なすぎる。寝る前三回、夜中に眼が覚めて三回、出勤前に三回で九回程度は必要(馬岱)」「余計なお世話(孫尚香)」等と反発の声もあり実際に超過の有無を管理するのも困難との指摘もある。

「なるべく家庭内で解決してもらいたい(月様)」との意向で孫尚香の次に割り当てられている事が多い孫権様が「その場で監視してでも程々で抑えさせたい」と涙目で語り、公平化に向けて当局が本腰を入れる見込み。

 

・捕まらない張勲の尻尾

かねてから度々、御伽番予定に無くとも密かに一刀様を『つまみ食い』しているとされる張勲だが一向にその証拠が出てこない。

事の真偽に言葉を濁す一刀様と、ひたすら謝罪する袁術の態度から張勲の『犯行』は状況証拠的にほぼ明らかとされているが、肝心の証拠が出てこない限り張昭はじめ張勲を嫌う派閥の領袖らも抗議のしようがない。

本紙取材に本人は「しっぽですかぁ?いつも一刀さんに掴まれて引き寄せられて犯されるんで、もう千切れちゃいましたよ」と挑発し相変わらずの『蜥蜴女』振りを見せた。

 

その他の記事

・文欽親娘、諸葛誕らに後宮入り阻止される 呉に出奔も示唆

・三国塾初等部、将来見据え早くも派閥争いか 保護者会ピリピリ

・生協に入荷の新商品

 

 

 

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「…ねェ、杏(逢紀)」

「なんですか燕(許攸)さん」

「コレ、ホントに毎回各部屋に配ってんの?」

「配ってんですよ。私月さんに『検閲済み』のハンコ返してきますから後宮西棟・東棟で部数仕分けしといて下さいね」

「三国新聞の方は兎も角、こっちの方かなりエグいわよ?皆こんなの読んでて昼間はしれっと普通に仕事してんの!?」

「考えたら負けですよ!しょーがないじゃないですか、これも仕事なんですから!」

 

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