No.806402

九番目の熾天使・外伝~マーセナリーズクリード~番外編 サイドアームズ

okakaさん

後編その6です

2015-10-05 17:47:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:431   閲覧ユーザー数:383

番外編【サイドアームズ】1 ~獅子と聖剣~ 後編6

 

 

『ウル!助けに来たよ!』

 

『ちょっとレオが破損してるじゃないの!大丈夫!?怪我はない!?』

 

『うん、僕は大丈夫、それより皆、その機体・・・『お前らどこからそいつを持ってきた?』・・・okakaさん?』

 

 

ヤマトから飛び立った三機のKMFがディアのレオと合流し、無事を確かめていると、okakaが通信に割り込みをかけてきた。

okakaの声、正確にはそこに含まれた怒気にディアはたじろぎつつも、その怒りの矛先であろう三機のKMFに乗る少女達に目を向けた。

 

 

『もう一度言うぞ、どこからそれを持ってきた?』

 

『『『『・・・・・・・・・・グランダーI.Gのテスト機体用機密格納庫です』』』』

 

『・・・ほう、誰かそれを許可したか?もししたなら誰か言えるな?誰が許可した?報告が上がって来てない以上、俺はその許可した人物を処分しなきゃならん。・・・もう一度言うぞ?誰が許可した?』

 

『『『『・・・・・・無断で持ち出しました』』』』

 

『・・・・・・『だって!ウルが心配だったんだもん!でも私達機体なんて無いし、それで』言いたいことはそれだけか?『・・・』』

 

 

こなたの必死の言い分もokakaの怒気に当てられて止まってしまった。当然だろう、機密区画に侵入された挙句、建造していた新型KMFのテスト機体を持ちだされたのだ。

新型兵器の開発は基本、超重要機密だ。テストタイプの機体とは言え、外見を見せるだけでも敵対組織に新型の性能、特性などのデータを収集される可能性だってあったのだ。情報は大きなアドバンテージになる。すぐに対応策を練られた場合、その兵器は使い物にならなくなってしまうのだ。それ故四人のしたことは普通なら決して許されることではない。普通の軍事組織なら極刑ものだ。

 

 

『『・・・・・・』』

 

 

流石にそのことを理解しているロキと支配人もフォローはできなかった。そんな中口を開いた人物が一人、彼女達をここまで連れてきた張本人、Unknownだ。

 

 

『まぁまぁokaka、その分の損失については私が何とかしよう。とりあえずは彼女達を許してやってくれないか?』

 

『・・・・・・ちっ、解った。お前らアン娘に感謝しとけよ?とりあえずはディアと連携して事にあたれ、・・・ワイルド1、エンゲージ!』

 

 

かつて世話になったUnknownの仲裁に渋々了承したokakaは敵に八つ当たりするかのようにスレードゲルミルへの攻撃を開始した。

 

 

『グガァァァァァァァァァァッ!』

 

 

接近するデュランダルを察知したスレードゲルミルが咆哮を上げ、 ベルゲルミルが振り返る。そして、マシーナリーライフルが放たれようとした瞬間、ライフルを構えたベルゲルミルの右腕が吹き飛んだ。

 

 

『反撃なさるのは構いませんが、こちらもいることをお忘れなく』

 

 

砲身の展開したガンポッドを構えたルシファーのコックピットで桃花がそう言い放った瞬間、随伴していたメサイアから更に砲弾が降り注いだ。

 

 

『これならどうだ!』

 

 

VF隊の援護射撃をかいくぐり、デュランダルがスレードゲルミルに取り付きバトロイドに変形、頭部に銃剣を突き立ててそのまま発砲、重量子ビームのスコールが頭部をコアごと吹き飛ばした。

 

 

『そこだ!狙い撃つ!』

 

 

同時に支配人がトリガーを引く、SC2の構えたブーステッドライフルが轟音と共に砲弾を吐き出した。

スレードゲルミルはコアを二つ持っている。その両方をほぼ同時に破壊しなければ撃破できないことを熟知していた支配人がokakaの突撃に合わせ、胴体のコアを狙撃したのだ。完璧なタイミングで放たれた砲弾が寸分違わずコアに吸い込まれ、確実にコアを破壊した―――――――

 

 

『グギャァァァァァァァァァァァッ!!!』

 

 

―――――――はずだった。

 

 

『なっ!?』

 

 

コアを失ったはずのスレードゲルミルが半壊した頭部のまま叫びを上げ、デュランダルを振り払ったのだ。コアを失ったはずなのにまだ生きている。ありえないはずのその事実に支配人は絶句した。

 

 

『どうなってやがる!?確かにコアを二つ同時に破壊したはずだぞ!?』

 

 

素早くガウォークに変形し、体勢を立て直したokakaがマシーナリーライフルの追撃を回避しながら素早くデュランダルのセンサーと鷹の目でスレードゲルミルをスキャンしても確かにそこにコアは存在していない。しかし、実際に目の前の敵は動き続け、再生を始めている。何かがおかしい、そう感じ取ったokakaは通信機をサザーランド・アイに繋いだ。

 

 

『サザーランド・アイ、そちらのウァテスで何か解るか?』

 

『あー・・・こいつはちと厄介かもしれないねぇ・・・』

 

 

複座後方、サザーランド・アイの【目】となるウァテスシステムを管制するカンナが攻撃前後の情報を元にデータを算出、全機に転送してきた。そのデータに全員が息を呑んだ

 

 

『これは・・・』

 

『おいまじかよ・・・』

 

『そんな・・・』

 

『残念だけどこれが事実だよ』

 

 

絶句する一同にカンナは歯噛みしながら事実を告げた―――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『あいつへの攻撃の瞬間にコアの反応が消失して別の奴に移ってる。どうやらあいつら群生生命体に近いのかもね、確実に倒すには全部を同時に墜とさないとダメだね』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あとがき

スランプってこういうのを言うのかなぁ・・・全然続きが思い浮かばない・・・

あと冒頭からおもいっきり怒られる展開になってしまったラヴァーズにも申し訳ないと思います・・・一応補填の用意と今後の伏線にもなっているのでご容赦を・・・orz

 

 

 

 

 

 

おまけ

艦船紹介

 

 

マクロスクォーター(okaka所有艦)

400m級可変ステルス攻撃宇宙空母、技術革新等により通常の戦闘艦サイズでマクロス級と同等の戦闘力の艦を建造できるようになり、試験的に開発された『マクロス級』の4分の1(クォーター)タイプ。要塞艦形態から人型の強行形態への変形機能を持ち、砲撃戦は元より文字通りの【格闘戦】まで行う高性能艦。

戦略・戦術・対砲撃など様々な局面に対応できるよう設計されており、強攻型形態では反応エンジンクラスターによる軽快な運動性能を発揮、その機動力はピンポイントバリアの攻撃転用や変形しながらの突撃と回避などVFシリーズに近い戦い方を行える程である。

最大の武器である右舷(右腕)のガトリング式バスターキャノンは重量子反応砲モード(通称:マクロスキャノン)で従来のマクロス級と同等の威力を持つほか、ピンポイントバリアを集中させて巨大なサーベル状の武器にもなり、ビーム弾を連射するガンポッドのような使い方も可能である。(後に小型化されたものがVF-27やYF-29のガンポッドに当たる)

左舷(左腕)飛行甲板には戦闘機やデストロイドが最大80機まで搭載可能であったが、okaka達により空間圧縮格納庫が採用され、最大搭載数は250機にまで増加している。また、飛行甲板はエネルギー転換装甲により強攻型(人型形態)ではシールドとして使用できるほか、ピンポイントバリアを先端に集中させてダイダロスアタックと同様の戦法を行なえる。なお、バスターキャノン発射の際にはそれを保持する左腕の甲板は背部にマウントされる。

トランスフォーメーション中の回避機動すら可能で、変形中脚部のみを展開したガウォークのような中間形態も存在する。艦自体は5隻に分離が可能で、それぞれがフォールド航法・大気・水中でも運用が可能な高性能艦でもある。

 

okakaがSMSで運用されていた艦の設計データを個人で購入し、建造された艦で、主にokakaと自動人形、多脚思考戦車【タチコマ】整備用ロボット【カレル】などにより運用されており、随時強化改修や試験装備の運用なども行われているため、全容を知るものの少ない魔改造艦となっている。

そして同時にokakaの財布と口座に致命傷を与えた金食い虫でもある。

 

 

 

 

 


 
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