ある日、社会科見学でのバス移動中、道の駅てんくうに停車したバス。

「ではここで15分間の休憩を取ります。お土産は買ってもいいけど買い過ぎないようにね。それからトイレは早めに済ませて置くように」

「やっぱり道の駅といったらご馳走よね！ねえ和美ちゃん！」

「そうよね！ねえ、雪歩も行くでしょ」

「あー、ちょっと待ってくれ」

そういって雪歩はカメラを抱えて出てきた。

「雪歩ちゃん、なにか風景でも撮ろうとしてるのかな…？」

首を傾げるステラに、唯は答える。

「アレは写真家の顔ね。それにしても何を撮る気かしら雪歩ちゃん」

雪歩がカメラを持って向かった先はなんと先ほどまで乗っていたバスだ。

「このメルファってなかなかいい形してるよなあ。行先表示がついてるってことは普段は路線バスなんだな」

道の駅・売店。

「お待たせ！」

「あ、雪歩」

「ねえ、何かいいの撮れたの？」

「なんてことねーよ。ただオレらが乗ってきたバス撮っただけだｗ」

「んなもん撮ってどうすんのよ」

「和美、お前はメルファのよさをわかってない」

「わかってたまるか！」

…オチはない。